立夏の頃は、

梅雨の前でお天気も安定していて、

過ごし易い日が続きますし、

田んぼにも水が引かれて、

田植えの準備や種まきが始まります。

 

田んぼでは

カエルもケロケロと鳴き出し、

のどかな「目に青葉山ホトトギス初鰹」

の季節です。

 

「目と耳はタダだが口は銭がいり」と、

見たり聞いたりするのはタダだが、

口に入れるとなると買わなければならない、

 

特に今の時期だと初鰹でして、

昔の江戸っ子は、

嬶を質に入れても食わないと名折れとか言って、

粋がって無理して食べたそうです。

 

当時はどれくらい高かったのかと言うと

「まな板に小判一枚初鰹」

と川柳が有りますし

「春の末銭に辛子を付けて食い」

とも書かれていますから、

相当高かったのでしょうネ。

 

江戸時代は鰹は辛子味噌で食べたようで

「初鰹銭と辛子で二度涙」って、

そりゃぁ~無理して辛かったのでしょう、

 

それでも食べるのは、

鰹の濃い青色の縦縞

(魚の模様は頭を上に尾を下にして見ます)

が威勢良い姿に心意気を感じて食べたそうです。

 

昔は鰹は鎌倉が漁場だったし、

鰹は足が速いので

「鎌倉を生きて出てけん初鰹」と、

獲ると直ぐに江戸まで持っていく

「初鰹かっかちめいて江戸に出る」

で、

”かっかちめいて”とは気ぜわしくの意味です。

 

江戸まで持って来ると、

今度は「昼までが勝負と歩く初鰹」と、

足が速いので天秤棒を担いで売り歩き

「江戸町でみな売り仕舞う初鰹」と、

頑張って売ってしまうそうです。

 

鰹は五枚下ろしで背身と腹身に切り分けて、

金串を手元から扇型に打って、

ワラを燃やす直火に

皮目から表面が白っぽくなる程炙ったら、

氷水に漬けて冷やして、

 

小口切りのネギ・大葉の千切り

・ニンニクと生姜の下ろしをタップリ盛って、

身を柔らかくする為に包丁の背で、

身を軽く叩いて、

二杯酢でタタキにしたのを、

ご馳走してもらって頂くのが

私は一番好きです。

 

初物を食べると

75日寿命が伸びるとか言います

「初物を逃さず食うと死ぬ間無し」と、

あいなりますから、

初物は食べ続ける事が大事なんです。

 

女性もお初物を頂くと、

多分長生き出来ると思うのですが、

私は未だかって初物は頂いた事なし、

 

よって私は短命なのかも知れませんので、

生きている内に出会いがあって、

初鰹をご馳走して頂ければ

嬉しいと思うだけです。