勉強会 | 訪問看護ステーション ぬまづ

訪問看護ステーション ぬまづ

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4月21日(火)、お昼休みの時間を利用して勉強会が開催されました。


今回は、株式会社大塚製薬工場の宝田(ホウダ)さんをお招きし、昨年6月に


発売開始となった 「ラコールNF配合経腸用半固形剤」 についての勉強で


す。

担当の宝田さん <担当の宝田さん>

今まで胃瘻から注入する栄養剤のなかで半固形剤はありましたが、今回説明


を受けたラコールNF配合経腸用半固形剤は、医薬品としてお薬と同じように薬


価で処方される初めてのものだそうです。


今までの半固形剤は食品扱いで、1パック(300ml)300~400円でしたから、


1日4パック消費すると1200~1600円、1ヶ月にすると万単位のお金がかか


ります。でも、医薬品として処方されれば1ヶ月3000円程度(1割負担の場


合)で済み、経済的負担はずいぶん軽減されることになります。


それに加えて、この半固形剤のメリットは注入時間が300gでも10分弱で済


む、という点ではないでしょうか。


液体の栄養剤では(人によって異なりますが)注入時間が1~1時間半かかり


ます。注入中、きちんと栄養剤が滴下しているか、姿勢はどうか、などの観察も


必要ですし、何よりチューブにつながれている拘束感が長く大変な思いをされ


ている療養者さんや介護者の方がたくさんいます。


半固形剤は加圧バッグを利用すればそんなに大きな力が必要ではなく、高齢


の方にも簡単にできる仕様になっています。


しかしながら、病院を退院する時には液体の栄養剤の注入の指導を受けてい


ますから、自宅に戻られてから半固形剤に変えるということはまた新しい手順


を覚える、ということになり、面倒だから・・・となかなか受け入れてもらうことは


難しいのが現状です。


さて、今回の勉強会では、実際に手で注入することの大変さを体験したり、加


圧バッグを使用するとどのくらいのスピードで胃の中に栄養剤が注入されるか


など体感型の勉強会でしたから、皆ワイワイガヤガヤ楽しみながら学ぶことが


できました。


液体の栄養剤との水分量の違いを知ったり、実際に胃瘻に接続するチューブ


に通してみたりすることで新しい発見があったり、果てはパッケージの穴はいら


ないのではないか、等々たくさんの意見がでて、担当の宝田さんもタジタジでし


た。


熱心に聞いています  <熱心に聞いています>


色々な意見がとびかいます  <色々な意見が飛び交います>

でも現場の声を聞いていただいて、より患者様の生活にあった商品が開発さ


れればいいな、という思いで伝えています。企業の方との勉強会は、そういっ


た意味でも非常に重要だと思います。


在宅で半固形剤を使用するには、やはり入院中に指導を受けるのが一番です


。早速、同じ法人の田沢医院でも勉強会を開催してほしいことを宝田さんに伝


えました。


対象者の条件はありますが、ぜひ多くの方が栄養剤注入の手間や時間が短


縮され、少しでも介護負担が軽減されることを願っています。

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