爪水虫の新薬「ネイリン」が発売され、1年半くらい経過しました。(2018年7月11日)
医薬品情報担当者によれば、国内は12万人使用され、当初の誤った使用状況によって起こった副作用以外は、大きな有害事象はないようです。
当院でも、中等度以上の爪水虫に使用していますが、大きな副作用はほぼありません。
100例以上内服しましたが、血液検査で、ガンマーGTP上昇(酵素誘導)が主体であり、明らかな肝障害はなく、3か月の内服終了時での採血で、ほぼ回復しているケースがほとんどで、治験時の情報と合致しています。
多少、なんとなくおなかが張る、気持ち悪いような気がするなども、経時的に消失しています。
中止事例は2例ありますが、多飲する飲酒との兼ね合いが考えられる1例、および、因果関係は無い、あるいは不明の1例です。
今のところですが、しっかり管理している範囲では、「安全な医薬品」の位置づけです。
ただ、服薬に関し、通院間隔を守れない患者さんも少なからずいますので、医師・患者ともによく相談して適応を決めていきたいと思います。せっかくの良い薬なので、管理を徹底して「安全・安心」医療につなげていきたいところです。
効果について、当院では「完治するために内服するネイリン」をコンセプトにしております。
内服だけでは、6割程度の完治率と治験で出ていますが、外用や、処置を行うこと、患者さんの生活指導など複合的に行うことで、
完治率100%を目指しています。