前日のテーマ「レーザー脱毛」でふと思い出し、本日は毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)または毛孔性角化症


の治療について述べたいと思います。



代表的には二の腕、肩、背中、臀部にかけてみられる、毛穴がぶつぶつと盛り上がり、触るとざらざらしてニキビ


のコメド(皮脂詰まり)のようになっている優性遺伝する皮膚疾患です。


また顔面の頬の部分にも同類症が認められる場合もあります。これを顔面毛孔性紅斑黒皮症と呼びます。



とくに将来に影響する皮膚病ではないのですが、気になる年頃のせいか美容的に気になる方が多いのです。


思春期ころからホルモンの影響か?脂肪代謝、ホルモンバランス変化などによるのかその成因については明確


にされいません。実際に、太って悪化したり、妊娠して消えてしまった患者さんはいました・・・・


通常、中年期には自然消退すると教科書には記載されていますが、消えずに残っている方を見かけることも少


なくはありません。


私も小学生高学年~中学生ころになんとなく気になっていたことを思い出します。今は年齢的にほとんど自然消


退しています。



毛孔生苔癬が、国内の論文では小学生の低学年ごろからみられると記されますが、先日の診察時に5歳のお


子さんに認められましたから、もっと低年齢でも実際はいらっしゃるのではないかと推測します。


治療については、皮膚科的に尿素・サリチル酸・ビタミンA製剤をもちいた軟膏療法が一般的です。もちろん効果


的であることはいうまでもありません。しかし治療抵抗性をしめすこともありますし、毎日のお手入れができない


方にとっては効果が出ない場合も少なくありません。そのほかに活性型ビタミンD3軟膏なども効果的です。


そこで、手っ取り早い?代替治療として、その部分の「脱毛」をすると非常によくなる場合があります。

つまりレーザー脱毛するのです。経験的には当院で使用中のアレキサンドライトレーザーで改善例を数多くみましたが、基本は脱毛できるレーザーであれば同様の結果は得られるのではないかと思います。

とくに、二の腕や頬など露出する部分では、ムダ毛処理の結果としてツルツルとして満足される場合があります。

もちろん、万人にきくわけではありませんのでご理解ください。


また脱毛と同時にケミカルピーリングやクリスタルピーリングなどの粒子型ピーリングなどとのコンビネーションで


さらに効果的になります。


毛孔性苔癬(毛孔性角化症)でお困りの方、一度体験されてもよいかなと思います。


PS

実は、これらについて4-5年前に、私は学会発表をしたり、医学位論文を書いたりしていましたのでなじみのある皮膚疾患ですので、ふと懐かしくなり書き出してみました。



<a href="http://www.houjinhihuka.com/ " target="_blank">江東区にあります、芳仁皮膚科医院</a>