「汽笛」汽笛キセル乗車のあいつが今夜も夜汽車の唄をうたっている涙を流して聴いているあの人の今日までが遠くの汽笛にかき消されて白く濁って夜に解けたキセル乗車のあいつの唄があまりに綺麗過ぎて涙をこらえて乗り込んだあの日の列車を降りられないまま僕はまだ窓際のシートにうずくまってくもりガラスの向こう眺めてるキセル乗車のあいつがいつか透明人間になるとき夜汽車は最後の駅を抜け銀河を渡る旅に出るのさ僕にはまだ遠くの汽笛が聴こえる遠くの汽笛が聴こえてる