若い女性の顔からシリコンのマスクを
ゆっくり外すと妻の顔が現れた。
優秀な形成外科医が違法に生み出したのは、
火傷にも傷にも耐え蚊に刺されない肌。
世界一の鎧はバーナーの炎を近づけても
熱くない。
「終了だ。もう改良手術はしない」
「じゃあ、私は完璧ってこと?」
私の好きな芸術的スリラー映画
「顔のない眼」に屋敷や人物設定が
そっくり!!!
レビュー⇒こちら
・交通事故で火傷を負った愛する女性。
・彼女が絶望しないように
部屋の鏡をはずしカーテンで外の光を遮断。
・科学技術向上のためには手段を選ばない医師。
酷似してる(≧▽≦)嬉しー!
カラー&モダン&スタイリッシュに
味付けしたリメイクかな?
ワクワクしながら見始めると
予想を上回る展開
(((o(*゚▽゚*)o)))おぉぉ❤
屋敷は医師の心そのもの。
手術室を完備した闇の研究所。
監禁室へつづく階段をのぼっていくと、
廊下には巨大な裸婦の絵画が。
とことん肌、楽園に妄執する男だと
美術館の展示を鑑賞している気分。
フェルメールの静かな室内、
ベラスケス・カラヴァッジョの描く
ドラマティックな世界観。
濃熟な極彩色、情熱的な音楽にうっとり。
バロック絵画やモダンアートが
お好きな方にオススメ(*^^*)
感想
今日から君をベラと呼ぶよ。
被験者をベラ(美しいの意味)
効果音が心臓の鼓動。しびれる演出です。
人工皮膚の製造、手術を
娘は窮屈な洋服を脱ぎ捨て、
主人公が幻の女にとり憑りつかれたように、
トラの仮装をした招かれざる客が
屋敷を訪れ、 監視モニターに気づく。
ヨガをする美女をじっと見つめ、
扉が開くのを、待ち構えていたベラ。
トラ男に捕まっても、囚われるより、マシ。
相手がトラだろうが怪物だろうが
問題じゃない。
「私をここから出して!
なんでもするわ!」
でも、女心がまるで感じられないんです。
なんだかちぐはぐな違和感。
この女の子、どうもヘンだなぁ。
謎が深まります。
帰宅した医師が銃を手に2人を見下ろす。
家政婦はつぶやく。
「殺すのよ。2人とも撃ちなさい」
明かされる家政婦の正体!
トラ男の正体!
最強の肌という鎧をつけたベラは何年も私を探しつづけている母の元へ帰りたい。
生み育ててくれた母への想いが
ふわ~っと蘇ってきた。
「煙草をちょうだい」
深く吸って一呼吸おくベラ。
あなたとの新生活のために買い物へいきたいの。
逃げ出さずに帰ってくるから。
永遠にあなたのそばから離れないと約束する」
約束通り、医師のもとへ戻った彼女。
しかし新生活のスタートは清算だった。
そして、
たどりついたのは幻ではなく、偽りでもない愛のかたち。
「このワンピースを覚えてる?」
ジャケットを脱ぎ、花柄のワンピースを見せた。
結末は、まさかの、ほろり感動でした(*´ω`)
自分を産みだした存在から逃れたい、
逃れられない男たちの物語。
二重らせん構造のエンディングと
こだわりぬいた監督の世界観を味わいました。