角館駅に降り立つと、まず目に入るのが「角館おすすめ散策マップ」です。
“みちのくの小京都”という呼び名のとおり、川沿いに武家屋敷が並ぶ町の姿が一目で伝わってきます。
どこか懐かしさを覚える木造風の駅舎は、この町の玄関口にふさわしい佇まい。
観光案内や売店も控えめで、主役はあくまで町そのものです。
駅前を離れて少し歩くと、視界がぱっと開け、桧木内川が現れました。
雲ひとつない青空の下、川は穏やかに流れています。
橋の上から眺める川面は、思わず足を止めてしまうほどの美しさ。
水の流れに光が反射し、きらきらと輝いていました。
川沿いの草は風に揺れ、遠くの山々は静かにこちらを見守っています。
観光地でありながら、こうした静けさが今も残っている。
それこそが角館の魅力なのだと感じます。
今回、角館を訪れた目的のひとつは、武田鉄矢さん主演の映画
『思えば遠くに来たもんだ』の舞台となった場所を、自分の目で見てみたかったからです。
映画の中では、夏の桧木内川で高校生たちが水を掛け合い、元気に駆け回る姿が印象的に描かれていました。
その情景を思い浮かべながら川を眺めていると、時間がゆっくりと巻き戻っていくような気がしました。



