ジュリア・ロバーツ、イーサン・ホーク主演他。広告業界で働くアマンダ(ジュリア・ロバーツ)と大学教授のクレイ(イーサン・ホーク)は、16歳の息子・アーチーと13歳の娘・ローズと4人でニューヨークのブルックリンに暮らしている。ある夏の週末、アマンダが予約したロングアイランドの貸邸宅で、家族は1週間の予定でバケーションを過ごすことに。しかし、貸邸宅に到着したその日にアメリカ全土でサイバー攻撃があり、あらゆる連絡手段、電気系統が使えなくなってしまう。そして、玄関口に見知らぬ男女2人が姿を現す―。豊かな週末が終末に!?危機迫る終末の世界を描いたサスペンス・スリラー。

8/10点!!イーサン・ホークが出てるので、B級のきな臭さに期待して観てみた。殺人鬼もお化けも出てこないのに、ひたひたと身体中を浸食されるような怖さでもう寝られない(涙)そこまで危ないって想定出来ていて、水を飲み続けちゃうのが信じられないけれど、混沌が最もコスパよく世界を破壊するってことが、ここ数年で私たちが感じているものと合致していてタイムリー過ぎる恐怖の作品だと感じた。この混沌を悪化させてるのは、自分たちのチョイスがいかに酷いかを認めたくないから、合意の上で妄想を押し通す性質の人々だと思う。そして、アマンダのようなそういう類の彼らは、誰にも聞くことが出来ない、責任を取らせることが出来ないと分かると、恐怖のあまりに怒りだし、無理やりにでも攻撃対象を見つけ出すのだ。黒幕(ラスボス)がいない=恐怖は終わらないから。でも、戦争に休戦日があるように終末にもお休みがあるかのように酔っぱらうアメリカンな大人たちの呑気さは見習いたい(^^;) どんな世界になったとしても大半の絶望と微かな希望の灯りとともに人生は続いていく。終わる時まで。これは幸か不幸か?人によって答えが違うだろうし、答えにたどりつけないで終わる人もいるってことだ。目に見える戦争だけではなく、この世界の真実に気づき始めている人にはホラーより怖い世界のリアルな風刺映画。2023年劇場未公開・NETFLIX公開作品。