トーマス・ジェーン主演他。この子と約束した。必ず守ると―。のどかな田舎町を襲った嵐が過ぎ去った後、不審な深い霧がゆっくりと街中を包んでいった。霧に飲みこまれていく街を見つめながら、身動きが取れずにスーパーマーケットに取り残された人々。デヴィッド・ドレイトン(トーマス・ジェーン)と幼い息子ビリー(ネイサン・ギャンブル)もそのなかにいた。時が経つと共に霧の中に“何か”がいることがわかり始めた。それは、この世のものとは思えない生物。生き残るためには、店内にいる人々が団結するほかに術はない。デヴィッドは彼の賛同者たちは、霧に潜む凶暴な生物の群れと戦うと同時に、絶望に陥った人々の心を徐々に魅了していくミセス・カーモディとも、対峙しなければならなかった。デヴィッドと彼の賛同者たちは、かすかな希望を抱いて最終決断をする。それは彼らにとって、最良の選択だったのか?それとも呪われた運命だったのか?衝撃のラスト15分・・・絶望の果てに待っている、映画史上かつてない驚愕の結末とは?スティーヴン・キング×フランク・ダラボン監督「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」に続く衝撃の最新作。

10/10点!!すっごいパーフェクトなイヤミス。流石スティーヴン・キング。パニック・スリラーなのに、内容はパニックしてなくて、諦めた者と諦めなかった者の境界を見事に描ききっています。潔い結末が素晴らしい。息子に「僕を怪物に殺させないで」と誓った約束を守っていれば・・・。人間だって怪物なんだよ。ビリーから見た大人たちは間違いなくそう映ったことでしょう。絶望の1秒先には、もしかしたら希望があるのかも知れない。けれど、それを信じることの難しさ、人間という生き物の強さと弱さをラスト、見事な対比で見せています。スピード感あるパニックものなのに、「もしあの時・・・」と振り返る場面が何度もあり、追い詰められた(=自らが追い詰めている)人間がどうなるのかを冷徹に体感出来る作品です。2008年公開。