アントン・イェルチン主演他。ニューヨーク。緑鮮やかなセントラル・パークや、世界有数のグッゲンハイム美術館などが立ち並ぶ、マンハッタン地区。小説家を志す青年ブライアン(アントン・イェルチン)は、街角でひとりタバコを吸う女性(ベレニス・マーロウ)に一目ぼれする。なんとなく近づき会話を交わし、名前はアリエル、フランス人であるという情報をゲット!お互いのことをもっと知りたくて、後日デートしていると、彼女の口から意外な事実が!?なんと彼女は2人の子どもがいる人妻だというのだ!さらに彼女から5時から7時のカンケイ=不倫のお誘いが!?ブライアンはこの誘いを一度は断るが、自由奔放で美しい彼女の魅力にハマってしまい!?夕方5時から7時の限られた時間の中で、アリエルからフランス流恋の手ほどきを受けるブライアン。ホテルではシャンパンでカンパイしながら、ベッド・イン。美術館デートへは、オシャレして仲良く腕を組んで。さらにアリエルの夫ヴァレリーや子どもたちにも「恋人」として挨拶をし、まるで家族のようになっていく。しかし、いつしかブライアンはアリエルに本当の愛を感じはじめ、5時から7時のカンケイでは我慢できなくなっていき!?

 

10/10点!!アントン・イェルチンの日本未公開作品が入ってる!と思い、鑑賞。ああ、もう彼には会えないんだと思うと余計切なくなる作品。良い意味で「不倫」を肯定して前向きなベクトルで終わらせているのに、ちゃんと切ないアンニュイな作品で、恋愛の良いところが全部詰まってます(*^^*) 人魚姫のアリエルは泡となって消えてくれるけど、現実のアリエルはずっと存在し続ける(しかも同じ街に)というのが、きついなぁ、でも会いたいなぁって思うんだろうなぁと切なさが天井知らずです。ブライアンはきっと「プロポーズなんてしなければ今も一緒にいられたのに。」「僕の想いは彼女を取り巻くすべてに勝てなかったんだ。」と若いから思うかも知れません。でも、そうじゃないんだよ!違うの!フランス人の一般概念が果たしてアリエル夫婦のようかはわかりませんが、変わらない関係はないし、人を愛することと生活を共にすることって全くの別だと、私は思います。そういう意味ではアリエル夫婦のあり方は信頼性がとても重要だし、アリです。不倫はそういう意味でも恋愛の良いところ取りな方法なのですが、恋愛の良いところは相手を想い切なさを募らせ、会えない日を数えて胸をえぐられるくらいの苦しみで泣いてしまうというのも入っているわけで。本当に、大切に思える人に出会えただけで幸せって思えればいいのになー(笑)ブライアンは作家志望だからか自然とそこに行きついているのが凄いです。ロマンティストって絶望しないのかな?(爆)会えなくても大切に想い合った時間は自分や相手の糧になると信じ、傍にいなくても、別の人と愛し合っても、ずっとずっと忘れない心の奥底に入っている綺麗なカケラみたいな時間を想いを共有出来たらと願ったことがある人には刺さりまくる映画なのでぜひ(笑)切なさの余韻がものすごい大波で襲ってくるの、どうにかして欲しい・・・(苦)2014年日本未公開。