お互いが支え合ってこそ | 「ありのまま」でいいんじゃない

お互いが支え合ってこそ

2015/1/15(木)34日目。昨日泊まった民宿はアパートを改造したような感じだった。軒先の脇にある、細い路地の奥の玄関から表通りに出るのですが、トタンを流れる雨の雫が雨粒より大きくなって身に当たる。7時だというのにどんより暗かった。歩きたくなくなるような雨の中、自衛隊演習場の脇を通り、3時間かけて6.5km先にある、標高400mの第81番礼所白峯寺にやっと着いた。

 

 

第82番礼所根香寺は山の中5km先にあるのだが2時間もかかった。

 

 

第83番礼所一宮寺は山下りから市街地を抜けて街中にある。約12kmを3時間半かけて雨も上がり気持ちよく歩るけた。

 

 

第83番礼所の近くにある「天延温泉きらら」に16時チェックイン。温泉に浸かる。敷地外の別棟に宿泊部屋があり、マンションのような佇まいだった。部屋には収納ベッドがあり、フローリング12畳でだだっ広い。ずぶ濡れの荷物をエアコンで乾かすためにロープを張ったが、ロープが短くて部屋が広すぎて苦労した。

 

 

ご覧とおり靴はボロボロになっていた。歩きお遍路は全行程の8割がコンクリートを歩き、残りの2割が土の上、山を歩く。2種類の靴を持っていくことも考えたが、防水加工されたミズノ製のローカットトッレキングシューズだけでここまできた。この靴はお遍路を終えたとき、準備段階で歩いた分を含めて約2400kmの道のりに耐え、私を支えてくれた。靴の重さは片方約470g。

 

どれだけの負荷がかかり、すり減ったのか。靴の底も相当すり減っている。アキレス腱付近には靴下の上から常にテーピングを施していたから、靴擦れは避けられた。靴紐の締めすぎで歩き出しは苦労した。ちょうど良い結び加減が見つかると足と一体化した。足をひきづることもなく、靴の片減りもなく、足の大きな痛みも一切なかった。

 

支える方もすり減るが、支えられる方もすり減る。だから、ただ支えられているだけではなく、支えられ易いように支える方を支えることでその効果も跳ね上がる。

 

支えられて、支えて。

 

支えて、支えられて。

 

お互いが支え合ってこそ、ことは成り立っていくのではないでしょうか。