何も言わずとも | 「ありのまま」でいいんじゃない

何も言わずとも

12/22(月)10日目、道の駅キラメッセ室戸を午前6時に出発して、海っぱたを歩きながら道の駅大山を目指した。
途中には標高430mにある難所の一つと言われている27番礼所がある。登山道が約4km続き「真っ縦(まったて)」と呼ばれている。
 
 
この礼所に三菱財閥の創始者「岩崎弥太郎」氏の母が子のためにと片道20kmの道のりを素足で21日間通い続けたという逸話があることは知らなかった。
 
 
母親の子供への想いは良くも悪くも子供の心に響いている。自分のことのようになりふり構わず感情が入り込んで突っ走る母親もいれば、他人事のように子育てを放棄する母親もいる。子供の傍でじっと静かに見守る母親もいれば、弥太郎の母親のように人知れずとも身を律して願掛けする母親もいるだろう。
 
 
子育てを放棄する親は別として、子供への時間を優先するのか、自分への時間を優先するのか、期間を含めてその度合いを見失ってはいけない。子供と過ごす時間と自分の時間どちらを優先するのか、葛藤を繰り返しながら子供と親は家族という土台を築いていく。
 
子供が成長していく中で親はいつまでどのぐらい子供への時間を優先して直接的に関わるのか、関われるのか。親自身の人生観や価値観が決めている。独り立ちするまでのその子のすべてがその親に委ねられていることを親自身は自覚するしかない。
 
 
子供が成長していくその心に合わせて鏡のようにぴたり心を重ね合わせることはできない。それは常にお互いの心が変わっていくから。家族が共感できる空間があり、お互いの心が響き合っていれば、何も言わずとも常に尊重し合っているだろう。