六本木から東京タワーに向かって
歩いておりますと
うちの店に面接に来たら即採用
即体験入店 即ご指名上位に
なるのではと言う
かなりハイクォリティなお嬢様×3が
カフェだかレストランだかBARだか
こ洒落た店に入って行き
『TOKYOのギャルも、こう言う店で
女子会だか魔女会だか寄り合いだか
して、クラブで朝まで踊るのね!』と
中2レベルの空想力を膨らませて
邪推して通り過ぎようとすると
店内から聞こえる懐かしい
クラシックのBGM
ガラスに描かれたモンスター
その店の看板
【ルイーダの酒場】
に釘付けに!!
ルイーダの酒場って
私が子供の頃
その情熱の半分でも学業なり
稼業の手伝いなどに注げば
運命が変わったと思わる程
やりこんだドラゴンクエストに
登場する出会いと別れの酒場!!
漫画やアニメの世界をモチーフに
したコンセプトBARがありますが
そのドラクエ版
首都にこんな美人の方々が
気楽に入ってくるとは!?
先ほどの女性と出会えるかもと
淡い期待を胸に後を追うと
『いらっしぁいませ
出会いと別れの場ルイーダの酒場』と
挨拶
『ご予約でない方はコチラへ』と
店に入ってスグの
レジ前の樽へ
取り合えず1杯飲んで帰ろうと
【パルプンテ】なるウォッカを注文
すると長いグラスと
小さいグラスが運ばれて
来たのでした
毎回オーダーする度に
レジまで来るシステムにつき
注文前に行列を作る若者達の面前で
38歳の中年親父が
女性の店員さんに囲まれて
『今から魔法をかけます』
『一緒に唱えてね』
.『1・2・3パルプンテ~』と
ご唱和させられ、まさか
東京で羞恥プレイを
強要されたのでした!
恐るべし東京!!
【完】