極めて狭い裏路地に佇む純喫茶、オレンジ色の扉に「喫茶パーラーふるさと」の文字、
純喫茶好きなら喜々として扉を押すであろうコチラの純喫茶であるが、
実はグルメバーガーに定評のある老舗純喫茶である。
元々は普通の純喫茶だったが、有名グルメバーガー店で働いていたせがれが戻ってきて、
グルメバーガーをこの純喫茶で出し始めてから有名になった、
という純喫茶にしてはなかなか異色な経歴をもっている。
といっても今風なのはグルメバーガーだけであり、店内は1966年創業の純喫茶そのもの。
BGMが全て80年代洋楽のヒット曲というのはバーガー屋らしい選曲といえる。
前回の茶居珈 もそうだが、バーガーを出す純喫茶店主は洋楽好きなんだろうか。
グルメバーガーを取り入れたのは2009年ということで、バーガーの歴史は浅い。
雰囲気的にはまだまだ純喫茶といっても差支えなかろう。
バーガー専門店に衣替えしたということで種類は豊富だが、
今までの純喫茶バーガーとの比較を考えて、一番シンプルなハンバーガーを注文する。
さすが有名グルメバーガー店で修業していただけあり、
これまでの純喫茶バーガーとは全く異なる今風のハンバーガーである。
パティの色や形からしてもまるで違うことが一目でわかる。
よそのグルメバーガーだと大きすぎて紙袋に乗せるのも一苦労なところもあるようだが、
こちらはそれほど大きくないのですんなり収まるであろう。
肉汁やソースがぼたぼたこぼれることもなかった。
パティはガッツリと焼かれていて肉の旨みがしっかりと伝わってくる。
具にはそれほど味付けはされていないようで、
トマトのみずみずしさ、玉ねぎの酸味、レタスのシャキシャキ感も味わうことができる。
さすがはグルメバーガー専門店の味、これまでの純喫茶バーガーとはまるで次元が違った。
純喫茶で完成された美味しい純喫茶バーガーを食べたければコチラに勝るところはないであろう。
純喫茶がどう背伸びしたって専門店に勝てるわけがないので、
マクドには出せない手作り感のある家庭的なハンバーガーを手ごろな価格で提供する、
これが純喫茶バーガーの生き残る道か。
【純喫茶バーガーシリーズ】
創業60年超グルメバーガーの原点を探れ/ボンネット (熱海)
若いムードに若いセンスが息づく純喫茶バーガー/喫茶平林 (横須賀)
純喫茶バーガーは庶民のためにあり続ける/Fiddler (御徒町)
老舗ベーカリー仕込みの純喫茶バーガー/布屋パーラー (八王子)
自家製パテにサラダがうれしい純喫茶バーガー/茶居珈 (神奈川・大和)
純喫茶に新風を吹き込んだ純喫茶グルメバーガー/喫茶パーラー ふるさと (月島)
☆★☆喫茶パーラーふるさと☆★☆
住所 中央区月島1-23-10
営業時間 9:00~17:00(日祝16:00)月曜休
純喫茶バーガーシリーズは本記事をもって一旦終了します。
なにぶんハンバーガーを出している純喫茶が少なすぎてネタが続きません。
またある程度集まったらシリーズ化しますので、もし純喫茶バーガー見かけましたらご一報を。
そして次回更新からはいよいよ我らが先生が復帰!
ついては先生の御前でも恥ずかしくない格好で「先生おかえりなさいませ!」と
角度60度の一礼とともに迎えて差し上げるように。
あー、でも一部の女子は面倒だから「先生押忍!」でいいや