私の家は、とにかく徹底的に「無臭」を保つようにしているんです。
洗剤や柔軟剤のにおいだけではないです。
合成物質のにおい・天然のにおいに限らず、また好き嫌いにも関わらず、とにかくにおいはない方がいい!
嗅覚って、ほんとに疲労しやすい もので、いつも嗅いでるにおいは感じなくなるという特徴があります。
本当に数秒で分からなくなるんですよ…!
この「嗅覚疲労」、様々な場面でいつも再認識させられてます。
意識的に嗅いでなくても、常に吸い込んでいるだけで、そのにおいは判断できなくなります。
そして、においを感じてなくても、においの物質を呼吸から取り込んでいるのは変わらない状況なんです。
だから、「においを認識すること」と、「家の中からにおいを無くすこと」。
この2点はすっごく大切だと思う!
この家に来てからの4年間、常にこれを意識することの積み重ねで、私は自分の体調と感覚の変化を感じて来ました。
家の中の「におい」に意識を向けることは、食事を楽しむためにも必要なんです。
食べ物の味には味覚だけでなく、嗅覚が大きく影響していることが分かってます。
「味は嗅覚で80%決まる」とか、「味覚の95%は鼻で感じる~子どもの味覚を育てるピュイゼ理論」、色んな情報があります。
香りが分からなければ、「本当のその食べ物の味」も分かりません。
そして、余計なにおいがあるだけで、味を100%感じることも出来ません。
私が今、特に「洗剤味の食べ物が分かるようになった」というのは、単に生活環境と訓練の結果だと考えてます。
人によって感受性の差は当然ありますが、嗅覚も味覚も訓練!
バリスタやワインのソムリエ、日本酒マイスターもそうですよね。
意識して嗅いだり味わったりする、それを脳で処理・判断し、言葉で表現したり区別したりする。
この繰り返しで、それがどういう香りなのかを判断していくんです。
だからにおいを意識することは、においを認識するために不可欠なことじゃないでしょうか。
ここで付け加えておくと、「においが分かる」というのと「そのにおいで体調が悪くなる」というのは、別の話です。
実際、家の中の「におい」っていうのは、体に良くない類の揮発物質がいっぱいなんですよね。
家具や建材、床材・壁材などの内装材、これらに使用されている接着剤や塗料はもちろんのこと。
防虫剤・芳香剤・合成洗剤・ヘアスプレーなどの日用品からも。
電化製品、プラスチック製品、ゴム製品、化繊の衣類やマット、形状記憶カーテンやシャツなど、あらゆるものから色んなにおいがしています。
鼻腔の奥の篩骨篩板から入って、脳に直接電気刺激を与えるもの。
胎児の発達や生殖に影響を与える内分泌撹乱物質。
細胞に直接ダメージを与えるもの。
皮膚・呼吸器系に症状を起こすもの。
自律神経のバランスを乱すもの。
呼吸や肌から入って排泄されず、体内に蓄積していくもの。
色んな物質が揮発して漂ってます。
それが単独で、あるいは相互作用によって、体にどんな影響をもたらすか…。
影響が出た時には、もう原因なんて分からないんですよ。
だから、普段から、家の中のにおいに意識を向けて欲しい!
もちろん、においのしない物質もありますから、全ての有害物質の有無をにおいで判断出来るものではないですし、
においがあるからと言って、それが必ず有害な物質だと言い切れませんが、
意識しないと、においは認識できません。
そして、におい物質はひとつひとつ無くしていかないと、においの物質があることに気付くことが出来ないんです。
…ということが分かったのも、
この家の修繕やにおい対策を、繰り返し繰り返しやってきた経緯からですね(^_^;)
MDFのカラーボックスの代わりに、杉板と桐材で棚を作りました。
今回初めて使ってみた塗料は、プラネットカラー N.S.ウッドコート。
これまで塗料は、ウッドワックスや蜜蝋、無臭柿渋など使ってきましたが、これ一番良いかも(*´ω`)
一週間ほどでアマニ油のにおいが取れ、室内に入れられるようになりました。木のにおいも抑えられています。
現在の高気密・高断熱の住宅構造は、室内のにおいや香り、つまり揮発性有機化合物の濃度を著しく上げてしまいがちです。
一般的に、外気よりも室内空気の方が汚染度が高い中で、換気性の悪くなった現在の住宅構造が原因で健康を害している人、相当数いらっしゃると感じています(*_*)
こういったシックハウス症候群の対策として、建築基準法が改正・施行 されたのは2003年のこと。
この時、建材から発生するホルムアルデヒドや、シロアリ駆除剤のクロルピリホスの規制が始まりましたが、
今、新築やリフォームで化学物質過敏症になる人よりも、洗濯洗剤や柔軟剤が原因で化学物質過敏症になる人の方が圧倒的に多いですよ(;´Д`)
そして、多くの人が「建材や家具には反応しないけど、洗剤や柔軟剤の成分だけはダメ」なんです。
なんでこんな成分が、未だに規制対象にならないんでしょうかね(;´Д`)
パハロカンパーナ自然住宅研究所のホームページには、【高気密住宅とアレルギー疾患】シックハウス症候群-激増する化学物質過敏症の子供たちと題して、このような記事もあります。
http://pajarocampana.main.jp/documents/KazuroAdachi2018v2.pdf
洗剤や柔軟剤の、具体的にどの物質がどのように影響しているか?は明確になっていないにしても、
被害の拡大の現状、そしてこれらの使用で室内のTVOC濃度が上がるという事実は国民生活センターの方でも把握していること。
だから、在来工法や、自然素材を使ったこだわりの家にお住いの方で、香り付きの洗剤や柔軟剤をお使いの方を見ると、
何が目的でこんな家を建てたんやろ?元も子もない話になってる…と、残念に思わずにはいられません…。
上の写真、日本消費者連盟発行の 消費者リポート(№1656 2022.4.20) からです。
これによると、”「厚労省シックハウス相談マニュアル内の『柔軟剤がシックハウス症状を招きうる』という科学的知見を情報発信してほしい」”という要望に対し、”「自治体の保健所を対象に、5省庁ポスターと共に、この記載を紹介して周知する」と回答があり、事務連絡文書を18日付で発出した”とのこと。
ここにある厚労省シックハウス相談マニュアル内で随所に出てくるように、「シックハウス症候群は建材だけでなく、家庭用品からの揮発物質が原因でも起こる」という認識がもっと普及すれば、
香害の認知ももっとスムーズに進むでしょう。
こういうの、端的なものではなく、全部ひっくるめての室内空気の安全性の話なんですが、
特に洗剤や柔軟剤のにおいがあると、他のにおいって分からない。
これは、私だけでなく、洗剤味の食べ物を食べた人の言葉を聞いてても、みんな同じなんだなと思うことです。
だからにおいに気付くためには、高残香性・高残留性の洗濯製品を使わないことが第一条件!
その上で、家の中の「におい」をぜひ意識してみてください。
清浄(正常)な室内空気のために…!
…と、なんでこんな話を改めて出したかというと、
春先からのにおい対策で、家のリフォームまがいの作業が続くことになってしまって(^_^;)
続きます→
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