スミタタケシ寫眞展 -夜街- 搬出記#2 | BOOGIEなイーブニング!

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宿に向かっている。

今にも発車しそうな黄色い電車に飛び乗り、車両内をぐいぐいと進行方向に歩いた。


座るためだ。


次の東船橋駅までに空いてる座席を見つけなくてはならない。そのぐらいの長旅なのだ。小学校の時、クラス替えをした後のリクリエーション時間でやるフルーツバスケットばりに尻から行って席を確保した。

なぜ渋谷でやっているスミタ寫眞展の前に新宿に向かうのか。
アバオアクーを攻めるのにソロモンに向かうヤツがいるかと読者に怒られそうなもんだが、それは違うな。


ソロモンを経てのアバオアクーである。


スミタ展に向かう前にやっておく事があるのだ。せっかく華の都に行くので、用事を一つ済ませることにした。

10年以上愛用しているOLYMPUSのICレコーダー。こいつの具合いがすこぶる悪い。新しい電池を入れても、ものの3時間でバツアンドテリーが空になってしまうのだ。おいおい!コンバットアーマーダグラムですら3.75時間は作戦行動が取れるのに、なじょしてそんなに電池を食うのか。お陰で単4の充電池を4本も常備して対応している。こんな小型のICレコーダーに電池を4本も持ち歩かなきゃならないなんて、何かおかしくないか?

そんなデンドロビウムガンダムばりに大型化した状態のICレコーダーに気がつき、新宿にあるサービスカウンターに出そうと行動に出たってワケだ。


2度寝してもまだ信濃町駅だった。


新宿駅に着き、ごった返す民(たみ)どもをかき分け、西口改札を出た。さらに、ここから、この新宿ダンジョンの脱出を覚えた。左側の階段を使えばすんなり外に出られる。変にラクしようとして、デパートのエスカレーターなんぞを使うと、もう出られなくなって、化粧品売り場に躍り出てしまい、あのお化粧の匂いと、美しいお姉さんのあんたなんでこんな所に来てんの「いらっしゃいませーーー」光線を浴び、HPも尽きて死んでしまうのだ。

今回はちゃんと「左側の階段」というリレミトの呪文を使い、最短で地上に出れた。

郵便局のその向こうの高層ビルがOLYMPUSである。

この高層ビルってのが、あたしゃどーも苦手でね。高層階に行きたいってのに、必ず低層用エレベーターに乗ってしまってね、どっかの知らない会社内のフロアーで行き止まりになっちゃって、そこでビクビクしながら下りのエレベーターを待って、また1階に戻るというミステイクを、いやはや何度したでしょうかね。

今回もまたこのビルが分かりづらい表示でね、エレベーター前で右に行ったり、左に行ったり、ファミコン版エレベーターアクションかっつーの。

▼エレベーターアクション
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で、何とか17階にたどり着いてね、OLYMPUSのサービスカウンターで順番待ちの整理券を取って待ってましたよ。

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4人待ち。


まぁ、郵便局ならちょっと待てば来る順番よね。でもさ、カメラのサービスカウンターだとこいつが気が狂うほど長いことに気がついたのは、1人目のおじちゃんにオリンパスのお姉さんの対応が15分以上かかってからだよ。


見渡すとおじいちゃんばーっかり。


聖路加病院の待合室かっつーぐらい年齢層が高いのよ。みんな首からOLYMPUSのカメラぶら下げてね。

旧型ザクみたいな眠たげなジジイが、最新カメラぶら下げてんのよ。


まぁ、日本が潤えばそれでいいんだけどね。


ツムツムを死ぬどやってたら順番が回ってきたね。おじいちゃんは多分全部入れ替わっているはずなのに、なんかそんな感じしなくて、やっぱり全員同じ顔してカメラぶら下げた、眠たげなおじいちゃんなのよ。おまえら量産型かよ!ってツッコミ入れたわ。でも、その頃にはカウンターの受付も2人体制に変わってスピードアップしてたよ。

お兄さんに俺のICレコーダーを見せると「どの位前にリコール修理出しましたか?」って聞くのよ。そんな質問が逆にあるとは思ってもみなかったから、根拠も無く「2004年くらいですかねー」ってアバウトに答えたら、お兄さんさ、コンピュータでカタカタと調べ始めて「2014年にリコール出されてますね」だって。

10年もサバ読んで恥かいちゃったよ。
俺はタイムリープしてんのか?
ってかさ、


コンピュータで調べるなら
イチイチ聞くんじゃねーよ!


でさ、お兄さんがコンピュータ見ながら「あっ!」って言うのよ。何だ何だっつって聞いたらさ、


「もう部品が無い!」


って、叫ぶのよ。
ビックリしたね。部品のストック期限を過ぎてるっぽいの。こちとらエレベーターアクションしながらやっと17階までたどり着いたからね、引くに引けなくなって、いやはやそれでも何とかならないかと粘ると、全消去すれば治るかも知れないというのだよ。


「やってよ!」


そう頼んでいるうちに電池が切れた。お兄さんも「あ、ほんとに切れるww」と嬉しそう。結局、俺が持って帰って自宅でリセットして、それでもダメなら諦めるという結果で退散となった。


高層ビルをおん出された。


せっかく新宿まで来たので、今度はマップカメラに行くとこにした。愛用しているNIKON 1 V1用に広角の単焦点レンズが欲しくなったのだ。もちろん中古しか買う気が無いので、ブツがあったら悪・即・斬で買う。無ければ買わない。


単焦点ないわぁ。


お目あてのレンズが売って無かったので、こちらもすごすごと退散した。完全に負け癖が付いた。

さて、まだ17時だし、この後呑みの約束をしているやまちゃんから連絡が来るまで、気分一新して仕事でもすっかとなった。


コンセントのある喫茶店(きっちゃてん)。


新宿西口は確かドトールがコンセント完備だったはずである。nomadを1年もやってるとどこの茶店にコンセントがあるかを覚えておくようになる。


潤沢な電源供給あってこその
安定したデザイン。


か、どうかは知らんが、ともかくドトールに向かった。
2階のカウンター席にコンセントが設置されているのを確認し、荷物を置いて珈琲を買いに降りた。戻って来ると隣りの座席に恐らく若い女性もののバッグが置いてある。


俺は慌てに慌てた。


女性が座る向こう側のコンセント口は、故障なのか使えないようにシールで封がしてあり、もし、女性がコンセントを使うなら、俺の側のコンセントを使うはずである。先にコンセントを押さえておかないと安定したデザインが供給出来なくなるではないか!慌ててバッグからコンセントを取り出してPCを設営した。この際、珈琲が冷めようが砂糖とミルクを入れるのは後回しだ。
ただ、俺は乙女座だが、聖闘士シャカほど冷徹ではないので、彼女に慈悲深く救いの手を差し伸べる事にした。持ってきていた三又のコンセントタップを使って、2口空けておいたのだ。
もし、俺に一言声をかけてくれれば、快くこのコンセントの1口を君に貸してあげよう。

女性が階段を上がってきた。いかにも東京モード学園みたいな女の子だった。それにしても安っぽい服装である。ヨレヨレでダボッとしたTシャツを着た彼女は、座席キープのバッグをテーブルの奥に押しやって、珈琲を置きながら「ちっ」と舌打ちをしたように聞こえた。


いや、気のせいだろう。


俺のコスモ(小宇宙)を高めすぎたばかりにセブンセンシズの内の聴覚を閉じていたのだ。きっとそう。

しばらく彼女はバイトのシフト表を眺めていたが、反対側の席が空くとすぐさま席を移動してスマートフォンの充電コードを空いているコンセントにブッ刺した。


「ちっ」は、気のせいじゃなかった。


それはいいとして、仕事が1点いい感じに終わりそうになった時にイラレってソフトが急に落ちた。強制終了だ。
俺がドトールで積み重ねた1時間が音も無く崩れ落ちた。

しばらくして、やまちゃんから連絡があった。20時過ぎに渋谷に到着するもいう事だった。どエラい待たされるが仕方があるまい。
向こうは働いてから来てるのだ。

もう一度最初っからコツコツと仕事をし直して、頃良い所でPCを仕舞い渋谷に向かった。

モアイ像前で待ち合わせをしている。
More-e像の前でぼーっと人間観察をして待っていた。すると、どこかで見覚えのある顔がスーッと通り過ぎた。RATの浜田ケンジ氏だった。挨拶とお祝いの言葉を贈り、お互い呑みすぎは気を付けようと言い合いながら別れた。


暫くしてやまちゃん到着。
ここでもまだスミタ展には行かない。


スミ展はBAR Foxy様の壁面をお借りして行われている。君たちのようなバブバブなお子ちゃまにはBARの嗜みなんぞ知らないだろうが、前の会社の前社長、生粋の遊び人、宮ちゃんに言わせると“BARは1軒目に行っちゃいかん。下地を作ってから行くもんだ”と。

正直にその教えのまんま、ス展には行かないで、立ち飲み「富士屋本店」に向かうのだった。

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富士屋本店は入って早々店員から怒られる店である。


「勝手に入っちゃダメだよ!」


暫くぶりだったので作法をすっかり忘れていた。齢四十五にもなって怒られるなんて近ごろは皆無である。驚いて呆然としていたら案外すぐに奥に案内してくれた。

伝説巨神イデオンのようにデカいガイジンさんが3人いる隣りの席である。
しかし、このガイジンさん、非常に紳士的でイケメンなヤングマンだった。

カウンターに着いて早々に店員さんとアイコンタクトを取り、俺は酎ハイを注文した。やまちゃんもそれに乗っかった。何気なく注文できたが、この店は注文のタイミングが、ファミコンのイーアルカンフーの開脚突きをブルースに連続で3発打つぐらいに難易度が高い。

俺は門前仲町の魚三酒場のオババで鍛えられているので造作もないが、一般人だと一品も頼めずにタイムオーバーになるだろう。

そんな中、肉豆腐とハムカツを注文した。

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いやぁ、やっぱり肉豆腐が激美味い。
ハムカツも一口サイズで実に食べやすいのだが、マヨネーズがかかってある。

俺はマヨネーズが大嫌いなのだ。どの位嫌いかって言うとマヨネーズを食べたヤツとは口を利かないほどの嫌いさだ。小学校の時、学校給食でマヨが安易に出されようもんなら、「食べ終わるまで帰しません!」とか言う婆さま先生の教育方針に基づき、掃除の時間も、前、後ろと机とともに移動させられて、さらに帰りの会までも食べ終わらずに放課後へと突入して、時間切れドローまで持ち込むマサ斉藤のような老獪な試合運びをするぐらい嫌いなのだ。

そんなハムカツもマヨが掛かってない部分を即座に見つけ出し、ドラクエの先手必勝よろしく、やまちゃんより我先にほうばると、こいつがまた美味いのなんの。忙しそうな店員さんが怖いので「マヨ抜きで!」とは死んでも言えない。その言葉は墓場まで持っていく覚悟だが、いや、そんな安っぽい言葉はわざわざ墓場まで持って行かなくても、セレモニーのゴミ箱にひょいと捨ててもいいな。まぁ、とりあえず、次回も誰かが頼んだらマヨの掛かってないいない部分を我先に持っていこうと心に固く誓った。

俺がハムカツのマヨ無し部分を頬張るその刹那、突然ガイジンさんがソロ星のバッフ・クランでもあるまいに異文化コミュニケーションを取ろうとしてきた。

「ハーミケーツ?」

おいおい。どシモじゃねーか!そんな日本語覚えて帰るんじゃないよ。俺はすぐさま訂正してやった。

「ノーノーノーノー、ハームカーツ」

ちょっとガイジンっぽい発音になってしまったが、なぎら健壱を差し置き、日本を代表してハムカツを教えてやったぞ。

自分で作る酎ハイの濃ゆさで、結構いい塩梅になってしまった。


下地を作るどころか、ガンギマリである。


もうこうなりゃ寫眞展もどうでもよくなりかけたが、ここはグッと堪えて道玄坂に向かうことにした。

あの、5月8日(月)~27日まで渋谷のBar Foxyで続いたスミタタケシ寫眞展 -夜街- も千秋楽ですよ。


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いっぱい色んな人が来てくれたね。


CD買ってくれた人、
CD買ってくれなかった人。

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CD買ってくれた人、
そして、

CDを買ってくれなかった人。

寫眞の裏の紐を透視してくれた人、
寫眞の紐だけ見て帰った人。

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おニャン子の白石麻子が
いかにエロいかを熱弁してた人。


あ、それ俺か。


今夜は気のおけない寫眞仲間たちが、
最後にスミちゃんの作品を見てくれたね。


ありがとう。


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俺は翌日早朝に金沢文庫までハイキングに出かけるから、早く帰りたかったけど、みんなスミちゃんの寫眞から別れ惜しかったんだね。

家に着いたのは4時30分。
翌日は1時間寝て、べろんべろんのまんまハイキングに向かったよ。


京急で吐きそうだったよ。


あ、CD買い忘れちゃった人にライブ情報置いてくよ。ここでも買えるからよろしくメカドック。

エディパンライブ情報
6月19日(日)稲毛K's Dream
w)Bang-Doll / HELL DUMP / 瘋癲野朗 / 大谷のスワンダイブ
OP18:00 ST18:30
adv¥1800+D / doors¥2,300+D

7月10日(日)稲毛K's Dream
w)石橋勲BAND/VIOLETS/THE BLONDIE PLASTIC WAGON
OP18:00/ST18:30
adv¥2,000+D/doors¥2,500+D