今日は朝6時から茨城県つくばみらい市にある曹洞宗寺院「高雲寺」の坐禅会に参加してきました。

 

 高雲寺は、1/31記事「坐禅談義(その1)」でもご紹介しましたが、10年くらい前からお世話になっているお寺です。最近、このブログで坐禅の話ばかりしているように、ここ1か月は毎朝晩の坐禅に取り組んでいることもあって、久々に坐禅会にも参加しようと思い、本日、3年ぶりに参加してきました。久方ぶりの参加にも関わらず、ご住職やかつての坐禅仲間から笑顔で歓迎していただき、感慨深かったです。

 

 本日の坐禅会は、3年前に参加していたころと変わらず、1回目坐禅(20分)→経行(歩行禅10分)→2回目坐禅(20分)→法話(10分)→作務(境内清掃30分)という流れでした。20分×2回の坐禅だと定に入るには時間が短いのですが、坐禅会の魅力は、儀礼や作法に則って坐禅を行うところにあり、自宅と異なって程よい緊張感があるのがいいのです。

 

 坐禅後の法話については興味深い内容でした。高雲寺のご住職は、学生時代からずっとラグビーに携わっており、現在でも茨城県内の有名チームのヘッドコーチを務めるほどのラガーマンです。ご住職は、大学の卒業後、曹洞宗の本山である永平寺で3年間の修行を経験し、その後、社会人のラグビーチームに所属していたのですが、大舞台の試合で、緊張しすぎて正常な動きができなくなったことがあるそうです。その際、急いで空きのスペースで坐禅を行って心を整えた結果、「そもそも、練習したこと以上のことはできないのだから、緊張しても仕方がない」と、冷静さを取り戻したのだそうです。

 

 ご住職は、「緊張した時や、テンションが上がり過ぎたり下がり過ぎている時は、椅子やトイレでもいいから、どこかに腰をかけて法界定印(坐禅時の手形)を組んで呼吸を整えなさい。どのような場所でも、普段の坐禅で体得したことを実践し、心の安定を取り戻しなさい」と話していました。

 

 ポイントは、極めて厳しいことで知られる永平寺の修行を経たラガーマンも、緊張して心の調整に苦心することがあります。しかし、それは坐禅によって対応できるということです(そして、言い換えれば、永平寺の3年の坐禅漬けの生活でも悟りの道はまだまだ長いということでしょう)。

 

 高雲寺の坐禅会は、第一土曜日と第三土曜日の朝6時からです。私もこれからまたしばらくは参加しようと思っています。通常、5~7人の参加となっており、初心者でも参加しやすいと思いますので、興味のある方は是非ご一緒しましょう。