ロードバイク讃歌〜シーズン始めのロングライド:ツール・ド・KAGA〜 | いつもだいたいむかいかぜ

いつもだいたいむかいかぜ

 走ればだいたい向かい風、止まっていても、逆に行ってもだいたい向かい風。

 そんなオヤジ顔のツーリングだったり、ローカル線だったり、散歩だったり、車に乗ったり、ゲレンデ滑ったり、本を読んだり、映画見に行ったり、

 そんなオヤジの徒然日常備忘録。

 

 この疲れ、まさにロングライド。

 公称距離102km、それに加えてビジホからの往復15kmを加えて120km弱。

 

 コースを良く確かめないのがイベント参加によくあることで、走っていたら風景に既視感がある。

 ちょっとした曲がり角の商店に「ここ、前後輪パンクした大日ヶ岳の峠の入口じゃん!」と思い出す。

 

 いつか見た風景に思い出す記憶。

 風景を楽しみ、またいつか思い出す。

 嗚呼、ロングライド。

 いつもどこか遠くへ行きたい。

動機

 GWの予定が埋まっていなかった1.5ヶ月ほど前のこと。

 突然のインド出張で尾道〜出雲のロングライドイベントに行けなくなった。

 そのことから得た教訓は、

 

・いつ週末の予定が潰れるか分からない

・それならば、いくら潰れようと次を用意しておけば、次があることでショックが軽減される

 

 なので、さしあたり7月まで週末の予定を全て埋めてしまう。

 特にロングライドイベントを走りたい。

 スポーツエントリーでGWの予定を探すと、金沢より向こうでツール・ド・KAGAという100kmほどのロングライドが開催とのこと。

 

 北陸新幹線の敦賀延伸では開業前の走行試験に添乗して敦賀金沢を往復したけど、敦賀以外の駅はまだ見たことがない。

 ついでに北陸新幹線の延伸部に行ってくるかの。

 

 というわけでGWは加賀に行くことにした。

 館山に行く用事が入ったのは、その後である。

見聞録前日:4月28日(日)

 館山から戻り、君津から総武快速に乗って東京駅についた俺は、横須賀線の地下ホームから新幹線への乗り換え時間9分に成功して北陸新幹線にて北を目指していた。

 金沢駅には19時半に到着。

 駅そば啜って、お土産買って20時過ぎのIRいしかわ鉄道で松任駅に来た。

 家を出てから南房総を経て一度も開けることのなかった輪行袋を開く。

 あっ、テールランプのブラケット持ってきたのに、本体をUSB充電器から抜いてくるの忘れた。。。

 

いつもの金沢駅

 

まっとうな生き方をしたい

 

 予約した宿は駅からチャリで10分ほど、白山ICの近く。

 温泉ホテルは、スーパー銭湯にビジホがくっついたもの。

 これが便利で、スーパー銭湯によくある感じの、安めでビールが飲める休憩室付き。

 こりゃいいやと、さっそくサウナ直行して、風呂上がりに冷しゃぶ、軟骨揚げ、それに生ビールメガジョッキ。

 よし、ここに暮らそう!

 飲んだら寝る!!

 

スーパー銭湯ビジホめし。完璧!

見聞録:4月29日(月)

 6時起きして、チャリンコ服に着替える。

 ロードバイクのイベントなら、レーパンなのだが今回サポートタイツを忘れた。

 イベントでは浮くが、街中では恥ずかしいのでスリークォーターパンツを履いて6時半過ぎに宿を出た。

 国道8号バイパス沿いのすき家で朝飯を食べ、イオン小松店で左に曲がって田園地帯をしばらく走る。

 水の張った田んぼに、白山の白き峰が映り込む。

 

スタート地点の川北町へ

 

田んぼに映る白山

 

 7時過ぎ、会場の川北町役場に着いた。

 参加人数150人ほどのイベントは、Twitterにありがちな「今から◯◯に参加します!」のツイートもなく、ホントに今日が開催日なんだよな?と不安だったのだ。

 それに、普通のイベントでは一週間ほど前に参加証が届くのだが、それがなかった(このイベントでは申込後にメールで通知されるのを見落としていて、恐らく迷惑メールに入って見ないまま消えた)。

 で、受付してからヒマタイム。

 参加者の集合写真撮ったのち、8時半、少し早いが出発し始めようと約10人単位で時間開けて出発となった。

 

謎の距離の差

 

それではスタート行って来ます

 

 この大会では、全体がまとまって進む。

 ほかのロンクライドイベントは、速い人はぴゅ~っと行って、折り返してきてトップとの時間差が大きい。

 今回は、休憩所ごとに全員留めて、時間になったら次の休憩所に移動するを繰り返す。

 そんなに大規模なイベントじゃないから、移動の管理はしやすそう。

 昼飯の時間も読みやすいし。

 

 町役場を出発して、まずは手取川を渡る。

 遠く、手前の山の向こうに白い峰が、薄い青空に溶け込むよう。

 霊峰白山。

 今日の天気予報は、朝は晴れだが午後から曇りで、夕方から雨模様。

 天気がもつとよいのだが。

 

手取川を渡る

 

 南下して走る道は、クランクが多く、走ったような気がするなぁと思っていたら、国道との分岐の商店を見て思い出した。

 ここ、北陸パンクライドで通った道じゃん。

 峠登る途中で前後輪パンクして勝山まで抜けて越前大野まで走って、翌日は荒島岳に登ったけれど雲の中だった、あのときの道か!

 全国各地を走っていると、時おり思い出す、いつか来た道の記憶。

 なんてことのない集落、山の形、道沿いの神社に、記憶が呼び起こされる。

 ドライブでは起こらない、自転車旅で体に刻まれた記憶がある。

 

緩い丘越えを繰り返す

 

 休憩を2回挟み、山中温泉を抜けて山に分け入っていく。

 ここまで緩いアップダウン。

 ロングライドには丁度いい起伏だ。

 信州の峠越えほどの激坂なく、九谷ダムにてバナナ休憩。

 ここでBコースより長いAコースの人たちと合流して、折り返し。

 あとは下りと海沿い川沿いだ。

 

どうも、私の温泉へ

 

山に分け入る

 

ダムが見えた

 

九谷ダムで折り返し

 

 山中温泉をバイパスし、山代温泉まで下って、芝生の温泉で昼飯弁当。

 再スタートまで芝生に寝っ転がっています。

 太陽の下でゴロゴロしていたい人生だった。

 

走り疲れてはらぺこさん

 

 加賀百万石というが、さもありなんという平野の広さだ。

 海に出るまで遠い。

 次の休憩所の安宅の関は勧進帳で有名な場所。

 こんな広い平野なのに、わざわざ海沿いに関所を設ける意味があったのだろうか?

 

山代温泉にウォータースライダー

 

北陸新幹線をくぐる

 

勧進帳と見得を切る俺

 

ここで謝罪会見をしたい

 

 そして最後の区間は手取川沿いに川北町の役場まで。

 グーグルマップで調べてみると、川北町は名前の通り、東西に長い手取川の北側の一帯だ。

 朝にははっきり見えていた白山は、今は雲の中に隠れてしまった。

 

再び北陸新幹線。あの立派な屋根付きはなんだろ、保守用基地?

 

 そして15時半、ゴール!

 お疲れ様っした。

 ゴールの申請したら、あとは流れ解散です。

 アディオス!

 からの、宿に戻るまでの10km弱で脚が攣りかけた。

 向かい風の中を一人で走るのはツラたん。

 途中コンビニで、ジャンボフランク休憩。

 

ゴール後俺氏、わりとヘトヘト

 

 16時半前に宿に戻る。

 ここですぐに風呂に行ってサウナでもしようものなら、お疲れ状態で湯当たり状態の逆効果になることは火を見るより明らか。

 とりあえず、シャワー浴びて寝るとす。

 

夕方に戻って、明日までグダグダできる至福の午後

 

 19時過ぎ、体を起こす。

 あまりに疲れていると逆に寝られない。

 スーパー銭湯行って、しっかりサウナで整い、夜飯も済ませる。

 で、部屋に戻って飲むだけのロングライドアフターです。

見聞録翌日:4月30日(火)

 起きて朝風呂、からの朝めし。

 8時40分の福井行きに合わせて松任駅まで走る。

 小雨が降っている。

 サドルに座るとケツが痛い。

 

今回の宿、控え目にいってサイコーだった

 

 松任から小松まで輪行して移動。

 ICカード使ったら、残金足りずにチャージしようとしたら、チャージ機壊れてて改札で払う。

 1時間半ほど、小松を散歩してから、新幹線で一気に東京に帰る。

 

 まず、西口を出ると駅前がKOMATSUだ。

 

でけぇ!

 

 ジャンボサイズのダンプとショベルカー見るだけでおじさんワクワクしちゃう。

 こいつで街破壊してぇ!(ブラストドーザー脳)

 

小松駅出てすぐ

 

 東口から歩き始めて、小松城跡を目指します。

 小松は前田家三代目利常が隠居した街。

 城跡公園の芦城公園を抜けて天守台へ。

 かつて小松城は金沢城よりも大きかったというが、今では学校のグラウンドの片隅に天守台が残るだけで、住宅地が広がる。

 

材木町の街並み

 

 

芦城公園を抜ける

 

天守台だけが残る城跡

 

 駅への戻りがてら、お旅まつりに使われる曳山が展示されている、曳山交流館みよっさへ。

 この曳山の特徴は、歌舞伎の舞台になっていること。

 小さいながら花道がある。

 高岡の御車山もそうだけど、前田家の隠居先は派手好きだ。

 

お旅まつりの曳山

 

祭りの出発地点、兎橋神社

 

うさぎだらけの境内

 

お参り俺氏

 

 小松駅に戻ってチャリンコ担いだら、東京行きのはくたかに乗る。

 ここから長野までは各駅停車。

 上野まで3時間はちと長い。

 

小松から新幹線乗って帰ります

 

 家に帰ったら、上田の鹿皮と、館山の猪皮の箭打ちを始めよう。

以上。

 蛇足だが、5月二週目の石見グランフォンドの参加証が届いてしまった。

 157km...なんとかなるやろ(震え声)