ハンター見習い活動帳〜獣害対策ハンターリアル体験ワークショップin館山:見回り活動裏山やぶやぶ〜 | いつもだいたいむかいかぜ

いつもだいたいむかいかぜ

 走ればだいたい向かい風、止まっていても、逆に行ってもだいたい向かい風。

 そんなオヤジ顔のツーリングだったり、ローカル線だったり、散歩だったり、車に乗ったり、ゲレンデ滑ったり、本を読んだり、映画見に行ったり、

 そんなオヤジの徒然日常備忘録。

 

 自分で捕まえるところから始めて、解体して、皮を鞣して、最後にカバンを作るところまで全部ひとりでやりたいんです、と俺の熱弁に対するマスターの

 

 「あなたがとても変態だとよくわかりました」

 

 との一言が、誰かに指摘してほしい最高の褒め言葉だった。

 

 真面目を免罪符に生きている。

 いい学校に入って、いい大学に入って、いい会社に入れば、それでいいはずだった。

 でも、それだけでは生きていることにはならないと悟ってからは、仕事で真面目に意見を出してきた。

 ここ最近、真面目さに追いこまれている。

 追い込まれて、結局は毎日を生きていない。

 

 真面目な会社員を装っているけど、自分の本質は頭おかしい職人タイプと自認している。

 周りから真面目だと認められても、本当に自分を理解してほしいのは変態的な職人気質なのだ。

 

 世の中に無いものをつくりたい。

 少なくとも日本で誰もやっていないことに取り組みたい。

 その答えを見つかっている。

 あとは、どうやるかだけなのだ。

動機

  今年のGWは前半を土日月、平日挟んで金土日月の前半後半に分かれる。

 前半は、サイクリングのロンクライドイベントを探した結果、北陸新幹線の延伸部に乗るついでに、石川県で開かれるツール・ド・KAGAの100kmコースに申し込んだ。

 

 その後、館山の有害駆除ワークショップに申し込んだら、土日の罠の見回り日とバッティングすることに。

 う〜ん、、、見回り終わった後に家に帰らず、東京駅から新幹線に乗れば館山からでも、金沢の向こうまで行けるか(理論上)。

 

 てなわけで、土曜は見回りのあと館山の泊まり、翌日は見回り終わったら、千葉の南端から金沢まで大移動することにした。

 そうなると、千葉でチャリンコに乗らないけど持っていかなきゃなぁ。

 

 でも、さすがに100km走って翌日の仕事は死ぬので、火曜は年休を入れておこう。

見聞録一日目:4月27日(土)

 その前に木曜のこと。

 土曜日はチャリンコ持って行くだけにしたいので、早起きして輪行してたら、空気入れたばかりの後輪の空気が抜けた。

 タイヤを確認したら、ビードが剥けている。

 これはタイヤ交換しなきゃ走れないぞ。

 グラベルロードだから、ブロックタイヤでも走れるけれど、ロングライドには意味ないので。

 

 てなわけで、木曜は強制的に19時半前に職場から逃亡して、新宿のワイズロードで5000円のMAXISのタイヤ買ってきた。

 で、翌朝にタイヤ交換した。

 準備万端にて。

 

 さて土曜日、5時過ぎに起き出して、チャリンコ担いで東西線で西船橋へ、からの千葉で乗り継ぎ君津に着いたのが8時15分。

 君津まで2時間強かかる。遠ぅ。

 本来、レンタカー借りてクルマで行けば館山に着いている時間なのだが、アクアライン渋滞地獄で予想時刻の3倍かかるのが前回分かった。

 アクアライン回避のため、君津まで内房線乗って(横須賀快速の始発でもあるので便利)、駅前のニコニコレンタカーで軽を借りて(NBOX)、君津ICから館山道を南下する。

 昼まで雨の予報にて、窓に水滴がつきまとう。

 

 朝飯は9時過ぎ、ライウェイオアシス富楽里にてサンガ焼きおにぎりの茶漬けをいただく。

 これに追加のおにぎりで500円なり。

 館山行くときの鉄板メシ。

 

ハイウェイオアシス富楽里にてサンガ焼きおにぎり茶漬け。朝7時半開店

 

 館山に入って市街を抜け、毎度おなじみの集落には10時5分前に着いた。

 さて本日は、罠の見回りです。

 地味ながら、罠猟師になるには毎日やらなきゃいけない作業です。

 

いつもの集落。田んぼに苗が植えられてた

 

 先々週に仕掛けた罠はカラ弾き。

 罠は作動したけれど仕留められなかった状態のこと。

 トレイルカメラの映像を見てみると、ちょっと足を乗せたイノシシが瞬時に飛び退く姿が映っていた。

 獣道を歩くヤツがいることは間違いない。

 なので、獣道のど真ん中に罠を移動した。

 これでイノシシ捕まるといいなぁ。

 

獣道のど真ん中に罠を移動したのが分かる?

 

 集会所に戻って鼻くくりをみんなで試す。

 ここにも棍棒にこだわる方がいた。

 そんなこんなで12時に解散、お疲れ様でした。

 明日もまた来ます!

 

保定具のひとつ、鼻くくり

 

 で、館山市街に戻りがてら、ガストでドリンクバーしながらウトウトしていた。

 更にその後、駅前のsParkでイベントをやっていたので覗いてみる。

 からの、tu.ne.Hostelにチェックイン。

 どもっす、やまなかです、また来ました。

 隔週で泊まっている。

 今日は向かいのバーが珍しく営業(だいたい月一回の頻度)しているとのことで、せっかく教えてもらったから後で行ってみよう。

 

館山駅前にてsParkDAY

 

駅前の中村屋の小倉トースト。お安くのんびりできる

 

 荷物を置いて北条海岸の桟橋に来てみた。

 さざなみが夕日色の波模様を描く。

 ここでの釣りは楽しそう(管理している千葉県は事故に対する責任は一切とりませんの警告看板あり)

 町の中華でビールとチャーハン餃子を頼んで、食べてから宿に帰る。

 

北条海岸の桟橋から

 

 宿に戻ってシャワー浴びてから、向かいのバーへ。

 外から見ると店があるようには見えない。

 ここでは館山のクラフトジンが頂けます。

 今日始めてきたのに、3周年記念ボトルのジンをもらってしまう。

 ここのマスター、前々地域おこし協力隊の方。

 だから、狩猟でお世話になってる人たちのことも知っているし、二拠点や移住の人たちも知ってる。

 5人のカウンターの端っこ座っていたら、そのうちに席が埋まる。

 耳に入るジモトークが面白い。

 その中から、人気の弁当屋の情報が入ったので、明日の朝飯に行ってみよう。

 

tu.ne.Hostel向かいのTAILにてクラフトジンいただきます

 

 21時半、道を挟んだ宿に戻る。

 タテヤマジン美味しゅうございました。

 ところで、どうやって針葉樹の香り付けをするのか、聞きそびれてしまった。

 二段ベットの下段にひっくり返って、ニコニコ動画を消化していた。

見聞録一日目:4月28日(日)

 7時前に目が覚めたけれど、10時に集会所なので時間的には余裕すぎる。

 また、朝からニコニコ動画でダンジョン飯見ながらゴロゴロしている独身限界男性(37)である。

 8時過ぎに起きだして、顔を洗いに行ったらバーのマスターがいた。

 

「わたし、シャワー会員なので」

 

 そうなのか。。。

 宿から歩いてすぐ、昨日のバーで話題に出ていた弁当屋は朝から営業していた。

 弁当買って帰り際、向こうから来るクルマから手を振ってる人、マスターだった。

 こちらも振り返す。

 また館山のどこかで会いそう。

 このホステルで朝飯を食べに、毎度屋上に上がって弁当を食べる。

 町を見晴らせ、南には低い山並みに館山城が見え、西には海を望める。

 見下ろしていると、二段ベッドの上で寝ていたおじさんがバイクに乗って出発するところだった。

 

弁当を食べるお気に入りの場所は屋上メシ

 

 10時の集合時間まで、雑誌を読みながら暇つぶし。

 そして9時半過ぎに宿を出ていく。

 昨日も来たけど、毎度おなじみの集落です。

 ちわっす、今日も来ました。

 

 てなわけで罠の見回りだけど、昨日の今日でイノシシがかかるわけないよね。

 今日は2時間ほど、裏山の探索をしていた。

 館山市は「農水課」であり、この辺りは林業はやっていない。

 そのため杉も生えていない(スギ花粉がないってことか!)。

 代わりに、昔は燃料だったウバメガシや、竹やぶが管理されないまま伸び放題になっている。

 そこにやってきたのがイノシシで、集落の皆様のタケノコを食べつくす。

 そこら中にタケノコの皮が落ちているのは、イノシシが食べた後だ。

 そんな集落の裏山を歩き回るのが本日の活動。

 

イノシシがタケノコ食べたあと

 

 今は藪だが、昔は畑だっただろう平らな土地が山の中に残っていたり、

 今は倒木が埋まっているが、集落から続くU字に掘られているのは、山の上の神社まで続く道だったと、爺さまたちの話を聞きながら、藪をかき分けて進む。

 そこら中に獣の跡。

 タケノコを掘ったりしながら裏山を歩き回って、集落に戻る。

 

人間だってタケノコ掘ります

 

 昨日も気が付いたけど、田んぼに水が張られて、苗が植えられ始めている。

 今日は天気で田んぼ作業日和だという。

 そして12時に解散。

 お疲れさまでした!

 また来ます。

その後

 千葉県の有害鳥獣駆除協力隊の活動で立ち寄った、猟師工房さんに立ち寄ろうと、館山から鴨川を通って行ってみた。

 ジビエバイキングいただいたのち、話を聞くことができた。

 今回の館山の狩猟体験が終わってしまったら、また狩猟との縁が切れてしまう。

 房総地域で狩猟のワークショップをやっている場所はないか聞いてみたら、御宿町といすみ市で、そんな取り組みがあるらしい。

 情報ありがとうございます!

 

猟師工房ドライブインにて

 

ここではジビエのバイキングを食べられます

 

 ここでも皮なめしやってる人の情報を聞いてみたら、店に並べられている毛皮は土佐清水市の地域おこし協力隊の方のタンニン鞣しだそうでした。

 鞣しには正解がないから奥が深い世界やで、たぶん。

 ついでに、ひとつ300円で売っていたキョンの骨をガサゴソあさっていたら、大腿骨の骨が手にジャストフィットした。

 これは明らかに手提げかばんに使える素材だ!とビビっと来たので買ってきた。

 キョンのレザーと毛皮を一枚ずつ張り合わせた手提げかばんがイメージできたので、今度かばん教室に行ったら先生にアイデアをもらってこよう。

 

 君津駅に戻って14時半、ちょうど14時50分に君津始発の横須賀線直通総武快速があるので、これに乗り込む。

 東京駅まで1時間半、雑誌の消化タイムに充てるかの。

以上。

 そして家に帰る間もなく、次の旅が始まるのです。

蛇足の4月30日(火)

 北陸から帰ってきて14時半。

 帰ってまず、冷凍庫でカチンコチンの鹿一頭とイノシシ二頭の原皮をお湯につけて解凍する。

 そして溶けてきた16時過ぎ、イノシシから箭打ちスタート。

 

 前回、固いスポンジのグラインダーでやると早いですよ、とアドバイスを固いスポンジをもらい、その日に買っておいたグラインダーを試してみた。

 皮が巻き込まれてズタボロになってしまった。

 おそらく、タッカーで板に張り付けてからやればよかったんだと思うも、グラインダーがうるさくて、マンションで使えるシロモノじゃない。

 

 しゃーないので、いつも通り鎌を使う。

 イノシシだから時間かかると思っていたけど、二頭を二時間半ほどで処理できた。

 この作業、慣れたんじゃない?

 

今日もベランダで箭打ち。向かいのビルが今日は人がいた。見られないように背を低くする

 

 次に鹿に取り掛かったが、これが成獣の雄鹿一頭分でデカい。

 イノシシよりも時間がかかり、一頭で2時間ちょっとかかった。

 

 イノシシと鹿を両方やると、それぞれの皮の特徴が分かる。

 箭打ちでイノシシは脂が出るが、鹿は皮と肉が出る。

 サイズが大きいと取り回しが難しいから、鞣すのにやりやすいのはキョンとかタヌキとかの中型獣だ。

 

 それより、高圧洗浄機という手段もあるのだが、さすがにベランダじゃ使えないしなぁ。

 こういう作業ができる場所が欲しい。

 

 箭打ち終わって、アタックで洗いつつスチールウールでこそげ落とし、洗濯機で脱水。

 イノシシ一頭をミョウバン液に漬け、もう一頭と鹿皮は今回レザーにするので消石灰液に漬けます。

 また一週間、仕事から帰ってきたらビニール手袋付けてもみもみする作業をしなきゃのぅ。

ホントに以上おしまい。