前回のブログには多くの反響をいただきありがとうございました。
前ブログでは、不確かな数字に基づいた行動が致命的な損害をもたらすことを解説しました。
さて、日々の仕事や生活の上で数値化されたものに基づいて現状を判断し次の行動を決定することって多いと思います。
例えば売上金額や利益額...
これはよく対前年比とか対前期比などの数字で評価されます。また、それにかかわった人員数で除してパーヘッドなどとか。
ただ、これだけではざっくばらんで次に打つ手が解りません。
そこで、私の過去のブログでも取り上げた細分化”セグメント化”するという作業をしてさらに分析するでしょう。
例えば売れた商品を分類別に数字を分けたり、購入層が男か女か...など。
また、その数字をパレート分析して入力すべきところを探ったり。
ただし、ここに不確かな要素が含まれて来ると...
例えば、POSレジで年齢層を打ち込むシステムであれば、当然客に年齢を聞いて打つわけではないのでいい加減さが出てきます。また、男女の入力もキータッチミスの可能性もあり...さらに、売上金額の誤差。
現代は商品のバーコードを読んで自動的に入力されるのでミスはありませんが、棚卸をしたら誤差が...例えば万引きにあっていた...そしてその商品が高額だと前出のパレート図も訂正が必要になります。
という具合に...
コロナ禍は人的交流をストップさせた影響で遠隔営業的な変化があちこちで現れました。
わたしもマネージャー時代に1年に3回賞与と定期昇給の人事考課をやっていましたが、数量ベースの項目は自動的に点数が出る反面、数量ベース外の取り組み姿勢や順応性、コミュニケーションなどは数値化できないはずですが点数をつけなくてはなりませんでした。
前ブログのCSのチェックなどもそうでしょう。
その中で数値化出来ることのみに注力する人間が組織の和を乱すという状況にも遭遇しました。
そうです、前ブログではCSチェックで100点だけど、来客がいる状況で店の奥で茶飲み話で盛り上がっている例です。
上記コミュニケーションではどうでしょう。
”あの人はコミュ力あるね””あの人はコミュニケーションがだめだね”などよく言われますが、それを100点満点の何点とだすのは相当無理です。50項目くらいの指標があって各項目は〇か✕かで明確に判断でき〇の合計が点数とか...
また、その評価は絶対評価か相対評価かでも正確性に差が出ます。
Aというチームはほぼ全員が朝出社時に大きな声で各自、自分以外の全員にきちんと挨拶している...対してBチームは挨拶する声も小さいがさらに自分とタッグを組んでる相手にしか挨拶しない。なかには全く無言で入ってきて始業する人もいる。
この場合、絶対評価だとAチームは〇の率が高くBチームは低い AとBを合わせると...Aチームの人員:Bチームの人員が1:10だったら...組織の点数は低くなります。
それでは相対評価だったら...
この場合Aチームで〇が何%✕が何%と比率が決まっているのでABの人数が何人であっても組織の点数は平均的になる。
それをもって、挨拶が出来ていない...と問題意識をマネージャーが持つか、まあ平均的という意識を持つか...これによってその後の会社の行く方向が変わってきますね。
理論的にコミュ力をあげる方法としてソーシャルスタイルがある。
コミュ力向上に相手と共感してから提案型のはなしをするスキル
数値化すること...指標管理する事...この問題について2回に亘って取り上げてきました。
しかし、AIの進化は目覚ましいものがあり、今後の社会では今まで数値化できず、いわば好き嫌い評価とか評価者の個性に影響される評価といったものがAIによってより正確な評価になって行くことが考えられます。
ただし、人間が無しえなかったことがAIに出来るのかということは疑問として残ります。