hosopyhosopyのブログ

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世は三連休だけど、うちは関係ない。明日からの週の準備をしていてたまたま遭遇したガーディアンのポッドキャスティングでカズオイシグロの回に遭遇。やっぱこの人の作品も人もいいなぁ。Buried Giantに関しては、ジャンル分けの問題。彼がファンタジーに関して言った意見に対してルグインが強く反論したとか。でも意見の一部だけ切り取られていて、彼の意図したのではない解釈がなされているとのこと。そうだよねぇ。このジャンルの問題ではNever let me goの時もあったと。SF。うん、ジャンルとかイズムとか好きじゃない。そんな切り取ってジャンル分けしなくていいじゃんね。
でもすごくいいなぁと思ったのは、Remains of the dayの回。彼はある時代に自分なりのポリシーに従って誠実に生きてきた人が時代が変わって世の中のモラルも変わって、自分が信じていたものがひっくりかえされる、"wasted life"ととらえられてしまうような人生を過ごした人を描きたかったんだって。それは彼の前の作品、An artist of the floating world, 戦争鼓舞の絵を描いた画家の人生、から繋がっていて、前のテーマをもう一度描きたくて書いたとか。声高に政治的意見とかは描かれないけど、人間の悲哀、愚かさ、愛おしさとかが感じられるんだよねぇ。時代に翻弄される人間。あとすごいと思ったのは、スティーブンは執事の狭い世界の規則に忠実でだんな様に仕えている。けれどもっと大きなコンテクスト、世界基準のモラルには関心を向けない。自分の仕事の範囲の出来事で精一杯。その外側の大きなコンテクストの問題は、だんな様および偉い人たちに丸投げで、そっちはそちらで決めてくれ、そこまでは思いが及ばない、願わくば上のひとたちはきちんとモラルを持って世界と対峙してくれ、という態度。これが最後の最後にちらりと見せるスティーブンの後悔。そしてこれは誰にでも当てはまると。まさしくそうだと思った。もう日々の仕事関連とそのウサ晴らしで手一杯。世界基準の政治、モラルのことは考えたくない。これって私も含めた多くの人のことだよね。勤めている会社、大学、なにかしらの機関、そして国の考えなんてものは自分には関係ない、と思って仕事してる。
うーん、すごい、カズオイシグロ。

ポッドキャスティングってすごいよね。BBCとGuardianばっかり聞いてる私は偏見があるのだろうけど、居場所に関わらず好きな作家のインタヴュー、ラジオドラマを聞けるのはほんとにありがたい。