キリアン・エムバペ選手とおなじチームでプレイしていると、
頼もしく思うだろうな。

人はキリアン・エムバペ選手のプレイスタイルをまねしようとする。

まねるとはかたちをなぞることだけではない。
思考をなぞる。
思考の裏にある経験と選択の積み重ねをどのように受け取るか。
それが模倣ではなかろうか。

なぜ、
エムバペ選手の状況判断、
動きかた、
立ち位置、
首の動き、
目の動き、
を探り、
そこをまねないのだろう。

エムバペ選手の強烈さは金を稼ぐためにゴールを決める。
おれが決める。
決めまくる。
金を稼ぐ最善の方法がサッカーなのだろう。
それで充分ではないか。
動機は単純でいい。

キリアン・エムバペ選手の優れたところ。
1対1のつくりかたにある。
1対1になればエムバペ選手は負けない。
かれは知悉(ちしつ)する。
いわばエムバペ選手のおもうつぼ。
そこへいたるまでのアイディアはスクールではなくまさにストリートで培ってきた賜物(たまもの)ではあるまいか。

キリアン・エムバペ選手は唯一無二。
かれをまねることはたやすいことではない。
が、
1対1のつくりかた、
その処しかたはまねることはいくらでもできるのではあるまいか。

エムバペ選手と同じ動きをするには無理がある。
そうではなく、
状況によったエムバペ選手の判断・対応ならできるはずである。

もっともっと頭をフル回転、
これでもかこれでもかと使い尽くしてみるべきである。
キリアン・エムバペ選手が工夫しているように。