たかがラーメン

 

最近のラーメンはくどい。

つけ麺隆盛の時代のせいなのだろうけれど、

ラーメンスープが濃すぎる。

魚介系スープ。

 

素材をつかいすぎ。

とくに煮干をつかいすぎ。

魚粉なんていらないし。

つかいすぎで、

あの独特のにおいがきえてしまっている。

つかえばいいというものじゃない。

それをわかっていない。

 

むかし、

沼袋に太陽というラーメン屋があった。

その店にちかづくと、

ぷ~ん、

と、におった。

 

北国育ちのわたくしは、

くさい、

とおもっていた。

 

でてきたラーメンは、

そとで嗅ぐにおいとはちがって、

煮干の風味がくせになる。

 

いまでこそ客足のたえない竹岡のラーメン屋さんは、

元来漁師がお客で、早朝から営業していた。

豚肉を醤油とミリンで煮る。

その汁を、

ラーメンスープにつかう。

乾麺。

 

いってみれば、

ちびっこのおやつ、

のようなもの。

 

高級化はしかたがないのかもしれない。

けれど、

値段も味も、

ちびっこのおやつ

そこへ還るべきじゃないだろうか。

 

たかがおやつ、

たかがラーメンじゃないか。