数日前の朝のテレビニュースで円高が進み、140円台になったことを知りました。

 

私のコアな読者は覚えておられると思いますが、6月にセントルイス在住の息子夫妻が我が家に来た時に息子の嫁のGちゃんが私の401K(企業年金、所謂退職金)の手続きをしてくれました。

金融関係に詳しいGちゃんは私が401K(企業の退職金)で持っていた株をその時に全て売り、そのお金が予定通りに48時間以内にIRA(年金口座)に入りました。

 

そして私はドル建ての退職金を振り込み操作の確認として取り敢えず3万ドルだけを滋賀銀行に送金しました。

その時のドルは160円、滋賀銀行の手数料を1000円取られましたが、480万円が私の滋賀銀行の口座に振り込まれました。

 
これまでの日記に何度も書きましたが、嫁さんと私は還暦になるまでシカゴで長年頑張って働いてきたので、振り込み操作の確認として滋賀銀行に振り込んだ480万円をぱっと使って贅沢しようと思ったのですが、嫁さんが100万円ほど冷蔵庫と洗濯機に使ったのが精一杯でした。
 
私は自分が一番楽しいことをするために躊躇せずにぱっとお金を使おうとしたのですが、ハーレーを1日ぶっ飛ばして日本海を眺めに行って凄く楽しい時間を過ごしてもガソリン代は2000円でお釣りがきました。
お土産に小浜港の卸市場で岩牡蠣や高級魚の刺身を大きな保冷箱一杯買っても2万円でお釣りがきました。
 
貧乏農家の我々はお金を無駄遣いする方法を知らないのです❕
 
振り込み操作の確認として滋賀銀行に振り込んだお金の大半はまだ滋賀銀行に入ったままなので、アメリカの私のIRA(年金)口座から滋賀銀行に送金するのはまだまだ必要ないと思いました。
 
そしたらあの時に160円だったドルが現在は144円。
嫁さんと私はアメリカの銀行にある退職金のほとんどを使っていないのに円高になったので、IRA(年金口座)のドル金を日本円に換算した時の価値がレクサスやBMWの新車が買えるほど自動的に消滅しているのです。泣
160円の時の6月に3万ドルを滋賀銀行に送金したら480万円でしたが、現在の144円では3万ドルが432万円になるので、48万円も少なくなります。

 

私は朝のテレビニュースを観るのが嫌になりましたよ。笑
 
悲しいなぁ、貧乏農家の我々は全くお金を使わなくても減って行くものなのかぃ❕
 
お金持ちの悪友T君は潤沢な資金を運用して仕事の合間にパソコンのキーボードを少し叩くだけでビックリするようなお金を儲けたり、損したりしています。
彼は銀行の500万円辺りの振り込み手数料が1000円なら、円が高い時に滋賀銀行にある"円"をアメリカの銀行に送金してドルに換えておき、"円"が安くなった時に滋賀銀行に戻せば簡単にお金を儲けることが出来るのではないかと余計なお世話を言うのです。
 
そういうの、嫁さんも私も面倒くさいので一番したくないものです。
 
息子の嫁のGちゃんが私の退職金手続きをしてくれたお陰で今まで全く気にしてなかったドルレートが気になって、ちょこちょこネットで見るようになってしまったのです。
 
そんな時間があるなら私はジャズをやりたいし、ハーレーをぶっ飛ばしたいですよ。
 
以前の日記に書きましたが、私はお金には色が付いていると思っています。
パソコンのキーボードを少し叩くだけで儲けた50万円や100万円より、マイヤーレモンの実を収穫して出荷した50万円や100万円の方が遥かに価値があると私は思っています。
 
汗をかかずに儲けたお金はつまらないです。
還暦までエンジニアをしていましたので、身体的な汗は一切かきませんでしたが、脳から出た汗は現在農園で肉体労働をして作業着が汗でびしゃびしゃになるのと同じぐらいでしたよ。
ほんと、脳が干上がるほど働いていました
 
技術的に深刻な問題を抱えていた時は脳が解決方法を見つけるために7時間、8時間連続して集中していたために、それが解決した途端に脳は休止モードに入りました。
脳が休憩するのです。
するとどういう事が起きるのか。
 
仕事を終えて、会社から自宅に帰る時に道に迷ってしまうのです。
最初にそれを経験した時に脳に腫瘍が出来たと勘違いし、ホームドクターに脳の精密検査をしてもらえるようにお願いしましたよ。
脳の専門医によるMRIや血液検査など脳の精密検査の費用が千ドル以上かかったことを覚えています。
ホームドクターは今までの検査から脳に腫瘍があるはずは無いので、専門医の診察費や高い検査費用が無駄になると言ってくれましたが、その通りになりました。
全く異常はありませんでした。笑
 
凄く悲しくなりましたよ、会社から自宅に帰れないのですからね。
 
まぁ、そういった苦労のお陰で私は2019年にその年の最優秀エンジニア賞を受賞したことが一生の宝物になったのですが。
従業員約6万人いるグローバル企業の幾つかある事業別の最優秀エンジニア賞ですが、会社のイントラネットの社内報で私が働いていたシカゴ本社の同僚達やドイツやイギリス支店などの一緒に仕事をしていたエンジニア達からお祝いのEメールを沢山貰い、私は凄く嬉しかったですね。
そして研究開発部のラボの片隅に歴代の受賞者の名前と顔写真が飾られているのですが、その中に私のパネルが設置されたのも宝物です。
 
賞状はともかく、賞金は大したことはありませんでしたが、あの賞金の価値はそれまで私が稼いだお金の中で一番に価値があるものだと思っています。
私にとってお金を稼いで嬉しくなるのは脳を破壊寸前まで酷使して開発した製品が評価された時や、何年も汗を流し続けて育てたマイヤーレモンの苗木に実が成って、それを出荷した時です。
 
もう一度言わせてください。
 
お金には色が付いているのです。
 

嫁さんはそういうものに全くブレませんね。

 

今回の様に円高くなってドル建てである我が家の資産がグンと下がろうとも嫁さんは全く気にしません。

しかし我々がスシローに行った時に私がクーポン券を忘れた時はボロカスに言うのですが。笑

ガソリンを入れる時にスマホのアプリで表示させるQRコードを機械に読み込ませないでガソリンを入れてしまった時もボロカスに言われましたね。

 

1ℓに5円値引きしてくれるのですが、いちいちスマホを取り出して操作するのは邪魔くさいじゃないですか。笑

それ以降カソリンを入れるのは嫁さんが担当になりました。

今回の”円”が高くなったことで我が家のドルの価値が何百万円も下がったことは嫁さんは全く気にしないのですが、私がガソリンの1ℓに5円値引きのチャンスを逃したことは嫁さんには大問題なのです。

 

嫁さんは我々がシカゴから帰国した2020年の12月13日のドルは103円だったので、現在の140円台になってもまだ得をしていると言います。

いちいちそんなことを気にするのは馬鹿だと言うのです。

そして今までに150円近くになった何度かのタイミングでCITIBANKのクレカで農機具などの高額な物を幾つも購入しましたので、購入金額が今までの2/3ほどでに購入できたことも得をしていると嫁さんは言います。

 

要するに嫁さんは4年前に帰国した時のドルの103円以上ならそれでいいのです。

我が家のやり繰りは結婚した当初から全て嫁さんに任せているのですが、シカゴ時代に帰国後の日本での生活はドルが100円の計算で計画していたからです。

何れにせよ、我々は手元にお金があっても使う方法を知らないので、嫁さんはアメリカの銀行に預けてあるドルの価値が多少上がろうと下がろうと我々にはほとんど影響ないという嫁さんの意見に納得しました。

 
そしてもう一つ、我々のアメリカに置いている資産に少し変化がありました。
知らない間に私のIRA(年金口座)の金額が増えているのです。
6月にGちゃんは私が401Kで持っていた国債や株を全て売って現金化したお金をIRAに送金したので、預金額は変わらないはずですよ。
 
息子の嫁のGちゃんは息子の401K とGちゃん自身の401Kの両方を運用して上手にお金を儲けています。
そしてGちゃんは私のIRAのお金も運用してお金を増やしてあげると言ってくれたので、Gちゃんが私のIRAの口座にアクセスできるようにGちゃんをAuthorizeしました。
 
一時はGちゃんに運用を任せようと思ったのですが、今日は幾ら儲かったのか、損したのかと気になってと毎日チェックする時間が勿体なく感じたので、Gちゃんには私の口座のお金はどこにも投資しないでそのままにしておいて欲しいと伝えました。
だからIRAの口座のお金が増えるわけではないのです。
 
明細を見て納得しました。
利子が入ったのです。
 
Gちゃんは自分達が利用している利率の高い銀行のIRA口座を私の為に開設してくれました。
何度もこのブログに書いていますが、その銀行の利率は4.8%という日本では信じられない数字でした。
一軒家が買えるほどのお金がIRA口座にありますので、年の利息はセブンイレブンでアルバイトしている嫁さんの親戚の奥さんの年収よりも遥かに高いのです。
 
Gちゃんから予め聞いていましたが、実際に利息が振り込まれると驚きましたね。
これからはその利息の金額が毎月自動的に入ってくるのかと思うと複雑な気持ちになります。
農園で汗をかいて働くモチベーションが下がってしまうようで心配なのです。
 
振り込まれた一ヶ月間の利息の金額はドルが140円台になった現在でも嫁さんが一ヶ月間に切り花を出荷して稼ぐ金額の倍ぐらいでした。
だから私は嫁さんに事情を説明し、我々がアメリカの銀行に預けているお金が勝手にお金を稼いでくれているので、こんなクソ暑い日に汗を流して出荷しなくても涼しくなるまでしばらく休んだらいいと言いました。
こういうことを言い出してしまう自分自身が嫌いになりそうなのですが、嫁さんはブレませんでしたね。
 
そしたら嫁さんは「アンタはまだそんなことに関わっているんか❕ そんなつまらんことに時間を取られていたら人生終わってしまうで❕ 私は私でやりたいことをしているから口を出さんといて❕」と叱られてしまいました。
嫁さんが切り花を出荷した収入はJAバンクに振り込まれるのですが、嫁さんは毎回JAバンクに振り込まれたたった数万円の記載を見て喜んでいます。
JAバンクに振り込まれたお金は勲章だと嫁さんは言います。
 
よく言った❕ 流石に俺の嫁さんだと思いましたね。
 
合格です❕
 
悪友達の様に仕事の合間にパソコンやスマホをちょこっと操作してスマートにお金を儲けるよりも私が牛や鶏の糞に塗れながら汗を流して農園で稼ぐ小さなお金の方を喜んでくれる奥さんなのですからね。
レモン栽培をやっているようじゃ嫁さんにエルメスのバッグは一生買ってやれないと思いますが、そんな物に一切興味がない嫁さんですから、私の人生は随分助かっている面があります。

 

365日、口を開けば私を小馬鹿にすることしか言わない生意気な嫁さんですが、私と一緒に農園でびっしょり汗をかきながら文句一つも言わずに草刈りをしている嫁さんの姿を見ていたら、少しぐらいは贅沢させてやりたいと思っているのですが、そういう私の気持ちは全く嫁さんには伝わらないのが残念なのです。笑
 
嫁さんが私に一番して欲しいことは私がシャワーや風呂に入る時に着ていた服や下着を洗濯機に入れる際にポケットの物を必ず全て出して欲しいというものです。
軽トラのキーや農機具を調整する細い小さいドライバーみたいな物が服のポケットに入っていると洗濯機が異音を発するのです。
 
それさえちゃんとしてくれればそれ以上のことは私に何も望まないと言うのです。
 
私が風呂場に行く時は農作業でふらふらになっているので、その希望はエルメスのバッグを買ってあげるよりも難しい注文かもしれません。
両手が上がらないほど体力が消耗している時があり、汗でべちゃべちゃになった靴下を脱ぐのに5分ぐらいかかる時があります。
そんな状態の私がポケットの中を確認するなんて面倒くさいことが出来るわけがないのです。
因みに嫁さんが私の汗でまみれた靴下を引っ張って脱がせてくれたのは今までにたった2回しかありません。
 
恐らく嫁さんは私のことなんてあまり関心がないのでしょうね。笑
何しろ、私が口髭を剃っても私が言うまで嫁さんは気付かなかったのですからね。