昨晩に私の師匠の83歳のYさんが我が家にやってきて今日の午前5時半にドローンによる農薬散布を見学に来いと言うのです。

JAのドローン専門家が私の農園に入り、リモコンで隣の田んぼから順番に農薬散布するのです。

私は全然知らなかったのですが、ドローンによる農薬散布は毎年行っているとのことでした。

 

我が家のレモン畑の隣の田んぼにドローンで農薬散布だと❓

 

無農薬栽培でマイヤーレモンを育てているのに私が知らない間にレモン畑に農薬が少しでも散布されれば非常に大変なことですよ

だから師匠のYさんは我が家のレモン畑には農薬が一切かからないことを確認するために見学に来いと言うのです。

 

ドローンで上空から農薬を散布するのに直ぐ隣の我が家のレモン畑にかからないはずがありません。

最悪の場合、裁判沙汰になるかもしれないと私は思いました。

 

それに師匠のYさんはいつも前日に翌日の午前5時半に来いとか、いつも自分勝手なことを言うことが4年目にして我慢できなくなってきています。

緊急のケースを除いて、そんなことを言う人はこれまで私の周りに誰一人いませんでいたからね。

我が村の人達は少なからずそういうところがあります。

嫁さんや私にとったら常識の無い人達です。

 

でも私が軽トラを用水路に落ちてしまって、全く動けなくなった時にYさんに連絡すれば直ぐにトラクターや重機で我が農園にやって来てくれて、軽トラを用水路から引き上げてくれました。

去年に乗用草刈り機を畑がレモン畑の泥沼にはまって動けなくなった時に嫁さんと私は引っ張り出そうと数時間努力しましたが、その日は諦めて家に帰ちました。

翌朝の8時に農園に行ってみると、泥沼にはまっていた乗用草刈り機が農道近くにありました。

 

後で知ったのですが、Yさんが朝7時頃にトラクターに乗ってきてくれて、引き上げてくれてたのです。

この話は以前の日記に書きました。

83歳のYさんとはLNEでも話すので、LINEで一言伝えてくれればいいのですが、そういうことはしないのです。

余計なことだけはLINEでメッセージを貰いますが。笑

 

何れにせよ、83歳で私の3倍ぐらい働くYさんは私の尊敬する人ですので、師匠のそういう無茶に堪えるのも修行の一つだと思っています。

 

Yさんの話では農薬散布の予定は午前5時半だが、こういう予定は遅れるものなので、キッチリ午前5時半に来なくてもいいと言いました。

しかし私は昔から約束時間に遅れることはしない人間なので、10分前の5時20分に農園に着きました。

 

既にドローンでの農薬を散布は終わっているのです。

 

現場にいた人達は5人。

JAのドローンの操作者2名、中山間組合の副会長人(嫁さんの従弟でした)、師匠のYさん、そして私の弟子である甥の25歳のK君も既にいました。

 

Yさん、5時半からと言うたやん❕

 

郷に入っては郷に従えで、私もプロの農業従事者達の時間に対する意識に慣れなければならないかも知れませんが、多分私は一生無理ですね。

 

朝の5時と言えばまだ夜明け前です。

彼らは朝の5時に最初の散布場所である我が農園の前に集まり、5時8分に太陽が昇って辺りが明るくなれば「そろそろ始めよか❓」と言って、始めたことが我が農園の監視カメラに音声付きで録画されていましたよ。

監視カメラのモーションセンサーが動きのあるものを検知すれば動きが止まるまで録画をし続けます。

 

農業従事者の5時半というのは翻訳すれば日の出の時間だということに気付かなかった私はまだまだ素人だったのです。

嫁さんの従弟のMちゃんはこの時期に集合時間が5時半と聞けば日の出を意味するものだと教えてくれました。

この時期、太陽が昇ってからは暑さで無駄に体力を消耗してしまうので、こういう作業は日の出と同時に始めるのが常識だったのです。

 

ドローンのスケジュールは詰まっており、気温が低い内に一刻でも早く済ませて、次の現場に向かうのです。

 

結局ドローンによる農薬散布は隣にある師匠のYさんの田んぼで見せてもらいました。
私はAmazonで3000円ほどで買った気密性のあるマスクを付けたのですが、誰一人マスクなんか付けている人はいません。
皆から「そんなん要らへんで❕」と笑われてしまいました。

 

 

 

 

ドローン操作は見事なものでした。

私の背丈ぐらいの高さで安定して飛び、農薬を散布しました。

農薬は真下に散布されるので、他の場所に飛び散ることはありませんでしたね。

 

私は最初にJAから来たドローンの操縦者に「うちは無農薬栽培でレモンを育ててお宅の会社のJAさんに出荷しているので、レモン畑に農薬がかからないように注意してくださいよ❕」と強く言ったことを後悔しました。

ドローンの操縦者はその辺の事情はちゃんと理解しており、強風で農薬が他に流れて行くようであれば作業を中止すると説明してくれました。

 

そして今朝はほぼ無風。

 

田んぼ一反に農薬を散布する時間は5分ぐらいだったので、瞬く間に終わりました。

そして彼らは次の現場に行き、私は自分の農園に戻って昨日の続きの草刈り作業を始めました。

 

午前6時過ぎから午前9時前までの陽射しが弱い時間は爽快に草刈り作業ができました。

以下の写真は午前6時過ぎに撮ったものですが、夕焼けみたいですね。

影が長いです。

 

 

私の様に毎日農園で肉体労働をしている者は自分の影が短くなってきたら作業が段々しんどくなってくることを肌で感じています。

午前6時過ぎにやっていた同じ草刈り作業をずっとするのですが、午前10時になって自分の影が大分短くなった時は午前6時の作業の3倍以上しんどくなります。

 

以下の写真は5時間後の午後1時ごろに撮ったものです。

農業用ブーツの中は音がするほど汗が溜まってました。

以下の写真は倒れる寸前で作業を止めた還暦を超えたオッサンの顔です。

 

 

残念ながら予定していた範囲の半分も行かなかったですね。

今日の陽射しは痛くなるほどの強さであり、農業用ブーツの中は音がするほど汗が溜まってましたよ。

額に巻いた手拭いは温泉に入った時の様にしぼれましいたよ。

 

さすがに今日の草刈りは無茶でしたね。

 

前回の日記にも書きましたが、私がJAさんと約束した今年中に600本の苗木を植えることに集中していたために草刈り作業を怠ったので、今年に植えた約200本の苗木は無残でした。

上記の写真に少しだけ見えますが、植えた時の苗木には枝葉が沢山あったのに現在では葉がほどんど落ちてしまい、苗木周りの雑草を刈れば苗木は棒状になっていました。

苗木の天辺辺りだけに数枚の葉っぱが辛うじて残っているのは天辺辺りだけが覆われた雑草から顔を出していたからです。

 

苗木達、ほんと、申し訳ない。

 

幸いにも枯れた苗木は500本の内の2本しかなったことです。

直ぐにでも有機肥料を撒いて成長を助けてやりたいのですが、それは出来ないのです。

有機肥料は土壌に溶け込んだ後に発酵するので熱を出すのです。

その熱で根がやられてしまうのです。

ですのでレモンの苗木に肥料を撒くのは3月と10月の2回だけです。

今までにそれで何本の苗木を枯らしたことか...

 

農業はほんとに恐いですよ❕

 

農園の入り口付近のレモン畑は常に目が行きますので、他の畑に比べると草刈りをしている回数が多くなってしまっていたのですが、その畑の苗木は葉っぱが青々と茂っており、小さな実が沢山付いています。

棒状になってしまった苗木とはたった半年遅れで植えたとは思えません。

 

つまり農業はやったらやっただけのご褒美は貰えますが、やらなければやらないほど悲惨な状況になっていきます。

サラリーマン時代はずる休みをしても何とでもなりましたが、農業は風邪をひいて寝ていても言い訳は一切通用しませんからね

 

棒状になってしまった苗木が元の葉っぱや枝があった状態に戻るのに半年以上はかかるでしょう。

その報いは受けなければなりません。

 

午後1時過ぎに自宅に戻った私は最後に残っていたエネルギーを使ってシャワーを浴び、500mlの炭酸レモン水を飲み干して、リビングルームのソファに横たわったら午後4時まで死んだように寝ていました。
起きた時に左手に痛みを感じました。
いつものことですが、手作業の刈払い機で連日作業して疲れが溜まると左手の筋肉が悲鳴を上げるのです。
 
明日大丈夫なのか❓と不安が過りました。
雑草に覆われたままの可哀想なレモンの苗木の草刈りではありません。
明日ハーレーをぶっ飛ばして小浜港に行けるかどうかの心配です。
ハーレーのクラッチは重いので、痛めた左手でちゃんとハンドルが握れるかどうかです。
 
そうなんです、明日は土曜日、週末です。
あの店にのどぐろが並ぶ日です。

 

嫁さんはのどくろは美味しい魚だけど、凄く食べたい魚ではなく、もし売っていれば食べてみてもいいかなという程度のものだと言うのです。
 
俺はお前にのどぐろを食べさせてやろうと張り切っているのにそんなガッカリするようなことを言うなよ❕
 
私が何かを張り切ってやろうとすると嫁さんは必ず水をかけることを言います。
結婚38年目ですから慣れてますが...