予定通り、悪友2人がマイヤーレモンの苗木を植えるのを手伝いに来てくれました。

幸いにも今日は曇り空だったので、今回T君は熱中症で倒れることはありませんでした。笑

 

ほそみち農園は600本のマイヤーレモン栽培をする予定であり、これまでに植えた苗木の数は約400本なので、残りの約200本を今年中に植える約束をJAのアドバイザーさんとしています。

そのアドバイザーさんは嫁さんの従弟の石山高校の同級生であり、我々がシカゴから帰国して農業を継いだ頃から好意にして頂いています。

 

そのアドバイザーさんは何度も我が家や我が農園に来てもらっており、私が腎臓に持病があることも話していますので、600本のマイヤーレモン栽培を約束したと言っても、私の身体の状態によっては約束を守れないことを十分に承知してもらっています。

 

苗木を植える作業は私一人でも出来ますが、レモン畑の排水路のパイプを設置する作業は一人では難しく、悪友達が手伝ってくれると非常に助かります。

地中に埋まっている重いコンクリートの塊を動かす作業などがありますので、私一人で器具を使ってやれば3時間や4時間かかるところが三人でやれば1時間もかかりません。

 

マイヤーレモンの苗木は水捌けの良い土壌でなければならず、根腐れし易いので、盛り土や排水設備はしっかりとしておかなければなりません。

大雨が続いて畑が水浸しになってしまえば植えた苗木が根腐れしてしまいますので、これまで植えた苗木が全滅になります。笑

そうなるとレモン栽培に費やした私の退職金が水の泡になって、私はシカゴに戻ってエンジニアに復帰しなければならなくなります。

 

私が日本に帰国して農業を継ぐことを宣言した時にシカゴの同僚達の大半は農業を甘くみたらアカン❕ 素人がやったら失敗してシカゴに戻ってくることになるぞ❕と散々言われましたが、私が本当にシカゴに戻ることになったら、皆に爆笑されますよ。笑

 

絶対にそれだけは避けたいです❕

 

米国企業では大学と同様にテニュワと呼ばれる終身身分保障制度があり、2019年にその年の最優秀エンジニア賞を受賞した私は会社に戻れることができます。

エンジニアから離れて4年目になりますので、もう研究開発の最前線には戻れないと思いますが、トイレ掃除でもカフェテリア(社員食堂)のレジ係など、何かの仕事には就けるはずです。笑

 

 

話を元に戻しますが、残りの約200本を今年中に植えるという約束は私がJAのアドバイザーさんと交わしたものであり、悪友T君とM君が責任を感じる必要はないのです。

彼らは私がそんな無茶苦茶な約束をしたことに呆れかえっていましたが、私一人では辛い作業がある時は彼らは手伝いに来てくれるのです。

 

以前の日記にも書きましたが、我が家の貯蓄はアメリカのCITIBANKにありますが、それは使えば無くなってしまいますが、彼らとの付き合いはどちらかがくたばるまで続くでしょう。

私が若い頃は99%の幸せはお金で買えると信じており、残りの1%は下らないものだと思っていた時期がありましたが、今では残りの1%が99%のお金で買える幸せよりも勝るのではないかと感じています。

 

それは気のせいかもしれませんが...笑

 

 

農業の素人3人がやっているので、プロ農家の方達が見ればお遊びみたいなものかもしれませんが、ほそみち農園もそこそこ様になってきたように思います。

 

 

 

 

我々還暦を過ぎたオッサン連中は1時間に一回は休憩して水分を補給しているのですが、その時のバカ話が楽しいのですよ。

今は還暦を過ぎたええ歳したオッサンなのに、高校時代に話していた内容と殆ど変わっていないように思います。

高校時代の話と少し違う内容は嫁さんの悪口だけかもしれません。

 

そして彼らは私にレモン栽培で成功したら何買うねん❓とよく訊くのです。

去年の秋にT君とM君が植えてくれた苗木にどんどん若葉が生えてきているのを彼らが見て、私のレモン栽培が順調に成功への道を進んでいることを実感しているのです。

このまま何も問題がなければ3年や4年後には現実にそこそこの収入が得られますからね。

 

私の趣味のギターもバイクも高校時代から憧れていたGinsonやFenderのギターやアンプも既に手に入れたし、ハーレーも一番のお気に入りであったFourty-Eightも手に入れたし、そんなことを訊かれても即答できないのです。

 

一軒建ての家が欲しいとか、スポーツカーが欲しいとか、人は何かが欲しいから仕事を頑張れるのであり、三十代で渡米した時の私も米国企業で良い給料を貰ったら買いたい物は幾らでも言えましたよ。

でも不思議なことに買いたいものを訊かれても即答できないのに現在の私は今まで以上に仕事を頑張っているのです。

 

そりゃポルシェに乗りたいとか、ランボルギーニに乗りたいとか、そういう漠然としたものはありますが、実際にそれを買えるだけのお金をもし稼いだとしても私はそんな余計なものは要りませんよ。

 
これは我々が歳をとったということなのですかね。

 

だから私はレモン栽培で成功したら何買うねん❓と訊かれた時はいつも優しい奥さんと答えています。

そしたらM君はそれは100憶出しても無理だと言いますし、T君はそれは違うと言います。

熟年離婚をしたT君は離婚したら奥さんは優くなると言うのです。

勉強になりました。

 

実際の話、私のレモン栽培は大成功はしなくても、このまま何も問題がなければ3年か4年後にはそこそこの成功はすると思います。

その時は単に滋賀銀行の通帳の数字が増えるだけで、何も買わないのではないかと思うのです。

嫁さんと食事をする店もラーメン藤守山店餃子の王将などの行きつけの店は一生変わらないことは保証できます。笑

 

ひょっとしたら600本のレモンの苗木を植えるまでの悪友達とワイワイ言いながら泥にまみれて一緒に肉体労働をしていることが沢山のお金が入ってくるよりも嬉しいのではないかと思いました。

 

畑の排水工事や苗木を植え終わった後はもう二度と悪友達に来てもらう必要がなくなります。

排水工事や苗木を植え終わった後の主な作業は草刈りですが、これまでの日記に詳しく書いている様に、草刈り作業は購入した幾つかの農機具で一人で楽に行えるものです。

マイヤーレモンの収穫は10月~2月の5ヵ月もあるのでゆっくりやれるものだし、収獲作業も専用の機具を使えば嫁さんと私で十分に楽にやれるものです。
 

今月半ばにM君は遠方に出張があるので月末にまた悪友2人が手伝いに来てくれるそうです。

何れにせよ、歳を取るとT君やM君のようにお金に無関心になり、私の農園にいつも無報酬で手伝いに来てくれます。

年を取ればお金儲けって単なる銀行通帳の数字が増えるだけかもしれません。