嫁さんの一回り年下の従妹のヒロちゃんが2日前に我が家に遊びに来ました。

ヒロちゃんは嫁さんと私を”お姉さん”と”お兄さん”と呼ぶのですが、それは嫁さんが昔からヒロちゃんを妹の様に可愛がっていたからです。

馬鹿な嫁さんでもヒロちゃんからずっと頼りにされていたようです。

 

ヒロちゃんの唯一の家族である姉が自動車事故で亡くなってから従妹の私の嫁さんをお姉さんのように慕っているのです。

彼女は我が家から車で1時間以上かかる草津という町に住んでいますが、しばしば我が家に遊びにきます。

 

2日前にヒロちゃんが我が家に遊びにきたのですが、何だか元気がないのです。

精神的に参っているようでした。

 

話を聞いてみると、滋賀の自宅から京都の看護師学校に通っていた娘が最後の1年はこの4月から京都の看護師学校の寮で暮らすことになり、ヒロちゃんにとって人生初めての一人暮らしを経験しているのです。

3年前に息子が家を出て行き、この4月に娘が出て行き、会社から自宅に戻っても誰もいない一人暮らしがヒロちゃんにはかなり堪えているようです。

ヒロちゃんは2年前に離婚をしているので、子供達が独立すると独りぼっちになってしまうのです。

 

ヒロちゃんを元気付けるのに美味しい店に一緒に食べに行ったり、何処かへ遊びに行こうという話になったのですがヒロちゃんはとても喜んでいました。

 

ゴールデンウイークに息子も娘も戻ってこなくなったので、一人で寂しい時間を過ごしていると言うのです。
5月4日に遊びに来たヒロちゃんは仕事が始まる前日の5月6日は色々と準備があると言うのです。

 

つまり...ヒロちゃんは暗黙に5月5日の翌日しか遊ぶ時間はないと言っているのではないかと...
それに気付くのに嫁さんも私もしばらく時間がかかりました。笑
 
嫁さんがそれなら明日に御飯だけでも食べに行こうと言いました。
前回の日記にも書きましたが、5月4日の昨日は1日中ハーレーをぶっ飛ばす予定だったのですが、夕方までに帰ってくれば3人で食事に行けると思いました。
ところが前回の日記に書いた様に、嫁さんは農園で使う新兵器を一人で試すと駄々をこねたので、無茶する嫁さんを監視するために仕方なく私は嫁さんと一緒に農園に行きました。
 
午後からは4時頃までの4時間ぐらいはハーレーをぶっ飛ばせると思っていましたが、農園での仕事が終わったのは午後2時前でした。
水曜日に悪友T君とM君の2人が農園にレモンの苗植えに手伝いに来てくれるので、それまでに私はレモンの苗木を植える位置を測って、目印になる支柱を挿しておかなければならなかったのです。
5月6日は雨降りなので農園で仕事ができないので、5月5日しかなかったのです。
 
結局自宅に戻るのは午後2時前になってしまい、私がハーレーをぶっ飛ばせるのは午後2時から午後4時までのたった2時間でした。
走行距離は100㎞ほどだったのですが、ハーレーをぶっ飛ばせて気分爽快でしたね。
3年前に離婚をし、シングルになった美人のヒロちゃんは51歳になっても会社の同僚の男性達からお誘いをよく受けているのですが、直ぐに下心が見えてしまうので、波風が立たないように上手くかわしているのです。
 
ヒロちゃんは独身時代に昼間は会社でOLをやり、その後はホテルのバーでバーテンダーのアルバイトをしていました。
若い頃はもっと美人だったので、ヒロちゃん目当ての常連客が多くいたことは当時嫁さんから聞いて知っていました。
水商売の経験で、男を上手にあしらう技や男を見る目を養ったとヒロちゃんは思っていたのですが、現実は熟年離婚をする羽目になったのですから、大きな勘違いをしていたと言います。
 
私はてっきり嫁さんと3人で食事をするものだと思ってたのですが、嫁さんは「アンタ、今私は大変な事になっているのを知ってるやろ。チャー(我が家の愛猫)が3日も帰ってきてないのやで❕ 私はチャーを探しに近所を回る」と言って、ヒロちゃんに事情を説明し、ほそみちだけが5時に迎えに行くと話してしまったのです。

 

食事会には悪友T君が参加してくれたので助かりました。

 

T君とヒロちゃん、この二人の境遇はよく似ていたので共通の話題が幾らでもあって、話が弾みました。
お互いに熟年離婚をしていることや、子供も息子と娘の二人、そしてゴールデンウイーク期間はその二人の子供にガン無視されて、独りで寂しい休日を過ごしているのも同じです。
 
22年間もシカゴで暮らしていた私は現在の地元の美味しい店はほとんど知らないし、ゴールデンウイークの最中に翌日の予約は取れるとは思いませんでした。
老舗のボンボンである悪友T君は地元の美味しい店を沢山知っているし、彼の人脈で予約を取ってくれるのではないかと期待したのです。
 
地元で一番美味しいとされている高級寿司屋がT君の自宅から歩いて3分のところにあるのですが、彼はその寿司屋さんを予約してくれました。
彼は今月だけでも何回も農園に手伝いに来てくれており、何かお礼がしたかったので、食事を付き合ってくれないかとお願いしたのです。
ヒロちゃんが映っている写真をLINEで送ったら、二つ返事で参加するという返事が返ってきました。
 
彼が予約してくれたのは助かったのですが、よりにもよって〇〇寿司屋とは...
その寿司屋さんは地元で一番美味しいのは間違いないと思いますが、地元で一番高い寿司屋さんであるのも知られています。
経済的に余裕が出てくれば嫁さんを連れて行こうと思っていた寿司屋さんだったのですが、予定より早く行くことになりました。
嫁さんは私の財布に1万円札を12枚入れました。
 
 
 
 

T君は店に入ると「大将、いつものお任せコースでお願いね」と言うのです。

もう色んな料理が出てきましたよ。

刺身や鯛料理やら色んな料理が出てきてから最後の方に寿司が出てきました。

私がスマホで出て来た料理の写真を撮ろうとしたら、T君はこういう田舎の老舗では客が写真をパチパチ撮るのは店が嫌がると注意されたので止めましたが、最後に出て来た物だけは撮りました。笑

 

 
田舎の滋賀の老舗寿司店では未だにクレジットカードが使えないと聞いたことがあり、嫁さんが現金を12万円財布に入れてくれたのですが、これだけ沢山の高級料理が次々に出て来たら、もしかしたら三人で12万円では足りなくなって、”お兄ちゃん”と頼りにされている私が会計の時に恥をかいてしまうのではないかと心配になりましたよ。
 
値段の書いてないメニューも恐ろしかったし、T君が大将に”お任せ”と言ったことや、今日は何が美味しい物が入ってる❓と訊いて、じゃそれもお願いと言ったのも私には不気味でした。笑
なんせ嫁さんと私の行きつけの店はスシローやCoCo壱番やラーメン藤守山店ですからね。
 
馬鹿話をしながらゆっくり食事をしていたからかもしれませんが、次々に珍しい料理が次々出てくるので、その全てを食べ終わるのに3時間近く経ったと思います。
早朝から農園で汗を流し、ハーレーを2時間ぶっ飛ばし、それから1時間以上車を走らせてヒロちゃんを迎えに行った私は最後の方は起きているのに必死でした。笑
 
食事が終わって店を出る時にT君は「大将、今日も美味しかったわ。ご馳走さん」と言って店を出るので、私は会計をお願いしますと店の女性に言ったら、T君が無言で私の腕を引っ張って私を店の外に連れ出しました。
こういう店は月末に会社宛に請求書が送って来るものなので、その時その時にお金を支払うのではなかったのです。
そしてその食事代は会社の経費で落ちるので、余計なとをするなと言われてしまいました。
 
お前は俺に店選びを任すと言うたやん❕と言われてしまいました。
私は会計まで持ってくれとは一言も言ってないのですが、T君の世界ではそうなるのが普通らしいです。
 
ダンス教室の女性パートナーや飲み屋のお姉さんと自宅から3分のこの寿司屋さんにしばしば来ていることは知ってましたが、そういうシステムになっていたとは知りませんでしたね。笑
 
T君とヒロちゃんはお互いに意気投合したのは私も良かったと思ったのですが、今度の食事会は何時にしようというのはちょっと待て❕という感じです。
私は1時間以上かけて車を運転し、ヒロちゃんの家まで迎えに行くのですから、T君とヒロちゃんは気持ち良くお酒やビールを飲めても私はウーロン茶だけです。
それはそれでいいのですが、俺のダチになるのはT君やM君の様に農園に手伝いに来るのが条件ですよ。笑
 
ヒロちゃんにそれを話したら、それだけは勘弁してほしいと言うのです。
建設会社でCADをやっているヒロちゃんが牛や鶏の糞を運んでくれるとは最初から思っていませんが、せめて身体が糞や泥で汚れないレモンの収穫ぐらいは手伝いに来るぐらいのことは言ってくれないと...

ですのでヒロちゃんが私のダチにしてあげるかどうかは現在検討中です。笑

 
ヒロちゃんを自宅に送って、家に戻ったのは午後10時前でした。
嫁さんにヒロちゃんからほそみちさんのお陰でゴールデンウイークの終わりに楽しい時間を過ごさせてもらったというお礼のメッセージが届いていました。
 
そして嫁さんが滅茶苦茶機嫌が良いのです。
午後8時頃に寝室で寝ころびながらテレビを観ていたら、3日間行方不明で探し回っていたチャー(愛猫)が嫁さんの布団の中に入ってきたからです。
嫁さんによると行方不明だった3日間はチャーは何も食べていなかったようで、抱いた時に体重が減っているのが明らかに判ったと言うのです。
 
 
嫁さんが愛猫のチャーが行方不明だった3日間は私を馬鹿にする言葉に全然迫力がなかったので、私は少し気持ち悪かったですよ。
しかしチャーが戻ってきたので、嫁さんがいつも通りの元気が出てきました。
 
私が脱いだ靴下を寝床の横に置いて寝ようとしたら、嫁さんは「そんな臭いのする靴下をチャーが寝ている側に置かんといてよ❕ チャーがその匂いでまた家出するかもしれんやろ❕」といつも通りの口調で叱られました。
これでやっと我が家は正常に戻ったと安心しましたよ。
私はその日は早朝から午後10時までかなり忙しい時間を過ごしていたので、嫁さんの言葉を無視して寝ていたら、嫁さんは私の靴下を洗濯場まで持って行きました。
 
T君やヒロちゃんはゴールデンウイークの休暇中に家族に無視されて精神的に凹んでいるみたいですが、そんな贅沢な言葉を私も言いたいぐらいです。
JAさんと約束した合計600本のレモンの苗木栽培にするまでの残りの約150本を植えるまでは寂しいという贅沢な感情を持つことは私には許されません
身体の至るところの筋肉痛を何とか誤魔化しながら熱中症や脱水症と戦う日々が続きます。
おまけに私は離婚していないので、寝る前に脱いだ靴下を寝床の横に置いただけで叱られる始末です。
 
私のダチになれるかどうかは農園に手伝いに来ることが条件であることを言っておきます。