先日の本農園の栗の木の枝の伐採を嫁さんと私の2人だけで勝手にやってしまったために悪友T君はご機嫌斜めでした。

それはT君が栗の木を切ってやるとその気になってしまい、発電機と電動ノコギリも購入していたのですが、T君のその器具の初舞台を台無しにしてしまったのです。

 

私は知人か誰かから要らなくなった物を安く譲ってもらったと思っていたのですが、新品だったのです。

つまりT君は私の農園を手伝うためだけに購入したのでしょう。

商店街の祭りにも使えるからと言ってましたが...笑

 

その両方とも新品なので、リサイクルショップで買ったとしても少なくとも5万円以上だったと思います。

ワキタの発電機は有名であり、安い物でもAmazonでも10万円はすると記憶しています。

 

 

木の伐採は木が切られて、倒れた後に枝葉を切断し、細かくして運べるようにするのが大変な作業であり、木の幹を切るのは10分や15分の作業です。

前回の日記に詳しく書きましたが、細い枝はチェーンソーでは切れ難いのです。

チェーンソーの刃が中途半端に噛みついたままの状態で枝が震えるだけでなかなか切れないのです。

嫁さんは自慢のノコギリで切りましたが、電源があれば電動ノコギリで切るのが一番楽です。

 

T君に悪いことしたと感じていたのですが、逆にT君は栗の木の作業を手伝うことが出来なかったので、排水路の整備と苗木を植えるのを手伝ってやるという連絡が昨日にありました。

ゴールデンウイークで帰省している息子と娘は地元の友人達と遊びに行ってしまったので、子供達に相手にされないから自分も外出して私を手伝いに行くということでした。

 

二十歳代後半の若者が父親と飯を食べるのを楽しみにしている方が気持ち悪いと私は思うのですが...笑

そんな歳になった子供が父親なんかと食事をしていたら、その子供の将来は大したことはないと私は思ってしまいます。笑

 

そしてゴールデンウイークの休みを返上して我が農園に手伝いに来てくれたのに、彼は作業の途中で倒れて動かなくなってしまったのです。

気がついたら彼は地面に横たわっていました。

 

死んだかと思って走って駆けつけましたが、ちゃんと生きていました。

大したことはなかったです。

 

熱中症か脱水症状でそうなったと思います。

意識はしっかりしていて私との会話も正常に出来るのですが、身体の力が抜けてしまって立ち上がれず、地面に横たわったままでした。

去年私は同じ経験を20回ぐらいやったので、何が起きたのかは完全に把握してましたが、念のために救急車を呼ぼうかと訊いたら、そんな大層なものではないので絶対に呼ばないでくれと言われました。

 

だから朝に言うたやん❕ 喉が渇いていなくても定期的に水を飲めと...

 

陽射しが強くなってきた10時頃にも言うたやん❕ 身体が熱を持つからTシャツ一枚になれって...

 

二月や三月に農園で手伝ってくれた頃と5月では労働環境は大きく違うのです。

二月や三月は農園で肉体労働をすると身体が発熱しても気温が低いので、幾らでも身体を動かしても気持ち良いのですが。

今日の最高気温は26度になることが判っていたので、今日の気候に対処する必要が色々とあったのです。

 

やはり天気予報通り、26度の陽射し強い暑い日になりました。

 

 

一時間毎にペットボトルのお茶や水を飲んで10分ほど休憩していたのですが、彼はほんの少ししか水分を取らないのです。

最高気温は26度になる今日は午前中だけが勝負なので、彼と私は6時過ぎには農園で作業を始めたのですが、陽射しが強くなる10時前にはシャツ一枚になって体温が容易に逃げるようにしなければなりません。

 

そして陽射しが直接に肌に当たると体力が消耗するので、理想的な服装は私みたいに長袖の肉体労働専用のものを着るか、長袖の白いカッターシャツを着ます。

農園に出掛ける前に私の長袖の白いカッターシャツに着替えてくれとお願いしても、俺はこれで大丈夫と断ってしまうので自業自得みたいなものですよ。笑

 

取り敢えず、シャツ一枚にさせて、ペットボトルの水を彼に飲ませました。

そしてそのまま畑に横たわっていろと言いました。

少しでも身体が動けるようになれば自宅に連れて帰ろうと判断しました。

私は軽トラのエンジンを掛け、冷房をMAXにしました。

彼が200mほど離れた軽トラまで歩けたら、冷房をMAXした車内で気分が落ち着くと思いました。

私がいつもそれで回復してますからね。笑

 

私は軽トラからタオルを3枚取ってきて、冷たい湧き水に浸して彼に頭や頸動脈があるクビに巻くように言いました。

ペットボトルの水を今度は飲むのではなく、両脇に挟んでおくように言いました。

太い血管がある箇所を冷やすと早い効果があります。

去年、私がそうやって回復してましたからね。笑

 

30分ぐらいすると彼は回復したので、彼を家に連れて帰ろうとしたら、彼はもう大丈夫なので、このまま座って風に当たらせてくれと言うのです。

天の恵みでしょうか、比叡山から冷たい心地良い風が吹き出したのです。

凄く気持ちが良いと言ってました。

確かにあの風は汗びっしょりだった私の身体を乾かせてくれましたね。

 

 

彼が脱いだ青いシャツを地面から拾った時にそのシャツを搾ったら汗が流れ落ちるのではないか思うほど重たかったです。

それじゃ脱水症状で倒れるのも無理ないですよ。

 

彼は500mlのペットボトルのお茶を二本飲み、濡らしたタオルを巻いていたら回復してきたので、作業に戻ると恐いことを言うのです

軽トラまで歩けるなら、家に帰ろうと何度も言ったのですが、彼は頑固で私の言う事を聞かないのです。

 

彼は高校・大学とハードルの陸上競技の選手だったので、彼が体力があることは我々誰もが知っています。

でもね、それって40年ほど前の話じゃないですか。

ジャズばかりやっていた軟弱な私よりも今でも体力があると思うのは大間違いですよ。

 

過酷な肉体労働を6時間も7時間も続けてやれる身体になるまでに私は丸三年かかっているのです。笑

体重も5㎏以上減って身軽になっているのです。

いつまでも学生時代のように私よりも体力があると勘違いして、私のペースで仕事をするとその奢りからこんな風になってしまうのです。笑

 

軽トラまで歩けるなら、せめて冷房の効いた車内で水分を補給しながら1時間ほど休憩しろと言っても、ここの風に当たるのか気持ちが良いと言って、彼は体育座りをしながら私の作業をずっと見ていました。

 

 

しばらくすると彼は私の作業している場所まで歩いてきて、もう完全に回復したから仕事に戻る言ったので、私は慌てて彼を止めました。

彼からスコップを取り上げたのですが、散らかっていた肥料の重たい袋や農機具を拾い集め始めたので、私は直ぐに作業を止めて、彼を自宅に連れて帰ることにしました。

 

 

今日の作業が中止になったことを彼はとても残念に感じており、3日休養して、水曜日にもう一人の悪友M君と二人でリベンジに来ると言うのです。

そしてその時に彼が購入した電気ノコギリと発電機を使って、細い木を伐採すると言うのです。

後回しにしていた伐採する予定の細い木が4本ほどあるのです。

それは1時間ぐらいで終わるので、その後は苗木を植えるのを手伝うそうです。

 

自宅に戻ると嫁さんは氷の入ったお茶を出してくれ、我々はそれを何杯も飲みました。

そして最近嫁さんが開発した焼きそばソースを使った焼きそばを出してくれました。

これ、私が大好きな昔ながらの屋台のソース焼きそばの味を再現してくれたのです。

T君はこれは美味しいわ❕と嫁さんに社交辞令を言ってましたが、一気に食べたので、体力が回復している証でした。

 

私は農園から帰ってくると体力がギリギリまで消耗していますので、1時間か2時間後でないと何も食べられれる体力がありません。

水分を補給してソファで横たわっていると猛烈に食欲が沸いてきます。

 

 

最後に斜面専用の草刈り機スパイダー君について話をさせて下さい。

 

以下の写真はスパイダー君を購入して間がない時に撮ったものですが、操作を誤って土手からスパイダー君と一緒に転げ落ちたことは20回ぐらいあったと思います。

農機具販売会社の方からはスパイダーは自走するので、慣れてきたら小指一本で操作できると聞いていました。

 

そんな馬鹿な❕と思っていましたが、それが決して大袈裟ではなかったのです。

 

 

不器用な私はコツを掴むまで1年近くかかりましたが、コツを掴めば親指を人差し指だけの力で以下の様な急斜面も綺麗に刈ることが出来るようになったのです。

今日は悪友T君が作業途中で倒れたのが残念でしたが、やっと私はスパイダー君をあるレベルまでは自由に操れることが出来るようになったことが凄く嬉しかったです。

 

 

 

この急斜面を手作業の刈払い機でやるか、スパイダー君でやれるかで作業時間も労力も10倍以上違うと思います。

私はスパイダー君をまだ低速走行モードでしか操作していませんが、今年は高速モードに挑戦しようと思っています。

今日刈った法面は写真の一番奥の青いビニールシートがある辺りまでですが、20分ぐらいでこれだけ綺麗に仕上げることが出来ました。

 

スパイダー君、君はこれだけ優秀な部下だったんだ❕

 

レモン栽培農家にとって草刈りは一番の強敵です。

こうやってスパイダー君の様な技が要る農機具を習得することによって、強敵を周りから崩している私は立派だと自画自賛しています。笑

 

そして今日は嫁さんのお父さんのお父さんの時代から付き合いのある地元の農機具販売会社を訪ねて相談に乗って貰いました。

そしたらまた一つレモン栽培の作業が楽になる機械を紹介してもらい、私は思わすこれを今日持って帰ります❕と言って、店の展示品を買って帰りました。

 

店の展示品ですので、客が店で試した使用感はありましたが、注文してから二週間も待つ間に嫁さんと私は手作業でやらなければならないことを考えると定価の2倍払ってもl価値のあるものでした。

定価で売ってほしい、これは絶対に今日家に持って帰ると私は店でだだをこねました。笑

 

その農機具は主に嫁さんが担当する特別な狭い場所の草刈りに使用されるものです。

その農機具に嫁さんは凄く喜びました。

嫁さんは手作業で一本のレモンの苗木に5分近くかかるものが、その農機具でやったら数十秒で終わり、しかも力はほとんど要らないのです。

 

早速嫁さんは自宅前の畑のマイヤーレモンの苗木で試したのですが、嫁さんに叱られてしまいましたよ。

 

なんでもっと早くこれを買わなかったんや❓ 乗用草刈り機とかスパイダーとか、アンタが楽する物しか買ってへんやん❕

 

ほんとに嫁さんには申し訳ないことをしたと思います。

嫁さんの苦労が1/10ぐらいにになりますからね。

嫁さんはこれからの作業が滅茶苦茶楽になるので、明日は晴れるから、農園には行かずにハーレーをぶっ飛ばしたらいいと言ってくれました。

 

そのお言葉に甘える積りです❕

 

乗用草刈り機とかスパイダーとか、周りの農家の方達はそういう最近の農機具は使わずに、昔ながらの手作業でのスタイルでやっておられるので、私が新兵器を使い始めると見に来られるのです。笑

 

「ほそみちさん、また新しい機械買ったんか❓ そんなことをしてよく元が取れるなぁ」と余計なことを訊いてくるのですが、全く元が取れてません❕ 笑

持ちだしばかりです。

でも還暦までの4年前まではコンピュータと睨めっこをしていたエンジニアがそういう色んな農機具を使えばプロ農家の方達と対等に勝負できているのですから、これはこれで私が出来る適正な戦法であり、恥じることは全くないと思ってます。

 

具体的な話は次回の日記で話します。