滋賀県と福井県の県境にある「おにゅう峠」へ行く途中でえらい目に遭ってしましました。

「おにゅう峠」は初冬に雲海が見られる絶景スポットでもあります。

 

 

普段はこんな感じです。

 

 

 

私のバイクツーリングのメインは鯖街道と呼ばれるコースです。

冷蔵庫が存在しなかった江戸時代、福井で採れた鯖を腐らせずに京都御所に最短距離で運ぶために山の中の道を通って運んでいたことから鯖街道と呼ばれるようになりました。

 

山の中の道ですので、信号がない一本道であり、週末は沢山のバイカー達が走りますが、平日はほぼ貸し切り状態で思いっ切り贅沢な走りが出来るコースです。

雲海が見られるおにゅう峠は私がいつも休憩する朽木村の道の駅から20~30Kmのところにあり、おにゅう峠への入り口の側の道まではよく通っているのですが、今まで行かなかったのは私のバイクがハーレーだからでした。

 

軽自動車がすれ違うのも苦労する狭い林道ですので、アドベンチャーバイクやオフロードバイクには楽しいコースだと思いますが、ハーレーで楽しめるコースではないと判断していました。

実際に途中まで走ったことがありますが、走行速度は出せても40㎞が限界であり、私のハーレーでは二速ギアの低速でずっと走ることになるので、空冷エンジンのハーレーを運転して楽しむには不向きであるのは明らかでした。

 

しかし土曜日は県外からの沢山のバイカー達が鯖街道を走りますので、街中を走るようなものよりもおにゅう峠の狭い林道をゆっくり走った方が面白いのではないかと考えたのが間違いだったかもしれません。

おにゅう峠の道は朽木村から行くのが一般的ですが、我が家から行くには近道があることを知っていました。

地元の者しか知らないような狭い林道なので、ハーレーみたいなバイクで走れば苦労するとアドバイスを受けていましたが、バイカー達で混雑するコースを走るよりは楽しめると思ったのです。

 

 

 

このコースを選んで失敗した❕と思いました。

素直に朽木村から行くのが一般的なコースで行けば良かったと後悔しました。

 

バイクの走行中に写真は撮れないので、写真はありませんが、私が選んだコースの道路の路面はボコボコだったのです。

中にはアスファルトがなくなって大きな凹みになっている箇所が所々にあるので、私は一速ギアで20㎞ほどの速度で走らなければならない箇所が幾つもありました。

 

私は凸凹道を走って、どれだけお尻をバイクのシートに叩きつけられたことでしょうね。笑

 

山と山の谷間では衛生からの信号が受信し難くなってGPSの誤差が大きくなるのでしょうかねぇ、ナビ通りに走っても途中でいきなりUターンしろという指示が出てくるのです。笑

私はこういう事を予測してハイオクの1ℓの携行缶を2個積んできていたのでガス欠になる心配はありませんでした。

 

おにゅう峠まであと何Kmという看板を見て、あと15分か20分ぐらいで着くかなと思ったら、急に道が舗装していない砂利道になったのです。

これはまたナビが何処かで狂ってしまったなと思い、取り敢えず、Uターンしてその看板がある所まで戻ろうと思った瞬間に私の身体に異変を感じたのです。

 

 

オシッコを漏らしてしまったように、お尻が何だか冷たくて濡れているのです。

 

まぁ、路面の凸凹であれだけお尻をシートに打ち付けてしまったので、少しぐらいオシッコを漏らしていたとしても不思議ではないと思いました。

そしてバイクに乗った瞬間にお尻が痛く感じたのです。

 

私は恐る恐るパンツに手を突っ込んで、痛い場所を触ってみました。

お尻の穴辺りが腫れていました。

梅干しより少し小さな腫物があるのです。

私は風呂に入った時に身体を入念に洗いので、前日にはそんな腫物がなかったことは判っています。

 

そして手には血が付いていました。

何かの水分が手に付いたことを感じたのですが、それが鮮血であることはポケットティッシュで手を拭くまでは判りませんでした。

 

驚いた私は周りに人がいないのを確かめてから、バイクに隠れてパンツを降ろしました。

パンツにべっとり鮮血が付いていたのです。

少しだけズボンにも染み出ていました。

 

もう少しでおにゅう峠に着くというのに私は直ぐに引き返して病院に行かなければならないと思いました。

気分的なものだと思いますが、お尻から出血していることを知った後は急に痛みが酷くなり出したのです。

私はお尻にポケットティッシュを挟みました。

 

来た道を引き返すのですから、今までの凸凹道をもう一度は知らなければなりません。

それは避けられないことでした。

そして容赦なく私のお尻はバイクのシートに何度も叩きつけられました。

来た時よりもかなり遅い速度で走ったのですが、モグラ叩きのような凸凹を全て避けて走れるわけではないのです。

 

誰一人いない林道ですので、私は時々バイクを停めて、お尻に挟んだティッシュを交換しました。

お尻からどんどん血が流れているようです。

そりゃ、腫れているお尻を何度も何度も強打しているのですから、血が出て当たり前なのですが...笑

 

お尻から血を流しながら、何とか自宅にたどり着きました。

そして嫁さんに「俺のお尻を見てくれ❕ 血が出てるんや❕」と言ったら、嫁さんは「そんなん嫌や。さっさと病院に行って来い❕」と言われたのですが、嫁さんは私のお尻に顔を近づけて見てくれました。

 

「これ、大きな痔やで❕ これは手術せんと治らへんと思うわ」と言うのです。

私はこれまで痔になったことは全くありませんので、未知の経験でした。

 

連日の畑での肉体労働で汗びっしょりになっていたのですが、身体の水分不足のせいで便が硬くなっていました。

朝に用を足す時に硬い便が通る時に痛みを伴って少しだけ出血することが続いていたのを思い出しました。

そんなものは大したことはないと思っていました。

風呂場で身体を洗う時に痛かった場所を手で触って確かめても、腫れたり、出来物がないことは前日も確認してました。

 

嫁さんが言うには、それだけ腫れていたら、用を足す時にかなり痛いだろうし、また出血するから、明日の朝一番に病院に行って治療してもらえと命令されました。

痔で病院に行くなんて、夢にも思ってませんでしたが、あれだけ鮮血が流れてきたことを考えれば、私には選択の余地がありませんでした。

それに我々が痔だと思っていたものが大腸癌であるかもしれないと嫁さんが脅かすのです。

 

そしてその夜にセントルイスの息子達から嫁さんが送った息子の嫁の誕生日プレゼントがやっと着いた連絡がありました。

その時に嫁さんが息子達に私がお尻から血を流していることをチクってしまうのです。

 

そしたら息子の嫁のGちゃんがスマホにお尻を近づけて、痛いところを見せろと言うのです。

癌の専門家であるGちゃんは腫物の形状や色や大きさを見ればそれが癌の可能性のあるものか、単なる痔であるかは判るだろうと言うのです。

 

息子の嫁にお尻を見せるぐらいなら癌で死んだ方がマシです❕

 

私は最後までお尻を見せなかったのですが、Gちゃんは私がバイクツーリング中に出血したことや、前日にはそんな出来物がなかったことを話すとGちゃんは99.9%癌ではないだろうと言ってくれました。

癌は1日や2日で大きくなることはないそうです。

ただし、私がその以前から便に血が混じっていたので、可能性はゼロではないと言うのです。

 

痔というものはバイクに一時間や二時間乗ったぐらいではその様な腫物にはならないので、私が手で触れても届かない場所に火種が既に存在していたと言うのです。

それが今回バイクに乗ってお尻をシートに100回ぐらい叩きつけられたので、その腫物の血管がダメージを受けて急に大きくなったものはないかと説明してくれました。

 

そして病院には行かずに薬で治した方がいいと言うのです。

Gちゃんは私のお尻を見ていないので、どの程度の大きさの出来物かは知らないのですが、嫁さんがかなり大きなものだと言うので、Gちゃんは病院に行ったら手術されてしまう可能性があると言うのです。

痔の手術は簡単なものですが、そういう場所にメスを入れたら後になって逆に癌を誘発する可能性があるので、痛さが我慢できるものなら、なるべく薬で治した方が良いと話してくれました。

 

幸いにも普通に座るだけならそんなに痛みはないので、私は薬で治すことにしたのです。

Gちゃんは内服薬と塗り薬の両方を服用しろと言いました。

そして1週間経ってもその出来物が小さくならなければ必ず病院に行って診察して貰いなさいと言われました。

そうでなければ、そのまま薬を飲み続ければ治ってくものらしいです。

Gちゃんは私から話を聞いた限り、十中八九はExternal Hemorrhoids(外痔核)だと判断しました。
中国人のGちゃんは複雑な内容を話す時は日本語から英語に変えます。

 

そして便が硬くなるのがそもそもの原因なので、先ずは便を柔らかくするためにヨーグルトを毎日一箱食べるように言われました。
嫁さんがこれを5個買ってきてくました。
5個が冷蔵庫に空いてるスペースのMAXだと言いました。
 
たまたま私には効いたのかもしれませんが、それまで硬かった便が一気に柔らかくなりましたよ。
元々の原因は畑での肉体労働による汗で身体が水分不足になるからですが、畑で作業中にいちいちこまめに水分補給なんてしてられませんよ。笑
 

 

そして内服薬にはコレ。

内服薬の箱のイラストと同じだったので、これがベストだと思いました。笑

 

 

塗り薬はコレ。

 

 

Gちゃんの言った通り、3日間で腫れは半分ぐらいになりました。

この事件は妹が救急車で運ばれる前日に起こったので、二十日以上は過ぎています。

現在では手で触った時に痔の名残みたいなものを感じますが、嫁さんが見た限りでは普通に戻ったので、痔があることは全く判らない程度になったと言います。

 

悪友T君がこの私の話を聞いて言うのです。

夫のケツの穴に顔を近づけて見てくれる奥さんは珍しいと言うのです。

一般的な夫婦は本当にそうなんでしょうか❓

 

私ならもし嫁さんが便秘で苦しんでいるならケツの穴に指を突っ込んで堅い便を取り出してやることに躊躇はしませんよ。

嫁さんにそれを言ったら、アンタにそんな優しい心があるなら、作業着のポケットに軽トラのキーや苗木の支柱を留めるための金具やプラスティック製の留め具を入れたままで洗濯機に入れないでくれ❕と言われてしまいました。

洗濯機を回した時に甲高い異音がするので驚いてしまうと言うのです。

 

そんなに洗濯機が大事なら、自分がスイッチを入れる前に私が放り込んだ作業着のポケットを調べればいいのに...と私は思うのですが、それを口に出すほど私は馬鹿ではありません。

38年も嫁さんと一緒に暮らしていると私でもその辺の損得計算だけは出来るようになるのです。笑