冬場でも一週間か10日に一度はガレージに置いてある私のHarley Fourty-Eightのエンジンをかけています。

定期的にバッテリーチャージャーでバッテリーを充電し、チェック機能を実行していますので、頻繁にエンジンを掛ける必要はないのですが、現在の私は肋骨にひびが入っているのでバイクに乗れず、エンジン音だけでも聞いて満足しているのです。笑

 

ガレージの中でFourty-Eightのエンジンをかけるとかなり大きな音になりますね。

ミニハーレーなんて言われているFourty-Eightですが、1200㏄のエンジンですから原付バイクのようなレベルの音ではありません。

 

Fourty-Eightのエンジンをかけて、少し離れて眺めていると、それだけで幸せな気持ちになるのです。

それはFourty-Eightがカッコイイからです。笑

 

こういう自己満足野郎が一番幸せかも...

 

 

冬場は常に充電器をバイクの側に置いています。

 

 

 

V-Twin 45度のハーレーのエンジンからは人をワクワクさせる振動と音を醸し出してくれます。

これはねぇ、V-Twin 45度のハーレーのエンジンからしか味わえない楽しさなのですよ。

ハーレーは鉄の馬と言われますが、ハーレーに乗ると生きた馬に乗っているような感覚になりますよ。

因みに私はシカゴで何度も馬に乗っていることを言っておきます。

 

45度でV型にくっ付けた二つのエンジンは運転する人をワクワクさせるぜ❕

 

こういう事を言うと必ずイチャモンをつける人が現れます。笑

 

昨日KAWASAKIのZ900RSという大人気のバイクに乗るE君が会社をサボって遊びに来たのですが、彼が同じイチャモンをつけた3人目になります。

彼は私が今までに乗ったバイクの中でV-TwinはホンダのShadowだけだと言ってたのに、45度が一番にワクワクする角度だなんて、どうしてそれが断言できるの❓という感じの突っ込みが入るのです。笑

 

ハッキリ言いましょう、私はそれが断言できます❕

 

勿論、バイクのエンジンの鼓動や音は個人の好みに寄るものですので、私は全ての人達にハーレーのエンジンが最高だと言う積りは毛頭ありません。

私にとっては45度が一番にワクワクするのです。

 

E君はバイクのエンジンの鼓動や音は個人の好みに寄ることは当たり前なので、そんなことを訊いているのではなく、私はホンダのShadow 750の52度V-Twinしか経験がないので、ホンダよりはハーレーのV-Twinの方がワクワクするということは判断できても、90度V-TwinのDucatiのバイクは知らないでしょ❓とイチャモンをつけるのです。笑

 

そいいう時は私はこれを必ず言います。

 

いいや、私にとっては45度が一番にワクワクすると断言できる❕

 

なぜなら私はV-Twinの全ての角度を経験したからです。

 

 

上記の写真は何だか判った人は相当のハーレーマニアだと思います。笑

 

これはウィスコンシン州ミルウォーキー市にあるハーレー本社近くのハーレーダビッドソン博物館に展示してあるV-Twinエンジンのシュミレータです。

シュミレータのツマミを回すと色んな角度のV-Twinエンジンの音や振動が体験できます。

シカゴの自宅からバイクで二時間ぐらいの所にハーレー本社がありました。

 

 

 
以下の写真の真ん中に写っているのが、私のHONDA Shadow 750 Spiritという北米仕様のバイクです。
周りのハーレーに比べて小さいでしょ。笑
 
 
Shadow 750が最初から走り屋仕様に最初からカスタムしてあるようなHONDA純正のバイクでした。
HONDAのエンジンですから、高回転までブンブン回った優等生バイクであり、ノロいハーレーを瞬間的にはぶっち切ってましたが、ハイウェイを80~90マイル(130㎞~145㎞)で何時間も走るのは辛かったですね。
 
AndyのデカいGold-Wingを少しだけ運転させてもらいましたが、80や90マイルは余裕のよっちゃんでしたね。
でも750㏄のボバースタイルのSpiritの方がコーナーリングも楽しめるので運転は楽しかったです。
 
 

 

ハーレーダビッドソン博物館に一緒にツーリングした仲間の一人であるGeorgeはメカニカルエンジアなのでエンジンには詳しいのすが、彼の話では45度のV-Twinエンジンは振動やパワーの面でベストな角度ではないと言います。

Ducatiの90度のV-Twinの方が2つのエンジンの振動が打ち消し合うので性能面では優れているらしいですが、ハーレーはこれまでの120年間、45度に拘っているのです。

 

それは何故か❓

 

私はGeorgeの余計な技術的な説明は右から左でしたが、そのV-Twinエンジンのシュミレータで色んな角度を試してみれば直ぐに肌で感じますよ。

45度の角度が一番生きた馬に乗っているような感じだからです。

彼の説明で45度の角度が力学的にどのような作用をするかは私は理解しませんでしたが、不整脈な心臓の鼓動みたいな面白いリズムが一番にワクワクすることを私はしっかりと肌で感じましたね。

 

そのエンジンシュミレータで色んな角度を試しましたが、やっぱり45度が私にとっても生きた馬に乗っている様なワクワクする振動を醸し出してくれるのです。

要するにGeorgeの説明はハーレーダビッドソン社はHONDAやKAWASAKIの様な性能の良いバイクを作るのではなく、エンジンのパワーを少々無駄にしても乗ると楽しいバイクを作ることに拘ったという話だったと思います。笑

 

ハーレーダビッドソン博物館で何故45度に拘ったのかが頭ではなく、身体でよーく理解できましたね

 

 HONDAやKAWASAKIの様に燃費が良いとか、加速が良いとか、そういうバイクの性能面を無視して乗ると楽しいバイクを作っているので、ハーレーをHONDAなどの他のバイクと比べること自体が無意味なのです

 

このブログに何度も書いていますが、シカゴ時代の私のバイク仲間はアンチハーレー軍団でした。

メンバー全員、日本のバイクに乗っていました。

以前の日記に書いた様に、Andyは約束通りに去年にSUZUKIの隼を買いました。

彼はGold-Wingも絶対に手放したくないので、二台所有になりました。

 

ハーレーみたいな故障の多い鈍いバイクに乗る奴の気が知れないと我々は散々言ってきたのですが、その中で最初の裏切り者はこの私だったのは言うまでもありません。

 

会社の駐車場で同僚の女性が乗るFourty-Eightを少しだけ運転させてもらったのですが、その時のエンジンの振動がずっと私の頭の中に残っており、Andyとの約束を破って、SUZUKIの隼ではなくFourty-Eightを買いました。

 

でもね、本当のハーレーの鉄馬を味わうならビンテージ・ハーレーですよ。

日本でも500万円、600万円出して買う人達の気持ちが凄く分ります❕

 

 

 

サスペンションが無いリジットマウントのバイクであり、路面の凹凸を直接お尻に感じます。

社内でもビンテージ・ハーレーを乗る奴が何人もいたのですが、スターターも付いていないものが殆どであり、彼らはキックでエンジンを掛けてましたね。

30分や40分もキックでエンジンを掛けても掛からないことも珍しくなく、工具を出して会社の駐車場でエンジンをいじくっていた光景を見たことは頻繁にありました。

 

我々バイクチームはそういう惨めな姿をずっと見てきているので、ハーレーみたいな常に不安定なバイクに好んで乗る奴の気が知れないと思っていたのです。

会社からバイクで15分ぐらいのところに有名なPortillosというホットドック屋さんがあるのですが、社内のバイカー達とその店に昼飯を食べに行くことがよくありました。

 

私の記憶ではビンテージ・ハーレーを乗る奴が我々バイクチームにちゃんと付いて来られたのは半分ぐらいだった記憶です。

会社の駐車場でエンジンがなかなか掛からないとか、ホットドック屋さんに行く途中でバイクが止まってしまったとかは頻繁にありましたね。

 

馬鹿な奴等や❕とその時は思っていましたが、今から考えてみたら、そんな苦労なんかは屁とも思わないほどビンテージ・ハーレーは大きな魅力があったのです。

 

何度か会社の駐車場で少しだけ運転させて貰いましたが、幾らバイクが大好きな私でもあのバイクは私が乗るバイクではないことを悟りました。

先ずエンジンがキックで掛かりませんでしたよ。笑

と言うよりも、エンジンをキックで掛かる前にやらなければならない儀式みたいな作業が幾つもあるのです。

 

私が一番最初にキーを回したら叱られましたよ。

その前にやらなくてはならない作業が幾つもあるのです。

ごく簡単に話すと、アクセルを何回かひねったり、キーを回す前に空キックをするのです。

タンクのコックもONにしなければなりませんし、チョークのレバーも引っ張っておかなければなりません。

 

そういう儀式みたいなものは滅茶苦茶面倒くさいですよ。

 

こんな作業をやっていてはホットドック屋さんになかなか来られないのが200%理解できましたね。

 

ビンテージ・ハーレーに乗る者にとって、バイクが走り出すまで漕ぎ着けたら半分仕事は終わっているのです。

バイクを走らせて楽しむのは副産物みたいな感じに私は感じました。

正直に言いますと、私はパンヘッドと呼ばれるビンテージ・ハーレーのエンジンを最後まで掛けることは出来ずに、持ち主にエンジンを掛けてもらって、会社の広い駐車場内をグルグル運転させてもらいました。

 

私にはとても耐えられる乗り心地ではありませんでしたね。

 

サスペンションが無いバイクは路面の凹凸の振動をモロにお尻に受けるので普通の者には無理ですよ。

駐車場のちょっとした窪みにもガツンとお尻に衝撃がモロにくるのです

 

更にエンジンの荒々しさはとんでもないレベルでした。

 

GeorgeのYAMAHAの大型バイクには飲み物ホルダーを付けていましたが、もしそのホルダーをリジットのビンテージ・ハーレーに取り付けたら、信号待ちをしている間に飲み物の半分ぐらいが零れ落ちてしまうのではないかと思ったぐらいです。

これ、大袈裟ではなく、マジの話ですよ。

私がそのバイクに1時間ほど乗ったら、手が痺れて感覚が薄くなるかもしれないと思いました。

 

でもね、生きた暴れ馬に乗っている感じは半端なくあるのです。

 

走行中は股の下のエンジンが暴れまくるので、恐くて50㎞以上の速度は出せなかった感じでしたね。

私のHONDAやGeorgeのYAMAHAのバイクなら全く何でもない路面の凹みでも、リジットのハーレーなら振り落とされてしまう感じがありました。

 

バイクの機嫌が悪い時はエンジンが掛かってくれないビンテージ・ハーレーなんかは絶対に乗ろうとは思いませんでしたが、あの暴れる馬に乗っているワクワク感はそう簡単には忘れられるものではありませんでしたね。

 

そこで私はFourty-Eightに出会ったのです。

 

ビンテージ・ハーレーのあの荒々しさや見た目が一番近かったのがFourty-Eightだったのです。

社内のハーレー軍団が乗っていた排気量がもっともっと大きいハーレーも会社の広い駐車場で少しだけ試乗させてもらいましたが、現行のハーレー車は排気量が大きい分だけ逆に大人しい感じでしたよ。

そりゃそうかもしれませんよね、排気量が大きいバイクが小さいFourty-Eightの様に暴れたら事故を起こしてしまう可能性が増しますからね。笑

 

Fourty-Eightはボタンを押せばエンジンは簡単にかかるし、それを乗っていた同僚の女性はFourty-EightはFIなので故障も滅多にないことも知りました。

私に最も適したハーレーはFourty-Eightだと感じましたが、その頃は日本に帰国してSUZUKIの隼を買う積りでした。笑

ところが日本に帰国してからはFourty-Eightやビンテージ・ハーレーを乗った時のお尻の感覚がどうしても忘れられなくなったのです。笑

 

若い頃の私は筋金入りのHONDA党でしたが、現在の私がカッコイイと思うバイクはハーレーのチョッパーバイク(Chopper)や私のFourty-Eightの様なボバーバイク(Bobber)です。

女性の方が髪の毛を短くカットことをボブにすると言いますよね。笑

つまりChop(ぶった切る)やBob(短くする)と言うのはバイクを自分の好みにぶった切ったり、フェンダーなどの部品を短くしたカスタムバイクです。

 

ハーレーのチョッパーバイクやボバーバイクのブームは戦後に始まりました。

 

ハーレーダビッドソン社が著しく成長したのは他の米国企業と同様に第二次世界大戦の軍用機としての需要です。

私のシカゴの音楽仲間の一人が警察から安く払い下げられたパトカーに乗ってましたが、アメリカでは警察などの公的機関からの払い下げ車両がかなり安く買えます。

シカゴが舞台の映画「ブルースブラザーズ」で登場したパトカーがそうです。

 

ハーレーダビッドソンの本社があるウィスコンシン州のミルウォーキー市は大都会のシカゴのお隣さんであり、商売自体は田舎町のミルウォーキー市よりもシカゴ市の市場の方が大きかったみたいですね。

社内で私と同世代のバイク仲間の父親が乗っていたバイクがハーレーが多いのはミリタリーや警察官が乗っていたバイクの格安払下げバイクだったからです。

 

だからバイク仲間が実家に帰れば錆びてボロボロになった動かないハーレーが納屋の隅に置いてあることも決して珍しくありません。

母親にとってはそれが邪魔なのですが、父親が生きている内は絶対に処分できないと言ってましたね。

 

戦後の払い下げのかなり古いハーレーであっても定期的にメンテナンス作業をしていれば現在でも立派に走れるのですよ。

ハーレーに興味のある人はフラットヘッド(日本ではサイドバルブと呼ばれる。1929〜1973年)、ナックルヘッド(1936〜1947年)、パンヘッド(1948〜1965年)という名前を聞いたことがあると思います。

Youtubeではと東京のお金持ちのハーレー好きの方々が500万円や600万円出して、その時代のハーレーを乗っているのをよく観ますよ。

 

同僚の話では軍用機に使われていたハーレーはフラットヘッドがメインだったらしいですが、皆さん、誰も軍用仕様のままでは乗りたくなかったのです。

アメリカ史上初の黒人の大統領を誕生させたシカゴのリベラル市民にとっては特にミリタリーの匂いを完全に消してしまうためにバイクを改造するのは誰でもやることだったらしいです。

日本でバイクを改造するのは不良だけかもしれませんが。笑


日本と違ってアメリカの家屋は広いので、バイクを改造するだけの広いガレージがどの家にもありますからね...

シカゴでは私もそういう家に住んでいました。

嫁さんと二人暮らしなので町で小さい家でしたが、バイクの簡単な修理は出来ましたよ。

 

 

 

 

戦後に青春を迎えた我々世代の親はミリタリーからの払い下げバイクをChop(ぶった切る)したり、Bob(短くする)したりしました。

弾薬や機関銃を積んで長い距離を走ることは必要ないので、デカいタンクは必要なくなり、小振りのタンクに交換し、フェンダーを取り外してしまったり、マフラーを短くしたり、ライトなどの部品を軍用の不格好の物からスタイリッシュな物に取り換えました。

 

そして象徴的な改造はハンドルやフットペダルです。

SUZUKIの隼のようなスポーツバイクは前傾姿勢になるので、運転していると首や背中が痛くなりますが、チョッパーバイクはその真逆です。

少しでも運転が楽になるように身体を起こしたままで運転できるようにハンドルを長々と伸ばし、まるでソファで足を投げ出して座るような姿勢で楽に運転できるForward Control(日本ではフォワコンと呼ばれている)に改造しました。

 

早く目的地に着くのが目的でないハーレーは前傾姿勢で運転して、風の抵抗を少なくする必要がなく、運転すること自体を楽しむバイクなので、身体全体で思いっ切り風の抵抗を受けてパワーダウンしても乗り手には一向に構わないのですからね。

だから街中でハーレーが走っているのを見ると運転者はだらしない恰好で運転しているのです。笑

私のFourty-Eightもフォワコンであり、足を前に投げ出して楽に運転出来るので、エコノミー症候群には絶対にならないです。笑

 

上記の写真のバイクも以下の写真のバイクもサイドバルブと呼ばれるハーレーのバイクですが、とても同じバイクとは思えないのではないでしょうか。

 

 

本当か嘘かは私には判りませんが、私の同僚達の話では我々の親父世代の者達はミリタリーや警察から払い下げられたバイクをChop(ぶった切る)し、こんな風に改造したハーレーに乗って走ることが戦争から自由になった若者達が象徴するものだったらしいです。

アメリカの場合は日本と違って、第二次世界大戦の後に朝鮮戦争があり、それが終わればベトナム戦争に突入していきましたから、当時のアメリカの若者は人は日本人にはない戦争への抵抗感があったのだと思います。

 

60年代のアメリカは髪の毛を伸ばしたヒッピー文化が現れたと同様にチョッパーバイクが若者を魅了したのです。

ハーレーの聖書とも言われている1969年の映画「イージーライダー」を観ればその辺のアメリカの状況が判りますね。

 

社会現象的なものが何であれ、歴史的なものが何であれ、現在の我々バイカーにとっては単純にカッコ良くて、ワクワクさせてくれるバイクに乗りたいだけです

他に何もありません。笑

 

社内のバイク乗りの中でハーレーのロゴのTATTOOが二の腕にあるような奴は乗っているビンテージ・ハーレーからどれだけ部品を取り外すことに命を賭けている感じです。笑

カッコいいバイク=極限にシンプルなバイクという感じです。

自分のバイクに付いている部品の一つ一つについて考え、本当にそれが要るかどうかを悩むのですよ。
そしてそれが無くても事が足りると判断すれば、その部品を外すのです
 
三十前半で独身の彼は映画「イージーライダー」に魅了されて、パンヘッドのハーレーを高い価格で買いました。
買った時点では前のオーナーがエンジンを掛けるセルモーターを付けていたのに、彼はわざわざそれを外してしまって、キックオンリーのバイクにするのです。
 
そんな馬鹿なことをしているからエンジンが掛からずに、我々と一緒にホットドック屋に行けなくなるのです。笑
何故そんな馬鹿なことをしたのか訊いてみたら、バイクのエンジン周りがスッキリして、向こう側が見える箇所が増えたから更にカッコ良くなったなんて言ってましたね。
 
お前、頭、大丈夫か❓と言いたくなりましたよ。
 
以前から彼のハーレーに何か不自然なものを感じていたのですが、ある日にそれが何かが判明しました。
 
前も後ろもウインカーが無いのです。
ストップランプも無いのです。
バックミラーは一個だけ。
 
そんなん、警察に見られたら捕まるやん❕
 
...と思ったのですが、警察には捕まらないのです。
 
彼のパンヘッドのハーレーが製造された年の製造にウインカーやストップランプが装備されていないのであれば違法にはならないと彼は言ってました。
右や左に曲がる時はどうするねん❓と訊いたら、手で合図すると言ってましたね。
去年知り合ったハーレーに乗るバイカーさんが日本でも同じだと言ってましたが、私にはそれが本当かどうかは判りません。
普通の人はウインカーやストップランプがちゃんと付いているバイクに乗りますからね。笑
 
彼は曲がる時は手で合図すると言ってましたが、実はそれは嘘でした。
私はからかわれていました。
 
ミカンの種みたいなウインカーが付いていました。
Kellermannというドイツのメーカーの世界極小のウインカーだそうです。
そのウインカーの輝度は素晴らしかったですね。
誰が見てもそのバイクにウインカーやストップランプがちゃんと付いていることが絶対に判らないと思います。
でもそれが付いてなくても警察には捕まらないというのは本当だと彼は最後まで言ってました。
 
彼からすれば私のHONDA SHADOW 750 SPIRITを見てUgly(ダサい、 ブサイク)だと失礼なことを言うのです。
私のバイクのハンドルにはナビ、USBポート、iPhoneホルダー、そしてIPASS(日本ではETC)が取り付けられていて、確かにハンドル付近がごちゃごちゃしていたのは事実です。
でも、そのどれもが必要であり、外せるものではありません。
彼は右のミラーを外すのに何ヵ月も悩んで、最終的に外したら、目の前の視界が増えてスッキリしたと言うのです。
 
その時はまだ私はハーレーアンチだったので、こういうハーレー馬鹿と付き合うのは御免だと思っていましたが、私も帰国してからハーレー乗りになり、彼の気持ちが段々理解してきましたよ。笑
 
少しでも余計な物を取り外していくと段々とカッコいいバイクになっていくのは本当かもしれません。
本当のカッコ良いカスタムバイクは取り付けるのではなく、取り外すことかもしれません。
 
これまでの私の日記に何人かの友人を断捨離したことを書きましたが、人生がその分だけ楽になりましたね。
バイクはエンジンとシートとタイヤとハンドルとブレーキさえあれば走りますが、人の暮らしも寝ることと食べることさえマトモに出来ていれば、それ以外のことで人生を悲観したり、自殺する理由は何一つ無いのかもしれません
 
私は今でも彼がわざわざ前のオーナーが取り付けたセルモーターを外してしまったことは馬鹿な行いだと思いますが、エンジン周りがスッキリして、向こう側が見える箇所が増えたことに美しさを感じる彼の感性が今の私は少しだけ理解できるような気がします。
私のバイクはバッテリーがちゃんと充電されていないとエンジンは絶対にかかりませんから、冒頭に書いた様に定期的に充電器でチェックし、充電しているのです。
彼はハーレーをキックオンリーのバイクにしたので、そんなことを気にする必要がないのです。
 
バイクの部品を一個取り外すせば、その分だけバイクが故障することが少なくなったことになると彼は私に偉そうな口を叩いていましたが、それは一理あると今の私は思います。
繰り返しになりますが、ややこしい友人の何人かを断捨離したお陰で、生活がシンプルになりましたね。
余分なものが私の身体にぶら下がっていると、その分だけの余計な故障を背負うことになるのは事実です。
 
以下の写真は10年ほど前にシカゴのバイカー達が集まるバーの前で撮ったものですが、私がこれまで見た中で究極のカスタムバイクでした。
こんなバイクの様に私の生活の余計なところを取り除けば、もっと楽に残りの人生を歩めるのではないかという気がします。笑