嫁さんが何かの料理番組を観たらしく、大きな海老が食べたいと言い出しました。

我が家から10分もかからない所にトンカツ専門店があり、その店の海老フライが美味しいので、その店で昼食を食べようと言ったら、料理好きの嫁さんは料理番組を観たものを試したいので魚屋さんで海老を買うと言うのです。

 

嫁さんはバナナほどの大きな海老を8匹買いました。
嫁さんはそれで何を作ってくれるのかは判りませんが、何か他にも色々な食材を買って張り切っていたのが私には嫌でした。
私の心の中では余計なものを海老にかけないで、そのまま焼くだけにしてくれ❕と思ってました。

 

 

この写真を撮ってLINEで息子達に送ったのが間違いでした。

 

昨日に息子達から松茸御飯を作った自慢の写真が送られてきました。

セントルイスのアジアンスーパーマーケットで松茸が手に入ったので、松茸をふんだんに入れた炒めものを自慢してました。

今夜の我が家は大きな海老を使った料理をお母さんが作ってくれると彼らにメッセージしました。

息子達はLINEの4人のグループトークで私にメッセージを送っているのではなく、母親だけに送っている積りでしょうが、嫌がらせに私が時々返事してやるのです。

 

 

 

そして私がリビングルームでギターを弾いていると井戸端会議が終わった嫁さんがやって来て、「あの海老はどこにあるの❓」と訊くのです。

 

その嫁さんの質問に私は凍り付きました。

 

またやってしもたぁ...

 

皿の上の8匹の海老全てが消えてました。

バナナだけが皿から少し離れたところに転がっていました。

 

我々が帰ったきた直後に嫁さんの近所に住む幼馴染のKちゃんから鯖寿司の差し入れがありました。

女の人が会うと長い井戸端会議が始まってしまうのは仕方ないことです。

だから私は嫁さん達が喋っている間に車から荷物を降ろし、買い物したものをキッチンに運びました。

 

私は買い物袋からサッポロ一番やチャルメラなどのインスタントラーメンだけは私のラーメン専用の引き出しに入れたのは覚えています。

そして魚屋さんで買ったあの海老はビニール袋から出して皿に置いて、写真を撮って、息子にLINEで写真を送ったことも覚えています。

しかし海老を冷蔵庫に仕舞った記憶がないのです。

そしてその次の記憶はギターを手にしたことです。

 

我が家ではテーブルの上に食べ物を置いたままにしておくと飼っている猫ちゃん達に食べられてしまいます。

我が家は保護猫を9匹飼っており、その内の2匹は去年から行方不明ですが、7匹の猫ちゃん達が我が家を好き勝手に歩きまわっています。

だから嫁さんは料理を作ったら、必ず電子レンジの中やオーブンの中に隠します。

 

でも嫁さんはまたやったんか❕と言うだけでした。

筋金入りの猫好きの嫁さんは猫ちゃん達にお年玉をやったぐらいに思っています。

前回の被害は年末の近江牛のステーキでした。

 

この歳になるとステーキの半分も食べれば胃がもたれてくるので、お茶漬けに変更するのです。笑
お茶漬けを食べている最中にリビングルームに置いていたスマホに友人から電話がかかってきたので、10分ほど話していたのですが、嫁さんが「残したステーキを冷蔵庫に入れときや❕」と遠くで言っているのが聴こえてました。
その時にNHKの番組で地元が映っていたので、それを観てからテーブルに戻ったら残したステーキがなかったので、嫁さんが冷蔵庫に仕舞ってくれたと思っていたら、猫ちゃん達にやられていたことを後で知りました。
 
嫁さんも私ももう一度人混みの中に行って、海老を買ってくる元気がなく、丁度頂いた鯖寿司を食べました。
嫁さんの幼馴染のKちゃんから毎年立派な鯖寿司をこの時期に頂くのです。
Kちゃんの夫は釣りキチで、母屋の冷蔵庫にはKちゃんから頂いた魚を冷凍したものが幾つも残ってます。
大きな魚を丸ごと一匹持って来てくれるのですが、冷凍庫に入れるために魚を捌くのだけでも一苦労です。笑
 

田舎の村では周りの人達からのもらい物が多いのです。

お返しに我々はマイヤーレモンをお渡ししているのですが、皮ごと食べられる珍しいレモンを貰ったと言って、またそのお返しを持って来てくれる始末です。

そのお陰で我が家には冷蔵庫が三台あります。
その内の一つは冷凍庫です。
 
このブログに何度も書いていますが、私は冬菇ステーキが大好きであり、2年目の椎茸の原木に冬菇がボコボコ生えてきます。
海老を食べたいと思ったのは嫁さんであり、私は自宅前の畑の隅に置いてある椎茸の原木から冬菇を採ってくれば、夕食はそれだけで十分贅沢です。
 
冬菇は椎茸の旨味成分が詰まっており、凄く美味しいですよ。
今日の収穫分はコレです。
 
 
 
 
このブログに何度も書いていますが、田舎で暮らしていると収入がなくても明日食べる米を買う金がない❕といった頻拍した恐怖心が全く無くなります
3年前まではアメリカの大都会のシカゴに22年間暮らしていたのですが、会社をリストラされたら家族をホームレスにしてしまうみたいな感じの恐怖感が頭の何処かにありました。
 
でも田舎で暮らしは全く違います。
猫ちゃん達の餌代にかなりのお金がかかっていると私が常々愚痴を言ってたら、嫁さんの従妹が古米を沢山持って来てくれました。
嫁さんの他の従妹も古米ならあげると言ってくれたのですが、そんなに沢山貰ってもこっちも困るのです。笑
 
古米というのは前年に収穫されたお米です。
9月に新米を収穫しても、前年に収穫されたお米から食べるというのが我が村の慣習になっているのですが、嫁さんの従妹のような我々世代よりも下の人達は新米を収穫したら新米を古米に混ぜて食べ始めます。
 
しかし新米と古米はそれぞれの特徴に合わせて炊き方も異なりますので、新米独特の美味しさを味わうには古米を入れてはいけません。
だから毎年古米を何とか処分したいと思っているのです。
農家にとって古米を捨ててしまうというのは罰当たりになりますので、我が家が古米を引き取ることを喜んでくれるのです。
 
お米を無料で貰って喜んでもらえるなんて、人生初めての出来事でしたよ。
 
猫ちゃん達用に貰った古米ですが、実は我々も食べているのです。
シカゴのミツワやテンスケで買っていたカリフォルニア産のコシヒカリに比べたら、我が家にとっては地元の農家から頂いたコシヒカリの古米の美味しさに足元にも及びません。
ミツワやテンスケで売っているお米が不味いのではなく、地元の農家のお米が美味し過ぎるのです。
我が農村はミネラルなどの成分がたっぷり含んだ比叡山の湧き水でお米を育てている特別地域ですので、美味しくなるのは当たり前なのです。
 
世間的にみたら我が家は間違いなく村で一番の貧乏農家であり、所謂”負け組”の典型的な家庭ですが、家にある三台の冷蔵庫には周りの人達から頂いた食べ物が満杯に詰まってます。
今日もサッポロ一番を買いましたが、インスタントラーメン大好きの私がサッポロ一番を食べさせてもらえる機会は少ないのですよ。
人から貰った物を冷蔵庫で腐らせるわけにはいきませんからね。笑
 
シカゴで我々が帰国して嫁さんの実家の農業を継ぐと決めた時に嫁さんが「うちの実家で暮らしたら、食うに困ることは絶対にないで。それだけは安心したらええわ❕」と言いましたが、それは本当でした
以前の日記に書いたように、今年のレモンの収穫時期からは普通の農家並に収入が見込めますが、帰国してからの3年間、ロクな収入がないのに食べ物に全く困らなかったのですからね。笑
 
古米を貰ってもちゃんと生活していけるんや❕と思ったら、何だか人生を拍子抜けされた感じです。
夕食のオカズを猫ちゃん達に盗られたら、自宅前の畑で椎茸の原木から冬菇を採ってくればいいのですから。笑
こんなその日暮らしの生活をするとは夢にも思ってませんでしたが、悪くはないですね。笑