新年早々にまたバイク関係の知人を断捨離してしまいました。
去年の日記に福井の越前海岸までバイクツーリングでカニを食べに連れて行ってくれたTさんが紹介してくれたハーレー乗りです。
嫁さんは私は友達が少ないのに、友人を断捨離する気持ちが理解出来ないと言ってました。
長浜の有名ラーメン店に食べに行くといったようなプチツーリングに2度ぐらい一緒に仲良くバイクで走ったからといって私は彼を友人とするわけではないと嫁さんに説明しました。
私は知人を断捨離したけど、友人を断捨離したわけではないと...
ぶっちゃけて話すと断捨離した彼や彼の仲間達と一緒にバイクを走らせるのが恥ずかしくて仕方なかったのです。
彼のバイクチームはハーレー乗りが多かったのですが、ああいうハーレー乗り連中と私が一緒に見られたくないと思っていました。
世の中で一番嫌われているバイカー達ってどんなバイカー達かご存知ですか❓
バイクのマフラー等を車検の通らない違法なものに取り換えて、街中を爆音をまき散らして我が物顔で走っているオッサン連中です。
暗い青春時代を送った臆病な人達がお金を使える身分になって、自分の青春を取り戻しているという痛さを感じるのです。
大体は道の駅の駐車場が集合場所なのですが、ツーリングを開始する前に自分が改造したところを自慢し合うのがそういうオッサン連中の通例であり、そこで無意味にエンジンを掛け、バイク乗りの私でさえ耳を塞ぎたくなるような爆音を披露し合うのです。
ですから彼らは全員到着しても道の駅からなかなか出発しようとしません。
そして髪の毛を染めたロングヘアーの若い女性バイカーがそのオッサン連中にくっついて走ります。笑
私にとったら道の駅は私のマイヤーレモンが売られている場所であり、私のレモンを買いに来てくれたお客さん達を爆音で恐がらしてお前ら、何をしてくれるねん❕という感じです。
そういう連中と私が一緒に見られたくないのです❕
いやー、面白いものですよ。
自分が運転する馬鹿デカいハーレーで立ちゴケした時に自分で起こせないので、そういう時は手伝って欲しいと小心な事を言っておきながら、そういう者達が数人集まると性格が豹変し、道の駅に私のレモンを買いに来てくれたお客さん達に爆音をまき散らせて怖がらせる不良になるのです。
それが高校生だったら私も何とか理解できますが、50代や60代のオッサン連中がそういうことをするのですよ。
爆音マフラーと言われているVance&Hinesのマフラーが人気なのですが、あんな爆音なら車検に通るはずがないと思ったら、やっぱり車検には通らないマフラーでした。
車検前にはノーマルのマフラーに取り換えるそうです。
そして車検後にまた取り換えるのです。
大きなエンジン音を出すためだけによくそんな面倒くさいことをやるなぁ...と私は凄く感心します。
私の小さなハーレー、1200㏄のFourty-Eightのノーマルでも同レベルの日本車よりも遥かに大きなエンジン音が出るので、自宅に帰る際に近所の人達に迷惑をかけているのではないかと心配しているのに...
やはり白バイやパトカーに発見されたら違法改造で切符を切られることがあるみたいです。
そのバイクチームでは誰一人それで捕まったことはないのですが、罰金が数千円らしいので、彼らは怖がっていないのです。
その程度の罰金の金額ではオッサン連中は爆音を出せるなら喜んで払うでしょうね。笑
前述しましたが、そのバイクチームを紹介してくれたのは嫁さんの元同僚のTさんですから、一方的に私が断捨離してTさんの顔に泥を掛けるような真似は絶対に出来なかったのです。
そもそも大金を叩いて購入したバイクは贅沢な孤独を味わうための道具でしょう。
カーブを曲がる時の説明が一番簡単に理解してもらえると思います。
バイクにはハンドルが付いていますが、バイクのハンドルは道を曲がるためのものでなく、両手をバイクに密着させるものだと言っても過言ではありません。
右に曲がる時は体重移動を右に行うとバイクのハンドルが自然に右に曲がります。
車の運転の様に体重移動をせずにハンドルだけを右にきったらバイクは即転倒してしまいます。
右カーブを曲がる時はカーブの手前で十分に減速します。
そして体重移動を右に行います。
するとバイクのハンドルは自然に右に曲がります。
それと同時にバイクは地球の重力によって右に倒れようとします。
バイクが右に傾いたままで転倒しないようにアクセルを回します。
するとバイクは加速するのと同時に真っすぐ走ろうとする推進力が増しますので、遠心力が発生し、右に傾いているバイクが起き上がってきて直立走行しようとします。
運転者は更に右に体重移動をしてバイクが起き上がらずにバイクが右に傾いたままでカーブを早く曲がり切るようにするのです。
バイク乗りは一旦バイクを走らせると孤独になりますが、実は重力や遠心力と密に会話しているのでとても忙しいのです。
バイクのエンジンとも密に会話していないと転倒の原因になります。
もし適切なギアに入ってなければアクセルを回してもエンジンは直ぐに反応してくれないので、重力が遠心力に勝ってしまい、バイクは転倒することになります。
バイク乗りはエンジンがどのぐらいの回転数で回っているのかを常に把握している必要があります。
それはエンジンの音と股の下から伝わってくる振動で判断します。
ギアチャンジした時にエンジン音やその振動が変わるのも堪らなく良いです。
それだけではありません。
路面状態をしっかり把握しておかないと路面の凸凹の衝撃でバイク操作を誤ってしまうことがあります。
前方の路面状態をちゃんと事前に把握していると衝撃の準備をすることができます。
そこそこ高い路面の凸凹を乗り越えて行く時はお尻をバイクのシートから少し浮かせることがあります。
繰り返しますが、バイク乗りは一旦バイクを走らせると孤独になりますが、エンジンや重力や遠心力と密に会話しているので常にとても忙しいのです。
人間と呑気に話している余裕はないのです、四輪ではなく、不安定な二輪ですよ。
彼らとの会話を始めると頭の中からアドレナリンがどくどく流れ出すのを感じます。
インカムでバイクの走行中に仲間と話すのは楽しいのでしょうが、それなら居酒屋でいいのではないかと私は思うのです。
十数人で仲良く一緒に走るのは純粋にバイクを走らせることを楽しむ者にとってはあくびの出る退屈なツーリングになってしまうのは仕方のないことです。
去年の日記に書きましたが、下の写真はTさんと一緒に福井の越前海岸までツーリングして美味しいカニを食べてきた時に撮ったものです。
上記写真を見てもらえば判ると思うのですが、バイクの大きさや排気量も違うのでバイクの走り方や楽しみ方が違います。
私のForty-Eightというバイクはハーレーのスポーツバイクであり、峠越えの曲がりくねった狭い道を太いトルクでぐんぐん走るのに適しています。
TさんのバイクのHONDA VT1300CRはクルーザーバイクであり、広い高速道路を高速で飛ばすのが得意です。
見ての通りTさんのVT1300CRはかなりデカいので、峠越えの曲がりくねった狭い道を右や左に曲がるのは不得意ですが、高速道路を走る時は私のForty-Eightは置いて行かれます。
高速道路で付いて行くのは苦労しました。笑
よく似たバイクであってもTさんと一緒に走ると峠越えの狭い道では私が速度を落として走行し、高速道路ではTさんが私のバイクが無理しないようにゆっくり走ってくれました。
私もTさんもお互いに気を遣う走り方をしていたので、満足できるものではなかったのは言うまでもありません。
たった二人でもそうなるのに、十数人と仲良く走るとなると全員が問題なく走れるかなり遅い速度で走ることになってしまうのは自然なことです。
やはり自分のバイクが得意とするところで走らせるのが運転者は一番楽しいのです。