イングランド🏴プレミアリーグは19-20シーズン閉幕。
コロナウイルスにより、前代未聞の中断がありシーズン途中での打ち切りも他国リーグではあったが、シーズン完結に至った。
再開後の過密日程を乗り越えた選手、監督、スタッフは来月の開幕へ向けてしっかりと休養し準備してください。
まだ、CL,ELに残っているチームも多数。
シーズン開幕にはベストで臨みたい。
一応、ユナイテッドもリーグ戦は終了。
最終的には3位でのフィニッシュでノルマは達成した。
だが、シーズン序盤は苦しみに苦しんだ。
一時は14位まで順位を落とした。
怪我人続出でロクなメンバーをスカッドに入れられなかったスールシャールは頭を悩ましただろう。
だが、このことでメリットもあった。
10番ラッシュフォードの覚醒だ。
序盤はマルシャルの怪我でCFを任せられ、何もできない試合が多かった。
だが、中盤戦以降は左サイドに回り見違えるようなプレーを魅せた。
シティ、スパーズと二戦で3ゴール。
リヴァプールにも得点を奪い、チェルシーにはスーパー無回転フリーキックも飛び出した。
勝負強さが光る若きエースは、PK含めリーグ戦17ゴールとキャリアハイを叩き出した。
そのラッシュフォードも怪我で離脱してしまう。
FWがマルシャルしかいない状況に、、
また、ずっと課題であったトップ下の補強。
夏にはエリクセンやマディソンが候補に挙がっていたが、結局逃してしまった。
夏にはマグワイア、ワンビサカ、ジェームスを獲得した。
この3人は今シーズン素晴らしい活躍を魅せてくれた。
特にマグワイアとワンビサカは、不安定な守備陣を立て直した。
失点は36。リーグ3位の成績を残した。
マグワイアは全試合に出場した。まさに鉄人だった。
ジェームスは序盤こそ活躍したが、その後は右肩下がりの活躍で、18歳グリーンウッドにスタメンを奪われた。
夏にはトップ下の獲得は見送った。リンガード、ペレイラは全く活躍できていない。
その中。
冬にスポルティングからブルーノ・フェルナンデスを獲得した。
期限ギリギリでイガロをローンで獲得。
このブルーノがユナイテッドをすべて変えた。
トップ下に創造性をもたらし、攻撃が活性化した。
周りの動きがなかったが、ブルーノ一人で周囲へ大きな影響を与えたのだ。
ブルーノ加入後のリーグ戦は無敗。
14試合無敗で3位へと登り詰めた!
そして、世界中誰もが夢見ていた、ポグバとブルーノの共存が再開明けで化学反応を魅せた。
ゲームメイカーが2人いる中盤は圧倒的な違いを魅せ、大量得点で試合に勝利できるように。
ポグバ&ブルーノをシーズン開始から見られたらどんなに楽しかったか、、来シーズンは観れると思うと今から期待が高まる。
スールシャールに代わり、若手をどんどんアカデミーからデビューさせた。
今シーズンはグリーンウッド、ウィリアムズがシーズンで貴重な戦力に。
特にグリーンウッドに関しては素晴らしいと言わざるを得ない。
序盤は途中出場が多かったが、シェーフィールド戦などで得点を挙げた。
再開後はスタメンに定着し得点も多く挙げた。
リーグ二桁ゴールも達成。
両足から放たれるシュートはワールドクラスだ。
ヨーロッパリーグ中心に得点を重ねた結果が、再開後に発揮された。そしてロックダウン中に筋力アップしたことでパワーがついた。
元々ボールの置き所、持ち方はうまいんだけど、腕の使い方、デュエルで負けないようになったことが大きく成長させた。
僕は序盤こそグリーンウッドは2トップの一角が1番力を出せるのではないかと感じていた。
だがスールシャールは基本的に右サイドで起用し続けた。
それがハマった。右のハーフスペースで受けたときにはゴールを予感させる。
カットイン、縦どっちもいけ、なんといっても落ち着き方が半端ではない。
前を向いた状態で受けると良さが存分に出る。
それを見抜いたスールシャールには拍手👏
それプラス、自分が今シーズンのスールシャールに脱帽させられたのがマルシャルの起用法だ。
今シーズンからセンターフォワードの位置を任せたのだ。
マルシャルのイメージは左サイドでボールを受けてからのドリブル突破だろう。
だが、スールシャールはCFとしてマルシャルを使った。
今シーズンスタメン全ての試合でCFを務めた。
マルシャルの足元の技術の高さ、シュート精度や決定力、背負った時、前を向いた時に個で打開できることを見抜いたスールシャールには脱帽させられた。
結果を見ても同然。リーグ戦17ゴールを挙げ、今シーズントータル現時点で22ゴールだ。
キャリアハイをなんなく達成している。
リーグではラッシュフォードと並ぶ数字だが、PKは一本もない。
加えて、シティやチェルシーとビッグマッチでも得点を挙げている。
勝負強さは昨シーズンの9番とは比べものにならない。
正確なポストプレー、簡単に失わない強さ&巧さ、スピード、ドリブル、シュートを兼ね備えるマルシャル。
まだまだ動き出しが少ないと言われるが今後の成長が楽しみだ。
元FWのスールシャールだからこそマルシャルの本質に気づいたのかもしれない。
中央に留まるだけでなくサイドに流れながらプレーするマルシャルはラッシュフォードとの関係性が抜群だ。だからこそ2人の関係でゴールしてしまうこともよくあった。
ウインガータイプが中央で使われることは現代サッカーで主流になりつつあると考える。
マルシャルにしろ、メルテンスやリシャルリソン、セカンドトップやサイドで起用される事が多かったユヴェントスのディバラはセンターフォワードで使われることで今シーズン素晴らしい活躍を魅せた。
クリスティアーノ・ロナウドとの連携を図り昨シーズンと見違えるほどだった。
元ユナイテッドのデパイも中央で才能が開花した。日本でもG大阪の宇佐美貴史選手やヴィッセル神戸の古橋選手も元々ドリブル得意としサイドから勝負するタイプだが、センターフォワードもしくはツートップとして中央で才能が開花し得点を量産している。
技術が高くフィジカル的に優れたDFに対しフィジカルをぶつけるのではなく、
剛には柔を、、、
自分でシュートまで持っていける、出し手にも受け手にもなれるタイプのストライカーが主流なってくるのかもしれない。
今シーズンは怪我で出場も少なかったポグバ。
再開後はこれぞポグバというプレーを連発してくれた。
中盤の低い位置で違いを作り11人を繋ぐ役割を全うした。
守備でも切り替え早くプレッシャーをかけ、ボールを奪う、運ぶ、配給する。
全てをワールドクラスでプレーした。
中盤ではマティッチ、マクトミネイ、フレッジと3人でほぼ回してきた。
だが、ポグバの復帰で相棒にマッチするのはやはりマティッチだった。
マクトミネイも今季は飛躍のシーズンとなったが、もう一枚殻を破りたい。
中盤でのダイナミズムやボール奪取能力は高クオリティだが、ビルドアップのポジショニングや判断、アタッキングエリアでの物足りなさを痛感させた。
フレッジは調子が悪いユナイテッドでの輝きは素晴らしかった。
だが、やはり攻撃面での貢献度の低さや、守備時にスペースを空けてしまうことが多い。
そういう面でも補完性プラスクオリティでマティッチがやはり一枚上手だった。
デヘアが失点に直結するプレーが今シーズンは多かった。
ワトフォード戦でのキャッチミス、エヴァートン戦でのビルドアップミスなど印象深いプレーはあった。
だが、やはりこの男は今シーズンも幾多のピンチを防いだ。
ファーガソン時代の優勝を経験し、長年に渡りユナイテッドのゴールを守ってきたデヘアは今後も守り続けて欲しい。
シュートストップだけがGKの仕事ではない。
ビルドアップなど攻撃面での貢献もしなければならないし、DFへのコーチングやセットプレーの時のコーチングなど多くの仕事がある。
1番後ろからチームを支えるためには勢いだけではできない。
唯一誰にも変えられない武器、「経験値」が大きくユナイテッドを最後方から支えている。
シェフィールドへのレンタル中のヘンダーソンへ変えるというのが騒がれてる。
僕はデヘアを信頼する。
もちろんヘンダーソンは今シーズン素晴らしい活躍を見せた。
だが、たったワンシーズン。急ぐ必要はない。
もっと経験が必要だと思う。
いろんな選手とプレーし、特徴的に違う選手とプレー、対戦することで選手としての幅が大きく広がる。
あれだけ批判されてもビビらない。デヘア。
それくらいのメンタルがないと世界のトップではやっていけない。
歳だ。と言われるかもしれないが、ファンデルサールは40歳前後までユナイテッドのゴールを守った。
サッカーで若さは大きな武器だが、GKというポジションだけは別物だと思っている。
来シーズンもデヘアに期待していきたい。
スールシャール監督体制で初のフルシーズン。
3位フィニッシュは素晴らしい成績だと思いたい。
だが、ユナイテッドが目指すべきところは優勝。
来季はチャンピオンズリーグの闘いもある。
これからのユナイテッドはどうなるのか。
期待していきたい。
2020.8.3〜Hoso's Football〜