2/20の一般質問の概要について、6回に分けて記載しています。

 

タイトル:「これからの豊島区政 防災対策と将来を見据えた教育」

1.令和6年度予算について

2.防災対策について

3.本区の教育の基本的な方向性

4.インクルーシブ教育の実現に向けた環境整備について

5.地域とともにある学校の実現

6.デジタル・AIの活用

 

【5.地域とともにある学校の実現】

学校は地域コミュニティの核になり得る場であり、そのツールになるのがコミュニティ・スクール(CS)だと私は考えており、以前からその推進について意見を述べてきました。

また、以前より何度も確認している「インターナショナルセーフスクール(ISS)の発展形がCSとして位置付けている」という教育委員会の見解を基に、ISS活動とCSの関係整理についても提言をしてきています。

CSについては、1/26に千登世橋中学校、1/27に高南小学校の視察を実施しました。

⇒blog「地域とともにある学校に向けた取組み 区内のコミュニティ・スクールを視察

 

視察内容も踏まえ、今回もCSの現況と役割、ISSとの関係、今後の展開などの質疑をしました。

6年度以降のISS再認証の申請は見直しを検討、という大変重要な答弁を得ています。

これまでのISS活動を内包しつつ、「地域とともにある学校」「学校を核とした地域づくり」の実現を目指した更なる活動が展開されることを期待します。

 

Q:本区では2中学校3小学校がCSとなっている。CSは今後どのように展開していく方針か、具体的に決まっているスケジュールも含め見解を。

A:5年4月1日現在、CS導入校は5校、6年4月1日で小学校6校、中学校2校の合計8校になる予定。

6年度は5校が導入準備校として選定。7年4月1日には小学校9校、中学校4校の13校にCSが導入予定。その後は導入準備校をより多く選定し、全校導入に向けた動きを更に加速予定。

 

Q:CS5校のうち、ISSの認証取得をしていない学校は千登世橋中学校のみ。

「豊島区コミュニティ・スクール推進ガイドライン」にもISS活動は位置付けられていて、「CS校はより安全・安心な学校運営のため、ISS活動を内包して、CS活動に取り組む」とある。

ISS認証取得をしていないCS校へどのようにISS活動を展開させるのか、現状認識を含め見解を。

A:6年度からCS導入準備校の中にISS認証取得のない学校を小中各1校ずつ選定。

ISS活動は認証校以外にも取組み拡大を図ってきたが浸透しているとは言えない状況。

CS導入の際は教育委員会による説明会、文科省CS推進員による研修を実施。

今後は説明会や研修でISS活動の取組み事例、どのように「安全・安心な学校づくり」の取組みを行うのか等、十分に説明を行い導入していきたい。

 

Q:ISS活動を内包するCSが展開されていけば、ISS認証取得校においても、認証取得を続ける必要性は薄まる。

今後のISS再認証取得についての見解は。

A:平成24年のセーフコミュニティ認証と同時に朋有小がISS認証を取得、令和3年度には全8中学校ブロックにISS認証校が1校以上設置。7年度には全てのISS認証校がCSを導入予定。

本区の「安全・安心な学校づくり」は、日本セーフコミュニティ推進機構の支援から、学校自らがPDCAサイクルを構築する新たな時期を迎えたと認識。

6年度以降のISS再認証の申請は見直しを検討する必要があると考えている。

これまでのISS活動で培った安全・安心な学校づくりは継続すると共に、SDGsや防災など、新しい視点を取り入れたCSとして更なる発展を目指す

 

Q:以前も提案したが、ISSは認証機関に認証を受けることが前提となる取組みの名称であるため、「安全・安心な学校づくり」などの一般名称を使用すべき。「ISS活動」という施策名を一般名称化することについての見解は。

A:ISS認証は認証取得が目的ではなく、「安全・安心な学校づくり」のための一つの手段と認識。

今後、CSへと発展していく中で、子供たちをはじめ、学校・地域の皆さまのご意見を聞きながら、施策名についても検討する。

 

Q:文科省はCSと一体的に「地域学校協働活動」の実施を推進している。

これは社会教育法に基づき「学校を核とした地域づくり」を目指して学校・地域が連携・協働して行う様々な活動のこと。

区のガイドラインによると、豊島区CSは地域学校協働活動を内包する取組みと読める。

CS校の地域学校協働活動における取組みと課題は何か。

CS校でない学校でも同活動は行われると思うが、CS校での取組みとの違いは。

A:CS校では、概ね学期に一度、学校運営協議会を開催。

同協議会は一定の権限と責任の下で、地域学校協働活動が行われている。

課題は、CS導入校と地域が相互にパートナーとしてより強固な連携・協働をすること。

地域学校協働活動推進員の配置など、新たな仕組みの構築を検討する。

CS校ではない学校でも、様々な地域学校協働活動と言えるような取組みはあるが、導入校のように積極的な取組みが担保されていない面があり、これについても早期の導入を進めていきたい。

 

Q:学校は災害時の救援センターに位置付けられているため、防災を軸に地域との連携を深めることは必須とする、など教育委員会が考える豊島区CSとして必ず取り組まねばならない要件をガイドラインへもっと明示すべきと考えるが見解は。豊島区CSに欠くべからざる要件は何か。

A:ISS活動で培った「安全・安心な学校づくり」など全校で継続する取組むべきことは大変重要

このことを豊島区CS推進ガイドラインにも記載し、各校の取組みを支援していく。

更に、学校と地域が協働して進めるに相応しい活動として、地域防災や「SDGs達成の担い手育成事業」などを取り入れていきたいと考えている。

 

一般質問については、次の記事に続きます。