6/14に行った一般質問に関する記事の続きです。

 

件名「多角的な視点を加えた都民ファーストのまちづくり」

1.地域防災計画など災害対策

2.地域にあった住宅政策

3.第四次事業化計画の見通し

4.公園の更なる活用

5.地域活性化への具体的支援策

6.インクルーシブ教育

7.その他(燃料費高騰による公衆浴場への支援の拡充について)

 

【6.インクルーシブ教育】

障害のある子もない子も共に遊べる場、としてインクルーシブ遊具を備える公園などの整備を提案して、本区では「としまキッズパーク」などの公園や西巣鴨小学校へ導入されたことは既に触れました。遊ぶ場所を作るのは手段の一つであり、目指すべきは共生社会です。

文科省では「インクルーシブ教育システム」を推進し、障害のある子供へ特別支援学校や特別支援級などの多様な学びの場による専門性を持った教育を行うと共に、通常級との交流および共同学習の推進などにより多様性を尊重する心を育もうとしています。

一方で、理由は様々ですが、障害のある子供を通常級へ通わせたいという希望を持つ方もいらっしゃいます。理想を言えば、障害のある子もない子も共に同じ場で学べる方がよいと私は思っています。同じ社会の一員として共に過ごすことにより、障害の有無も多様性の一つであることを体感できるのは、障害のない子にとっても得がたい経験だと考えます。しかしながら実際には特性や発達の違いにより、特別支援を受けた方がよりその子の持つ能力が引き出せる場合も多々ありますし、学級運営が難しくなる側面はあると思います。

両立は難しく感じるかもしれませんが、教育委員会や学校と、本人や保護者、ご家族などと意見交換をする中で最適解を見つけて頂きたいです。

文部科学省が進める方策へ従うのが教育委員会としての基本的な立場ですが、努力義務とされている制度や解釈の余地がある制度を駆使し、出来る限り保護者や家族へ寄り添って頂くことを私は望んでおります。今回の一般質問でも、現行のルールの中で、努力義務の制度に対して踏み込んだ対応をすること、なども求めました。

 

Q:要小学校での「インクルーシブ教育システムの構築に関する実践的研究」の成果は。

A:交流及び共同学習が日常化してきたこと。全ての児童が、障害の有無によらず、互いに尊重し合い、支え合うことが当たり前として受け止めるようになったことなどが成果。

 

Q:要小の目録管理システムは、特別支援級に在籍している児童の情報は関係者で共有できるようにしたが、通常級に在籍する障害のある児童はシステムの対象に加わっていない。

通常級に在籍する特別な配慮が必要な児童には、個別の教育支援計画及び指導計画が学習指導要領総則で努力義務となっているため必ずしも作成されていない。

努力義務となっている通常級に在籍する障害のある児童の個別の支援計画及び指導計画を作成し活用すべき、見解は。また、要小のシステムの対象にも加えるべき。

A:通常学級の中で特別な支援を必要とする児童・生徒についての計画作成は努力義務となっているが「豊島区特別支援教育推進計画」を踏まえ、今後は通常学級・特別支援学級によらず可能な限り個別支援計画を作成するよう各学校へ指導する。ただ、望まない保護者が現実におられるので、理解を得ることを前提に丁寧な対応をしたい。

要小の目録管理システムには、このようなケースもデータ検索の対象に加えるよう指導・助言を行う。

 

Q:運営補助員が集まらないのであれば、募集条件を見直すなどの工夫をすべき。現場からの要請があるにも関わらず、運営補助員の配置が十分できていないことへの対応策は。

A:募集方法の工夫だけでなく、勤務条件の見直しや新たな職の設定も含めて検討していく。

 

Q:就学相談で障害者本人やその家族が通常級に通いたいという希望を持った際には、これまで以上に寄り添った対応を望むが見解は。

A:今後も本人・保護者に寄り添った対応を心掛ける。教職員の意識向上のため、「豊島区特別支援教育推進計画」の内容やインクルーシブ教育に関する実践研究の成果を、全小・中学校、幼稚園、教育センターの教職員にしっかり周知していく。

 

【7.その他(燃料費高騰による公衆浴場への支援の拡充について)】

ロシアによるウクライナへの侵攻や円安の影響などで光熱費が大幅に値上がりし、公衆浴場の経営を圧迫しています。4/18、私たちの会派、公明党、自民党の3党が同席し、浴場組合から区に対して燃料費の補助の拡充を求める緊急要望を行った結果、補正予算で月額5万円の燃料費補助が加算されることになりました。

一般質問では上記に触れた上で、年度途中で入浴料金が引き上げられた場合には、単価契約の金額も速やかに対応するよう求めました。本区の事業では、おたっしゃカード、浴場ミニデイで、利用者が100円負担し、差額を区が浴場へ支払う契約を結んでいる事業がありますが、価格改定を反映するためには単価契約の変更が必要になります。

7/15からは大人の入浴料金が20円引き上げられて500円になりました。一般質問時点では引上げが決まっていませんでしたが、答弁の通り速やかな対応がなされることを期待します。

 

Q:年度途中で入浴料金が引き上げられた際には、おたっしゃカード、浴場ミニデイの単価契約引上げを速やかにすべき

A:今年度は、都の決定があり次第、直ちに対応する。今後年度途中で引き上げられた場合も、社会経済情勢等を総合的に判断し、速やかに決定していきたい。

 

一般質問については以上です。

 

※一般質問の全ての質疑と答弁はインターネット中継でご覧いただけます。

(文字に起こした会議録は数か月後に掲載されます)

⇒豊島区議会HPインターネット中継「令和 4年第2回定例会( 6月14日) 細川 正博 議員