12/14、環境・清掃対策調査特別委員会が行われました。
午前中は案件について、午後は豊島清掃工場の視察を行いました。視察目的は、炉の計画外停止の原因となった不燃ごみの分別状況について、区移管から20年を経過した状況の確認など。
〈案件〉
1.自治体間連携によるカーボン・オフセット事業について
2.秩父新電力による豊島区公共施設への電力供給について
【1.自治体間連携によるカーボン・オフセット事業について】
森林環境剰余税を活用し、本区では姉妹都市の埼玉県秩父市と交流都市の長野県箕輪町に「としまの森」を整備して、カーボンオフセット事業を行っています。
埼玉県秩父市とは、令和元年7/10に協定を締結。
⇒豊島区HP「秩父市との連携による森林整備(カーボン・オフセット)事業」
長野県箕輪町とは、令和2年9/1に協定を締結
⇒豊島区HP「豊島区・箕輪町カーボン・オフセット「森林の里親協定」締結式をオンラインで実施しました」
「としまの森・みのわ」のPR動画。
今回の豊島区と箕輪町の事業内容が端的に紹介されています。
本区の取組みは以下の通り
(1)森林整備の実施
・としまの森として整備し、カーボンオフセットを行う
(2)整備地を活用した環境交流事業
・林業体験など自然体験を通じて自治体間交流などを図る
・令和元年度は秩父市で環境交流ツアーを実施。令和2年度は秩父市、箕輪町、ともに中止。
(3)その他
・秩父市、箕輪町と行っている(1)、(2)の他に、区内の学校建築の際に交流都市の間伐材を使用するなどのカーボンオフセット事業も行っている。
財源は、森林環境譲与税です。
・令和6年度までは、同譲与税の財源となる森林環境税(令和6年度から一人年額1000円、個人住民税に上乗せ徴収)ではなく、別途準備金を活用。
・森林環境譲与税は、私有林人工林面積(50%)、林業就業者数(20%)、人口(30%)、に応じて国が配分する。
・令和元年度途中から開始。本区の令和元年度の歳入額は、約1120万円。令和2年度は約2200万円の見込み。
・法により使途は定められているが、財源が残った後の返還義務などはない。
※税の詳細は林野庁HPをご参照ください
⇒林野庁HP「森林環境税及び森林環境譲与税」
【2.秩父新電力による豊島区公共施設への電力供給について】
秩父市が出資する地域電力会社「秩父新電力株式会社」と、区内保育園17園、リサイクルセンター1施設に対する環境に配慮した電契約が締結されました。令和2年12/4以降、順次切り替え。
この事により、同対象施設の従前契約と比較すると、CO2排出量で35%、電気料金で0.3%の削減効果が得られます。
案件については以上です。
次回日程は、令和3年1/8(金)13:30からです。
【豊島清掃工場の視察】
午後は豊島清掃工場の視察を行いました。
2号炉の中間点検中のタイミングで視察を組み、焼却炉に入り込んだ不燃物を直接確認しました。
視察目的は大きく2つ。
(1)ごみの分別が不十分なことによる不燃物の混入により焼却炉の計画外停止が本年度に入り3回発生。分別排出状況を直接確認するため。
(2)清掃事業の区移管から20年、豊島清掃工場は稼働から20年余りが経過。地域の理解を得ながらの焼却処理や熱供給等の施設稼働の状況の確認
まずはDVDで清掃工場の説明動画を視聴、その後にコロナ禍以降の家庭ごみの発生状況や分別についての状況の説明を受けました。
視察は防護服や防塵マスクなども着用して実施。
(通常の見学エリアは平服で可)
収集したごみを、目視で確認。左側に搬入不適物を仕分けしています。
豊島清掃事務所では可燃ごみの収集を行っていますが、粗大ごみや不燃物などの搬入不適物が持ち込まれてしまいます。
のぼり旗は可燃物のように見えますが、大きいと機械に絡まってしまいますので、小さく切らねばなりません。
焼却炉から回収された不燃物など
細かい金属類には、ホチキスの針やチェーンなどが含まれます。
混入してしまうことが多いかもしれませんが、極力分別しましょう。
不燃物放出装置へ絡まった金属
大きなクレーンで可燃ごみを投入します。
視察では、点検のために止めている2号炉の機械なども拝見しました。
今回の点検で実際に撤去した金属類も確認しましたが、膨大な量でした。
間違えて混入してしまった、というものだけではなく、ハンガー、ハードディスクなどの機器類、椅子などの大物も…
このペースで混入していると、定期点検以外に、また炉を止めざるを得ないかもしれない、とのこと。
今一度、ごみの分別へのご協力をお願いいたします。
本区のごみの分別方法などについては、区HPをご覧ください。
⇒豊島区HP「資源とごみの分けかた・出しかた」
視察については以上です。