10/2、総務委員会の2日目の審議が行われました。

〈審査案件〉
1 第68号議案 令和2年度豊島区一般会計補正予算(第4号)

〈報告事項〉
1 西巣鴨中学校外壁その他改修工事請負契約について
2 高松小学校図書室・子どもスキップその他改修工事請負契約について

【1 第68号議案 令和2年度豊島区一般会計補正予算(第4号) 】
一般会計補正予算第4号の審議、補正規模は約6.76億円。
今回の補正予算はかなり多岐に渡ります。30事業計上され、約8割の23事業(2.6億円程度)がコロナ関連です。
 

主な歳出は以下の通り
・政策経営費 約7980万円(財政調整基金積立金、ICT推進事業経費(職員のテレワーク環境拡大・約480万円))
 

・総務費 200万円(監査委員運営経費)
 

・区民費 約1050万円(国民健康保険事業会計繰出金、東部区民事務所改修(約420万円))
 

・文化商工費 3000万円(としま文化の日推進事業経費)
 

・福祉費 約1億7580万円(見守りと支え合いネットワーク事業経費(約2560万円)、国庫支出金返納金(生活保護費・約1億5010万円)

・衛生費 約1億9800万円(予防接種経費(約1億6640万円)、新型コロナ対策経費(PCR検査センターなど・約3160万円)

・子ども家庭費 約7760万円(育児支援ヘルパー事業経費(増額分・230万円)、ひとり親家庭支援センター事業経費、支援対象児童等見守り強化事業経費、新型コロナ対策用衛生用品購入支援経費(区立・私立保育所等)、保育施設等新型コロナ対策経費(対象となる従事者向けのPCR検査費用))

・教育費 約1億250万円(ICT環境整備(教員用ルーターや備品等・約3200万円)、保険関係経費(幼少中。新型コロナ用衛生用品購入、対象となる従事者向けPCR検査費用など)、子どもスキップ・放課後子供教室・学校開放事業(衛生用品購入経費)、環境整備経費(小中学校普通教室冷暖房室内機の分解洗浄費用)、学校におけるインクルージョンに関する実践的研究事業経費(要小学校での研究事業・100万円))

補正予算は今回で4号。

これまでのコロナ関連の事業数は49事業、330.8億円で、うち21.8億円が一般財源。
約290億円の定額給付金関連の事業(国庫補助金)を除いても、例年と比べてかなり大きな補正予算がこれまで組まれています。

◆としま文化の日推進事業経費
としま文化の日推進事業経費について、特に質疑が集中していました。

本定例会で「としま文化の日条例」が上程され、既に子ども文教委員会にて賛成多数で可決となっています。

としま文化の日を11/1に定め、豊島区の文化を発信する機会にしていきます。

経費内訳は大きく3つ
①としまの文化遺産認定事業(500万円)

・区内文化団体等の映像資料を残す事業。今年度は約20団体を想定。

②IKEBUSで巡る文化施設事業(350万円)

・土日祝を対象にIKEBUSを1台貸切、区内文化施設巡りを行おうとするもの。1日2回、1回当たり10名程度の参加を想定。

③文化の灯をともし続けるための新型コロナウイルス対策経費補助金(2150万円)
・区内の施設(劇場、スタジオ、ライブハウス等)や団体を対象

・イベント実施時の消毒液購入やアクリル板設置費用などが対象となる見込み

・詳細は詰めている最中で、後日区から発表があります(補正予算の議決は本会議最終日の10/23金の予定なので、受付開始はどんなに早くても10/26月以降となります)


◆見守り支え合いネットワーク事業

75歳以上の高齢者へ往復ハガキを送付し、感染症予防等の啓発を行うと共に、高齢者の困りごと等を把握し相談支援につなげる事業。往復ハガキは2回送付、1回目は敬老のお祝い、2回目は年賀状の時期。

 

・送付は31000人分。返信ハガキの返答状況は、23日から返信があり昨日までで3701件。うち相談ありは915件。

・往復ハガキの返信があり、相談ありとしたところへは高齢者相談センター(地域包括支援センター)がコンタクトを取る。

・往復ハガキの返信自体が2回ともない方々に対しては、民生委員や介護サービス等のつながりがあるかを確認した上で、つながりがない方々へは別途高齢者相談センター又は高齢者福祉課で対応できるよう検討していきたい(今回の事業には含まれない)

 

◆対象となる従事者向けのPCR検査費用
・対象は、区内の保育施設等の職員、区立幼小中学校の教職員、子どもスキップ職員

・職場で感染者が出た場合で濃厚接触者にならなかったケースで、PCR検査を希望する場合に検査費用を全額補助

(感染者本人及び濃厚接触者は、PCR検査費用は元々公費)

・高齢者施設等の職員に関しては、現在東京都の補正予算で計上され審議中。都の補助制度の詳細が判明したのち、区での制度設計を検討する

 

その他、私からは、監査委員運営経費、ICT環境整備、学校におけるインクルージョンに関する実践的研究事業経費(私の一般質問で取り上げました)、債務負担行為などについて質問をしました。


補正予算4号は全会一致で可決となりました。

【報告1 西巣鴨中学校外壁その他改修工事請負契約について】
西巣鴨中学校の外壁等の改修工事の契約について、報告がありました。

平成28年に1/4程度改修済み(当時は雨漏りなどもしたため)。今回は残りの3/4の外壁など。1階会議室・特別支援学級職員室の改修、PTA室・相談室改修、渡り廊下の塗装改修も行っています(施工済み)。

 

業者名:伊藤興業株式会社、落札額(税抜き)118,135,245円(落札率90.6%)※総合評価方式

 

私からは、西巣鴨中学校の今後の改築又は長寿命化計画について確認する目的でいくつか質問をしました。

Q:西中の築年数は?⇒校舎の築年数は60年を超える

Q:一般的な改修間隔は?西中は何年経過?⇒改修は外壁で概ね20年ごと、防水などで15~20年ごと。前回の全体の改修は平成11年に行っており、約20年経過。

Q:修繕工事はもちろんやってもらわねば困るが、今回の修繕工事を行ったことで改築やスケルトン改修などの時期は遠のいたのか?

⇒今回は必要な補修。長寿命化などをやらなくなるわけではなく、遠のくという影響がある訳ではない

Q:西中、巣鴨小、朋有小など区東側は仮校舎の適地がなく、長寿命化計画などは後回しになりそう。地区のバランスも考えて計画をして欲しい

⇒地区のバランスも含め検討

長寿命化計画は今年度中に策定される予定です。

現在はコロナ禍による歳入減が想定されることから、様々な経費を縮減する方向で検討されており、学校関係の投資的経費も例外ではありません。

しかしながら、学校の改築・長寿命化は中長期的な計画に基づいて行われるべきものです。校舎の整備ばかりが子供たちの学習環境ではありませんが、老朽化施設のアップデートは必要。学校は災害時の救援センターにもなるため、この観点からも短期的な要因で計画が左右され過ぎてはいけません。

区内の小中学校を現在のペースで改築・長寿命化した場合、実に30年以上もかかる計算となります。耐震基準は満たしているとはいえ築50~60年の建物が多い状況。

この件は今後も注視します。


【報告2 高松小学校図書室・子どもスキップその他改修工事請負契約について】

高松小学校図書室や子どもスキップなどの改修工事の契約について、報告がありました。

会議室や作業室などを改修して子どもスキップのコアスペースを移設。現在の面積より約30㎡小さくなりますが、使い勝手は大幅に向上するとの説明でした。その他、多目的室を普通教室へ転換することや、旧子どもスキップを図書室にするなどの改修工事。

 

業者名:伊藤興業株式会社、落札額(税抜き)98,433,000円(落札率90.6%)※総合評価方式

 

総務委員会の審議は以上です。