6/12、豊島副都心開発調査特別委員会が行われました。


〈調査案件〉
1 調査項目
2 東池袋一丁目地区市街地再開発事業について
3 造幣局地区防災公園街区整備事業(イケ・サンパーク)の全体協定の変更について

【1 調査項目】
年度初めての特別委員会では、1年間の調査項目を決定します。
調査項目は以下の通りです。
 1 都市環境整備に関する諸課題
 2 交通環境整備に関する諸課題
 3 Hareza池袋周辺開発に関する諸課題
 4 JR関連の諸課題
 5 その他関連事項

【2 東池袋一丁目地区市街地再開発事業について】
豊島区都市計画審議会で審議された内容です。
⇒5/26blog「豊島区景観計画の一部改定、東池袋一丁目地区第一種市街地再開発事業など 都市計画審議会


【3 造幣局地区防災公園街区整備事業(イケ・サンパーク)の全体協定の変更について】
造幣局東京支局跡地へ整備している「イケ・サンパーク」について、一部設計変更による事業費の増額協議の結果、協定の変更があったため報告がありました。

◆事業費の増額
・設計の変更による増額…約5200万円 (地下ピットの詳細設計・イチョウ並木地盤調査・意匠監修業務他)
・建物及び造園工事の増額…約2億5000万円 (イチョウ並木地盤改良工事・電気設備追加工事・警備等仮設工増他)
・全体事業費の増額…計 約3億200万円
 

<区負担額の変更>

実質的な区負担額は6.15億円の想定から12.16億円と約6億円の増額となりました。

 

下記①~③の合計は、3億200万円(上記事業費増額分の内訳)

 ①国庫補助額が7300万円減少(管理棟の一部が国庫負担対象外となった←区負担額増)
 ②都市計画交付金が9900万円増(事業費増による増←区の負担額には影響なし)

 ③一般財源の支出が2億7600万円増(上記の事業費増のうち、区の負担額。国庫補助の減少分である7300万円含む)

 

上記の全体事業費が約3億200万円増額となることも大きな問題ですが、更に区の負担増となった分があります。

都からの財政調整交付金の算定額が、区の見込み額の過誤により、3.25億円減少することが判明したためです。

 ④財調交付金の算定額が3億2500万円減

 

③と④の合計額が6億100万円となり、これが実質的な区負担額の増分となります。

この負担額の変更の件、議会側には寝耳に水の話しでした。

当然ながら質疑あり。

 

Q:管理棟の一部が国庫補助対象外となった(収益施設のため)、▲7300万円。基礎的なミスでは
A:国庫補助の申請をしたが、見込みが甘かった。カフェ関係は池袋西口公園でも対象外になってしまった。
 

Q:財政調整交付金が3億円以上見込み違いとなっているのはなぜか
⇒算定ルールが細かいため、詳細は割愛します。区の算定方法に過誤があったため、見込み額を修正。

都の支給基準が変わったわけではなさそう。


Q:6億円の差額、区民への説明は?
A:本来入ってこないものを、入ると思って計上してしまっていたもの。弁解の余地なし。今後金額が固まっていく中で、分かりやすい説明ができるようにしたい。

私からもいくつか質疑をしました。

Q:財政調整交付金の算定が3億円以上もずれるという重大な問題に対して、自ら詳細な説明もせず内訳も示さない(議員から質問するまで詳細に触れず)。その姿勢を問う、いかがか。

A:後日資料を示し、各会派へ説明

 

Q:財政調整交付金の原資自体が減るかもしれない。その対応は?歳入が不足した場合、この件で起債は可能か。

A:財調の配分割合には影響ないが、原資自体が減る可能性はありうる。歳出のカットなどいろいろな対応をする。

(この件で追加の記載は無理)歳入の状況を見て、2年度以降(別件での)起債など考える。

 

コロナ禍で税収減が予想される中、都からの財政調整交付金の原資も目減りする可能性があります。

そうなると区の一般財源からの支出が嵩むことにつながりかねません。

区の財政調整基金は200億円弱、想定外の支出や大幅な税収減があった場合に十分対応できる額を積んでいるとは言い難い状況です。

将来世代も恩恵を受けるような学校施設やインフラ整備などには起債の発行も検討し、世代間の負担の平準化を図る考えも必要です。

何十年も先を見据えねばならない施設整備が一時的に現金が不足したことにより止まってしまう事態は避けなければならないと私は考えます(計画したから作る、ではなく、計画の見直しを随時しながら必要なものを計画的に作る、という考え)。

 

少し話がそれましたが、今回の負担増の説明については、後日区が更に資料を示して説明をするとのこと。

今後も注視します。


◆経過、今後のスケジュール
・昨年の5月から工事着工。現在は防災用の倉庫棟を残して間もなく完成予定(カフェの内装は秋口完成)。


資金計画についての突っ込みどころが出てしまいましたが、造幣局東京支局跡地の防災公園整備は近隣の方々の悲願でもあるものでした。

区としても新たな防災拠点の役割を担ってもらう重要な拠点です。

併設される「としまキッズパーク」は、区内初のインクルーシブ公園の要素が含まれる施設。

完成までもう少し時間が掛かりますが、オープンを楽しみにしたいです。

次回の委員会は、7/21です。