9/13、豊島副都心開発調査特別委員会が行われました。

〈調査案件〉
1 東池袋一丁目地区市街地再開発事業について
2 交通戦略歩行者優先化について
3 池袋地区駐車場地域ルールについて
4 高齢者安全運転支援装置設置促進事業について
5 池袋副都心移動システムについて
6 IKEBUSの保育園児等の乗車体験について
7 中池袋公園の開園について
8 池袋西口公園野外劇場について

【1 東池袋一丁目地区市街地再開発事業について】
〈東池袋一丁目地区市街地再開発事業〉
地区名:東池袋一丁目地区
所在地:豊島区東池袋一丁目45~48番


都市再生特別地区(想定)、市街地再開発事業、地区計画により、再開発を進めようとするものです。
地区の課題として、
・細分化された土地が多い
・築30年以上を経過した建物が全体の3/4を占めており、今後の建物の更新が課題
・大規模低未利用地(青空駐車場)が存在
・街区内や街区周囲の道路は歩車分離がされていない
など。
 

今後、豊島区都市計画審議会、東京都都市計画審議会、国家戦略特別区域会議(令和元年5月、東京圏国家戦略特別区域「東京都都市再生プロジェクト」に追加)などを経て、令和2年度中に都市計画決定・告示がなされる見込みです。

〈(仮称)池袋駅コア・ゾーンガイドラインの検討〉
区と民間事業者が参画する「池袋駅周辺地域再生委員会」は、地域の将来像を共有するため「池袋駅周辺地域まちづくりガイドライン」及び「基盤整備方針 2018」をとりまとめてきました。
これらは行政としての計画という位置付けにはなっておりませんでした。区の上位計画や関連計画等や、これまで民間事業者と取りまとめてきた内容を踏まえた行政計画として事前明示していくため、表記のガイドラインの検討を行うというものです。


※基盤整備方針2018のエリアより、ガイドラインが対象とするエリアの方が拡大されています

今後のスケジュールは、
9月 豊島区都市計画審議会への報告
10〜11月 パブリックコメント(11月に区議会、都市計画審議会へ報告)
令和元年度末 (仮称)池袋駅コア・ゾーンガイドライン策定
ガイドライン策定後は、これを踏まえた民間都市再生事業を進める。

【2 交通戦略歩行者優先化について】
・池袋駅東口駅前(特に明治通り)は環状5の1号線地下道路が開通することにより、通過交通の激減を想定しています。それらを踏まえて歩行者優先の都市への変換を目指すという前提があります。
・来年 7 月の Hareza池袋のグランドオープンを見据え、Hareza池袋とサンシャイン 60通りまでの南北区道につき、歩行者優先化(車両通行規制)の実施に向けた実証実験を実施。

〈実証実験の実施内容〉
日時:令和元年11/9(土)・10(日)12:00~19:00、11/16(土)・17(日)12:00~19:00
区間:南北区道(中池袋公園~サンシャイン 60 通りの区間)
内容:
・交通規制は変更せず“お願いベース”により、当該区間の自動車の侵入を抑制
・荷さばき車両は本実験で設置する荷さばきスペースへ誘導
・荷さばきルール(案)を事前に周知し、地元店舗等に協力を促す


〈今後のスケジュール〉
・令和元年11月 実証実験
・実証実験終了後、公安委員会手続き等(令和2年7月のHareza池袋のグランドオープンまでの手続き完了を目指す)
・令和元年度末 交通戦略決定

【3 池袋地区駐車場地域ルールについて】
〈前提〉
・東京都駐車場条例により、一定規模以上の建築物については建物の用途と規模に応じて駐車施設の附置義務あり。しかし、自動車需要が少ない地域等では「地域ルール」を定めることができる。
・「池袋地区駐車場整備計画」(H30.4策定)に基づき、池袋地区の状況に応じた地域ルール導入を検討。

〈今後のスケジュール〉
・9/17〜10/11、地域ルールについてパブリックコメント実施。
令和元年度中に運用マニュアルを策定。令和2年度6月頃から運用開始を目指す。

〈現状の課題〉
・調査の結果、乗用車駐車場は現時点で余剰あり。環5の1開通を見込むと、更に駐車場需要が減る可能性。
一方で荷捌き用駐車場は不足。
・個々に駐車場を設置すると、建物一階部に出入り口がそれぞれできるため、賑わい創出に課題。

〈地域ルールによる課題への対応〉
・駐車場附置義務の緩和(駐車需要に見合うようにする)
・地域貢献分の整備台数を設定(共同荷捌き駐車場設置、二輪車用駐車場など)
・駐車場の隔地・集約化(駐車場出入り口を減らす)

【4 高齢者安全運転支援装置設置促進事業について】
表記事業についての説明がありました。
現在の申請件数は13件。品薄状態が続いている(大手でも9〜10月以降にならないと機器の確保が難しい)。
 

詳細は過去blog、都及び区のHPをご覧ください。
⇒過去blog「豊島区で安全運転支援装置の設置に補助金支給 東京23区初の取組み

・都HP「高齢者安全運転支援装置設置促進事業補助金(都民の皆様へ)
都の9割補助の制度概要、取扱い事業者、申請方法などが記載されています。
 

・区HP「『豊島区高齢者安全運転支援装置設置促進事業補助金』の交付を開始します
区の1割補助の制度概要、申請に必要な様式などが掲載されています。
※区の補助については、都の補助金を受けたことが前提となっている制度ですのでご注意ください。
 

・区チラシ「豊島区高齢者安全運転支援装置設置事業チラシ
・区チラシ「申請から交付までの流れ

【5 池袋副都心移動システムについて】
IKE BUSについての報告。
運賃、収支計画についてなど。

〈運賃と想定〉
1回券…大人200円(想定割合2%)、子供・高齢者・障害者100円(同3%)
3時間券…大人300円(同27%)、子供・高齢者・障害者100円(同3%)
1日券…大人500円(同53%)、子供・高齢者・障害者250円(同2%)
2日券…大人800円(同8%)、子供・高齢者・障害者400円(同2%)

※決済方法:現金・QR コード
※高齢者はシルバーパスなどの提示、障害者は障害者手帳を提示頂いた方が対象
※子供は小学生以下が対象(未就学児は無料)

運賃収入(年) 166,604,250円/年(456,450 円/日×365 日)
貸切バス(年)   19,800,000円/年 (5,500 円×10h×360 日)
広告収入(年)   29,400,000円/年
年間収入計    215,804,250円/年
年間支出        214,000,000円/年
年間収支           1,804,250円/年

〈運行ルート等〉
運行ルート:2系統
・東西系統 30便/日 池袋駅西口(中央) 始発10:00発 終バス 19:40発
・東口系統 32便/日 池袋駅東口 始発 10:10 発 終バス 19:50 発
停留所:11か所
運行間隔:2 系統とも概ね 20 分間隔
※国土交通省に路線認可の申請中、9 月中には認可が下りる見込み


〈貸切バスについて〉
・当初7台(最終的に10台)のうち1台を活用し、イベントやスポットと連携した様々なツアーを「一般社団法人としまアートカルチャーまちづくり協議会」と実施する。
・令和元年11月から、平日午前中は区内の保育園児等による区内周遊。
令和2年6月以降は、造幣局跡地に整備するキッズパークへの送迎。

〈IKE BUSの非常時の活用〉
・非常時の電源車としての活用が可能
・非常用電源としての能力は、車両1台当たりスマホ2,500台程度の充電が可能。
救護所の非常用電源に使用することもできる。
救援センターなどでの非常用電源としての活用を見込むことができる。
 

一定の収支計画の報告がありました。
観光目的が強いIKE BUSについては赤字にしないようにする、という区長答弁。
福祉目的のコミュニティバスとは異なるので、この見解は妥当に思います。
冷暖房が付いていない車両なので、気候によっては心配な面もあります。
乗客や乗車員の体調に留意しながら運行せねばなりません。

【6 IKEBUSの保育園児等の乗車体験について】
・一般社団法人としまアートカルチャーまちづくり協議会へ委託契約
・11月より運行開始

対象:公立・私立認可保育所及び公立・私立幼稚園の5歳児、想定人数約950名。
運行:発着場所(17カ所の予定)から1日3便(1回の運行時間は約30分)。
定員:園児21名(座席)、保育士7名(立席)
実施期間:11/5〜12月中旬(運行日は30日)

経費:合計2236600円(66200円/日(税込)×30日=1986600円+旅行者保険料250000円)
日額内訳:日額66200円(内訳 バス手配料(1台) 30200円、企画旅行取扱料(旅程作成、連絡等諸費用含む) 20000円、添乗サービス料(1名) 10000円)

【7 中池袋公園の開園について】
・昨年10月から工事、今年10月2週目に開園予定。民間が建設するカフェは10月末に完成見込み。開園は9月中の予定だったが、開園時期がずれ込んだ。
・9/15にお披露目式を行う(氷川神社祭礼での町会の集まりと共に実施)。
お披露目式の後、再度工事を再開。舗装工事が一部残っている(舗装の模様のみ)。
・工期は8月末までとなっていたので、工期が延びている。契約に基づき工事業者からは違約金を受け取る。
・指定管理者は「一般社団法人 Hareza 池袋エリアマネジメント(東京建物(株)・(株)サンケイビル)」
 

・工事が遅れそうだという連絡はいつ頃?
⇒8月に入り遅れるかもしれないという連絡。作業員の増で対応するという事だったが出来なかった。
・工事が間に合わなかった事例は?
⇒土木工事などでは天候の影響で遅れるケースあり。工期の延伸という契約変更で通常は対応する。今回は工期が遅れ違約金を受け取るというケース。
違約金はおよそ160万円程度の見込み(当初契約に基づく計算)。

【8 池袋西口公園野外劇場について】
表記の野外劇場について、利用者説明会の概要について報告がありました。
第1回説明会:9/2(月)23団体31人
第2回説明会:9/8(日)10団体13人

・原則として利用月の13か月前より申請を受付(ただし、令和2年10月申込分(令和3年9〜10月利用分)までは経過措置として別スケジュール)

〈参考〉
利用時間 9:00〜22:00(音出しは10:00〜21:00まで可能)
使用料(1日):
平日 月〜金 150000円、土日祝日 200000円
照明設備 21000円、音響設備12000円

〈ナイトライフ観光推進事業〉
・Hareza池袋、東京芸術劇場の観劇後の余韻を楽しんでいただくアフターザシアターを具現化するもの。
・オーケストラの生演奏の他、大型ビジョンを活用するなど、週に1〜2日夜にクラシック音楽を堪能できる場を提供。
・財源は公益財団法人東京観光財団「ナイトライフ観光振興助成金」に申請し、審査に通った。
事業の2/3を上限とした助成金で、交付決定額は上限6千万円程度(総事業費は9000万円)。
⇒当初予算には組んでおらず、補正予算を組む予定。年度を跨いで10ヶ月間の運営費
備品など。
自走をさせるのが目的の補助事業。助成を受けた後、一定の継続が必要だが規模や方法は検討。

・実施時期は令和元年12月以降。

〈関連リンク〉
・区HP「池袋西口公園等整備基本計画の策定
・区HP「池袋西口公園カフェ事業者を選定
・区HP「池袋西口公園大型ビジョンオリジナルコンテンツ制作業務のプロポーザル実施

以上です。
次回の委員会は、11/15(金)に行われます。