3/1~3/18の期間で、平成31年度予算の審議をする予算特別委員会が行われました。

私が質問した内容や都民ファーストの会からの質問などの概要をご報告いたします。
(予算特別委員会の詳しい内容については、後日公開される豊島区議会の会議録をご覧ください)

<平成31年度予算の特徴>

1.過去最大規模となる予算
 一般会計予算は1498億円(前年度比+252億円)と過去最大規模に。Hareza池袋開設など将来に必要な投資が集中したため投資的経費が前年比1.9倍になったこと、待機児童対策に関わる費用が1.2倍になったことが主な要因。
2.「としま新時代」の礎を築く予算
 東アジア文化都市開催、Hareza池袋開設など、消滅可能性都市から脱却し新たな時代の礎を築く集大成の予算。
3.財政調整基金の取り崩しを行わない予算
 区民サービスに必要な事業経費は確保した上で、6年連続で財政調整基金の取り崩しを行わない安定した予算編成。

<総括質疑>
都民ファーストの会豊島区議団からは里中郁男議員が質疑に立ち、財政の健全性、税金の有効活用、情報公開、持続可能性の4つの視点。
待機児童対策が進んできた事などによる消滅可能性都市からの脱却宣言が出来るまでになったこと、区長が力を入れてきた文化事業の集大成ともいうべき東アジア文化都市が開催中であること、に触れつつ、2025年問題とも言われる今後の超高齢社会への対応について伺いました。
特に税金の有効活用では新たな公民連携について質疑し、単なるアウトソーシングではなく、より民間と協働し、税金をより有効活用すべき旨を述べました。
 
<議会費・政策経営費・総務費>
☆細川正博からの質問
○業務継続計画について
昨年12月に総務省消防庁が「地方公共団体における業務継続計画の策定について」の通知を発出。
本区では業務継続計画を平成24年5月に策定済みですが、現時点で重要6要素11項目は網羅されていないことを指摘。
現在改定作業中ですが、重要要素及び項目を満たすように改定を進めることを要望。
また、業務継続計画は策定するだけでなく実効性を持たすことが肝要なので、策定後は議会への報告、庁内での周知及び訓練などを行うよう促しました。

○電子申請システムの導入推進について
電子申請システムの導入推進は、区民の利便性とスピードを高めるために導入しているものです。
未来戦略プランへは明記されていますが、具体的な検討がなされていないことが質疑で明らかに。
手続きの拡大、事業者向けの電子申請手続きの検討を進める他、利用者の利便性がより高まるように取組みを進めるよう要望。

○働き方改革 管理職の休日出勤など
決算特別委員会でも私が取り上げ、管理職の時間外、休日出勤、振休取得などの実態を把握していないと確認。
私の指摘により管理職の休日出勤の実態把握の調査が進んだのは一歩前進と捉えています。
業務の平準化や忙しい部署のフォローの体制などを構築しつつ、働き方改革を進めて頂くことを要望。 
 
その他、里中議員からは
特殊詐欺対策について、質疑がありました。
 
<区民費・福祉費・衛生費>
☆細川正博からの質問
○骨髄移植ドナー支援制度
本区は3年前に23区初となる骨髄移植ドナー支援制度を構築しました。
制度利用件数は、ドナーは計6件(28年度1件、29年度2件、30年度3件)、事業所は30年度に初めて申請があり30年度に2件と、過去の区内のドナー数(概ね1~5件/年程度)からみると順調に推移していると思われます。
骨髄移植を待つ方にとって、日本骨髄バンクのドナーは多いに越したことはありません。
引き続きドナー登録とドナー支援制度の周知に努めることを要望しました。

○障害者地域生活支援拠点整備事業のスケジュール
障害者地域生活支援拠点の整備は当事者や家族にとって待望の施設です。
しかしながら、入札不調や事業者の不祥事により数度に渡って開設スケジュールが延期となっています。
開設スケジュールへこれ以上影響を及ぼさないよう取り組むことを求めました。

その他、里中議員からは
エイジフレンドリー、の質疑をしました。
 
<環境清掃費・都市整備費>
☆細川正博からの質問
○外国人向けごみの分別・出し方のQRコード作成事業
ごみ出しルールなどの説明をごみ捨て場に表示するQRコードで読み取れるようにする新規事業が行われます。
内容を確認すると共に、外国人のゴミ出しは本国との風習や文化の違いによることも大きいので、日本人の思う常識・風習・文化の違いについて伝える取組みも必要であることを指摘。
多文化共生の観点から進めていくとの回答あり。

○資源回収事業、集団回収事業について
資源の持ち去りが残念ながら起きています。
犯罪行為に対しては警察と連携して対策を講じるよう求めました。
空き缶を回収する路上生活者に対しては、福祉部門と連携して抜本的な対応を取る事を要望しました。

○エリアマネジメントについて
エリアマネジメントの制度を活用する事業がいくつか検討されています。
公平性を保ちながら、色々なプレーヤーが関わりつつ、地域を活性化させる取り組みになるよう求めました。

その他、里中議員からは
急傾斜地の対応(土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒区域)についての質疑。
 
<文化商工費・子ども家庭費・教育費>
☆細川正博からの質問
〇園庭のない保育園の行事
園庭のない保育園から行事の開催場所のご相談を受けることがあります。
園庭のない保育園から行事のための校庭や体育館の使用希望がある場合は、区がある程度調整して対応することが必要ではないかと問題提起。
待機児童ゼロの次は、保育の質、環境面の向上などに取り組んで頂く事を要望。

〇キャッシュレス決済支援事業
私が一般質問で取り上げ、担当部局へ支援を求めてきたものです。
キャッシュレス決済支援事業は、インバウンド需要取込み、消費税増税時のポイント還元の仕組みへの対応、という目的があります。
キャッシュレス決済の環境を面的に整備できるよう、意欲ある商店街をバックアップして下さることを要望。
 
その他、里中議員からは、
東アジア文化都市2019豊島、についての質疑。
 
<一般会計歳出 補足質疑>
☆細川正博からの質問
〇地方との共生推進事業
地方との共生推進事業では、姉妹都市の秩父市との連携で全国的なモデルを目指すとのこと。
課題を一つ一つクリアし、それぞれの特長を活かせる制度設計とし、winーwinの関係となるよう、地方との共生推進を図るよう求めました。

〇コミュニティスクール導入等促進事業
兼ねてから私が強く導入を求めている事業です。
次年度予算に事業費は計上されていますが、新規拡充事業としているのに事業費は横ばいであることを指摘。この違いが不明瞭だったことは否めません。
31年度は2校でモデル事業を実施とのことでしたが、学校名は未だ明かせないという内容で消化不良。
教育委員会の本気度が試されると思っており、進捗はきちんと見ていく所存です。
コミュニティスクールの導入は中々取組みが進んできませんでしたが、これまで区教委がハードルとしていた人事についての意見を述べる点も必須ではなくなり、進められない理由はなくなりました。
コミュニティスクール化を進め、学校、家庭、地域、がより連携して子供たちの成長を応援できる仕組みを構築して進めるよう求めました。

里中議員からは、駒込駅東口エレベーター設置工事について、質疑を行いました。

<公債費以降・歳入・3特別会計>
☆細川正博からの質問
〇収納対策について
外国人留学生の収納率が著しく低くなっていることを確認。
(日本人の収納率は85.08%、外国人は留学生が15.93%、それ以外が78.7%、全体で34.51%)
税の公平性を担保するために、逃げ得を許さない対策を講じることを要望。
また、他自治体で取組みが始まったQRコードによる決済を含めて、収納チャネルの拡充の検討を求めました。

里中議員からは、3特別会計で選択的介護事業について質疑。

<全部の補足>
☆細川正博からの質問
〇教職員の働き方改革について
教職員の働き方改革につき、出退勤システムの導入は第一歩。
残業抑制だけでは効果がなく、業務改善を併せて行う必要があることを指摘。
病気休職など長期の欠員が出た場合の人員補充の際に、見つからない場合は管理職が自分自身の人脈を使って人材を探している実態についても指摘。
欠員補充まで現場が担うのはおかしいと指摘しました。
また、管理職の負担を軽減するため、教職員が長期休業となった場合のバックアップ体制を敷くこと、業務見直しを図ること、WEB会議の導入など会議のやり方を工夫する、など区で出来る具体的な対応を検討すべきであり、改善を要望しました。

里中議員からは、ソメイヨシノプロジェクトについて質疑。
 
<意見開陳>3/18
都民ファーストの会豊島区議団からは私が予算に賛成の立場で意見開陳。
 
予算特別委員会では、各予算案とも賛成多数で可決という結論になりました。