11/28、子ども文教委員会が行われました。

[議案]
第70号議案 一般財団法人東京城北勤労者サービスセンターに対する助成に関する条例の一部を改正する条例
第71号議案 豊島区立鈴木信太郎記念館条例
第72号議案 豊島区青少年問題協議会条例の一部を改正する条例
第76号議案 豊島区立体育施設の指定管理者の指定について

[報告案件]
1 豊島区立図書館利用者満足度調査結果について
2 豊島区子どもの権利委員会設置及び子どもの権利推進計画策定 について 
3 豊島区子ども・子育て支援事業計画の中間年の見直しについて
4 認可保育所等の設置(予定)について
5 認可保育施設園児等の遊び場確保の拡大について
6 ゆずスマイル2017について

議案審議に先立ち、71号議案の現地視察を行いました。
フランス文学者の鈴木信太郎氏の旧邸です。
新大塚駅から徒歩数分の閑静な住宅街に立地しています。
路地にあるので場所は分かりづらいです、誘導の工夫が必要ですね。


建物、書籍など資料類、と大きく2点の貴重な点があります。
建物については、書斎、茶の間、座敷、の3棟。
それぞれ別の建築時期となっていて同じ敷地に建てられているという建築物は非常に珍しいとのこと。
書斎は昭和一桁年に建築。当時の建物としては珍しく耐火建築となっていたため、城北大空襲で周辺建物が焼けてしまった時にも戦火に耐えています。
茶の間と座敷は戦後の建築ですが、座敷は明治時代に建築された建物を春日部市から移築したもの。

資料類は、上記理由で貴重な書物が焼けずに済んでいます。
鈴木信太郎氏が資料収集に力を入れている方だったこともあり、貴重な資料類が残っているとの事。

外観


書斎

 

 

【第76号議案 豊島区立体育施設の指定管理者の指定について】
南長崎スポーツ公園の指定管理者についての議案です。
審査の結果、以下の団体が指定団体となります。

指定期間 平成30年4月1日から平成35年3月31日まで(5年間) 
アシックス・ハリマ・日本水泳振興会共同事業体

3法人による提案があり、いずれも高得点で僅差での決着となりました。。
指定団体は僅差ながら10項目中8項目がtopという結果。

・24時間のバックアップ体制、深夜の周辺住宅巡回
・開館時間を早めることによる朝活の提案
・ランニングステーションの設置、
・浴場組合 と連携したイベントの実施
などの新規性のある提案が評価されたこと。
・東京2020オリンピック・パラリンピックのゴールドパートナーとして、多彩な事業展開も期待できる 、などの総評がありました。

区民を優先した利用となる事は変わらないか、という点は私から確認し
従前通り変わらないとの回答を得ています。
他の委員会で審議されている、自転車駐輪場と公園(それぞれ別議案で議決が必要)も同じ指定管理者が一体管理する体制となっています。

全会派一致で可決されました。

【第70号議案 一般財団法人東京城北勤労者サービスセンターに対する助成に関する条例の一部を改正する条例】
勤労者サービスセンターは、中小企業が単独では実施が難しい福利厚生について、地域の自治体の支援のもと、 中小企業の事業主とその従業員が協力して設立する総合的な勤労者福祉事業を行う団体です。
東京城北勤労者サービスセンターの事業範囲は、豊島区、北区、荒川区の3区でしたが、30年4月より杉並区が新たに加わることになり、名称変更する事となりました。

旧:一般財団法人東京城北勤労者サービスセンター
新:一般財団法人東京広域勤労者サービスセンター

広域化に関しては、以下の利点があります。
⑴効率化
⑵スケールメリット
⑶サービスの向上

杉並区が合流する事によって、サービス等のマイナスに繋がることはないとのこと。

23区で広域化を行なっているのはこの団体のみ。
関東では他に湘南で広域化を行なっている。
広域化がすぐに進まない理由として、既に規模が大きい団体があること、サービス加入要件が団体ごとに異なること、などが挙げられます。

今後の展開についても確認しました。
今後も広げていきたいと考えているが、具体的に当団体と広域化の話をしているところはないとの事。
23区内には個人会員という制度を持っている団体もあります(一人親方だけではなく、個人で加入できるところがあるとの事)。中小企業向けという主旨とはやや異なると思われ、仮に広域化となると調整にはハードルがありそうです。

議案は全会派一致で可決されました。

【第71号議案 豊島区立鈴木信太郎記念館条例】
現地視察を行なった議案です。


[職員体制、維持管理経費]
・400万円/年。雑司が谷宣教師館の例を参考に。
・フランス語が堪能な方、建築に詳しい方、など含めて2~3名配置予定

[長期修繕計画]
・宣教師館は5年に1度の大規模改修。1500万円位掛かっている(半額は国の補助)。
・条例化されれば公共施設の修繕計画に今後は入ってくる。

[改修費]
・工事費2億円、維持管理費8000万円

[活用方法]
・イベントなどの企画は、運営スタッフや郷土資料館の学芸員など。
・教育委員会では、郷土の偉人としての扱い、伝統的な日本の生活をした家屋の体験など、ふるさと教育の一環として考えたい。

[近隣への説明、周知など]
・近所の方にまずは知っていただきたい。一般公開より前に内覧会を企画したい。
・駅からの誘導サインについて、これから検討したい。
・文京区側にも声がけをする。

[入場料金]
・郷土資料館、宣教師館などは無料。
・他区では有料にしているところもある。
・本区で検討したが、知名度が低い施設なので周知を図りたい。将来的には検討したい。
・入場者数、50名/日くらいは見込みたい。他の2施設は同じくらい。

私からは更に、歴史的な意義がある施設だということは理解するが、効果測定はして欲しい。活用が広がった場合、うまく広がらない場合、何れにおいても一定の効果測定が必要だと思う。
入場者数が少ないのであれば開館日数を調整するなどの方法はあるのではないか、という意見も述べました。

教育長答弁
・書斎としての価値、戦災を耐えたという意味、当時の生活習慣を感じる施設、という価値も感じている。

議案は全会派一致で可決しました。

【第72号議案 豊島区青少年問題協議会条例の一部を改正する条例】
行政監査において、以下の指摘があった事から、条例改正及び要綱の修正を行う事になりました。

[平成28年度 行政監査指摘事項]
委員定数について、条例において「若干名」と規定している一方で、要綱において「32名以内」と する二重規範となっている。具体的な定数を設けるのであれば条例において規定されたい。 

要綱の人数規定を削除し、条例の人数を25名以内と定めるものです。
現在の協議会は26名の委員で行なっている事、行政関係者のうち委員ではなく事務局側の方がよい立場の人がいたこと(教育部長、子ども家庭部長、保健福祉部長は、副区長と教育長が委員にいるため)、議論を活発化するためにはあまり多くの人数ではない方がよいこと、などが人数を絞った理由です。

議案は全会派一致で可決しました。

報告案件は次回の委員会で扱います。
次回の委員会は、12/1(金)に行われます。