​12月4日、子ども文教委員会が行われました。
今回の委員会より、委員会資料が紙では配布されず、区議会ポータルサイトの電子データのみとなりました。
各区議、理事者へ配布されているタブレット端末を利用して委員会資料を閲覧します。
メモ等もタブレットのアプリを使用して行うのが基本となり、どうしても紙の資料が必要な人は各自で印刷してくるということになりました。
慣れるまでは少し時間がかかると思いますが、紙の資料配布と並行していると中々その先に進まないので、まずは電子データのみへ移行してしまうのはよい取り組みだと思います。

 

〈審査案件〉
1.第85号議案 豊島区立子どもスキップ条例の一部を改正する条例
2.第86号議案 豊島区立保育所条例の一部を改正する条例
3.第87号議案 豊島区立学校設置条例の一部を改正する条例
4.第96号議案 としま産業振興プラザの指定管理者の指定について
5.第97号議案 豊島区立図書館及び豊島区立区民集会室の指定管理者の指定について

 

〈報告事項〉
1 豊島区立図書館(駒込・上池袋)の利用状況等について
2 全学童クラブ終了時間の延長実施について

3 「子どもスキップ」組織再編の検討について

4 子ども・若者計画(素案)について
5 児童相談所の設置について
6 平成29年度小学校移動教室等の実施計画の見直しについて
7 巣鴨北中学校改築基本設計について
8 巣鴨北中学校の改築に伴う仮校舎(旧朝日中学校)について
9 池袋第一小学校改築に係る用地拡張について
10  インターナショナルセーフスクール認証取得現地審査結果について 

11  平成29年度南池袋小学校自閉症・情緒障害学級(固定学級) 及び西巣鴨中学校通級指導学級の開設について

 

【1.第85号議案 豊島区立子どもスキップ条例の一部を改正する条例 】
池袋第三小学校の新校舎の竣工・移転に伴い、子どもスキップ池袋第三を移転するもの。
年内に引越しを終え、3学期から新校舎へ移転します。
全会派一致で可決となりました。

 


【2.第86号議案 豊島区立保育所条例の一部を改正する条例 】
豊島区立雑司が谷保育園を民設民営園にするための条例改正。
これまでは雑司が谷区民集会室と併設されていたために公設民営園としていた。
平成19年より公設民営開始、運営は社会福祉法人桜ヶ丘。

 

民設民営に至った理由は、
①法人から独自性を発揮できる民設民営園へ移行したいという強い要望
②区民集会室との複合施設だが、管理方法について整理ができた
③民営化後10年の期間を経て十分な保育実績がある

 

・これまで運営してきた法人から変更がないため、保護者や現場などの混乱や反対はなし。
今までの民営化の際には区の関与が希薄になるなどの懸念の声があったが、今回は特にそのような意見は寄せられていない。
・事業費は国及び都負担金等の特定財源が3100万円→8800万円へ増えるため区の一般財源の負担は減るが、総額の事業費はあまり変わらない
・公設民営と民設民営の違いは。当園はすでにリトミックを取り入れてはいるが、区立なので積極的なPRが現状はできない。また、備品購入などで区との協議が必要など機動性に欠ける。保護者から見ると、園の運営についての相談などは区に言えばよいのか園に言えばよいのかがわかりづらかったのが一元化できる。
・これまでの委託契約は1年ごと契約だった。契約の不安定さも法人から民設民営園への移行を望んでいたという背景がある(行政の基本が単年度主義というところ来ている。実際には保育園などのように経営の安定性を求められる。指定管理者制度であればある程度クリアできるが。)。今後は土地建物賃借契約を3年ごとに締結。
・駒込第三保育園、南大塚保育園も公設民営園だが、東京都の財産であり、民設へ移行する予定なし。

 

賛成多数により可決されました

 

【3.第87号議案 豊島区立学校設置条例の一部を改正する条例 】
【報告7 巣鴨北中学校改築基本設計について 】
【報告8 巣鴨北中学校の改築に伴う仮校舎(旧朝日中学校)について 】
巣鴨北中学校現校舎の改築に伴い、平成29年4月より仮校舎(旧朝日中学校)へ移転するための条例改正。
校舎の解体は29年4月から行われ、工事説明会は同10月に行われ、同11月より新築工事開始、31年8月に新校舎での開校予定です。
設計についての詳細も報告されましたが、この内容については設計説明会時の私のblogをご覧ください
→10/26「巣鴨北中学校の基本設計 設計案地域説明会

 

旧朝日中学校は29年1月より改修工事開始予定。
給食は旧真和中で調理して運ぶ。
プールは巣鴨体育館を使用など。移動用のバスも検討中。
運用についても先日のblogをご覧ください。
→9/20「巣鴨北中学校改築に係る仮校舎(旧朝日中)の改修についてなど 子ども文教委員会

 

・70数億円かかる見込み
義務教育基金 27年度末での積立額 50億円(28年度現在は30億円代)
資金計画は、国からの補助金(7億円 概ね1割を見込む)や起債(40億円 5〜6割)を考えている。
千川中と池袋第一小学校の改築を控える。この財源となる義務教育基金が不足。今後の補正予算で、財政調整基金から義務教育基金や公共施設再構築基金へ積み増しを考えている。
・巣鴨北中のアスベスト。建築時期の図面チェックで含有されている可能性があるかどうか確認、不明なところは全て調査。外壁の吹き付け材に使用されていることが多い。建築費高騰は、アスベスト処理費、労務単価の上昇など。

 

全会派一致で可決。

 

【4.第96号議案 としま産業振興プラザの指定管理者の指定について 】
旧勤労福祉会館の改修後の指定管理者が決まりました。
2者の競合、カフェレストランの提案や指定管理料の水準などで差がつきました。

 

指定管理者は共同事業体「としまのちから」
施設の運営:サントリーパブリシティサービス株式会社
施設の維持管理:株式会社東京ドームファシリティーズ
1階カフェレストランの運営:株式会社プロントコーポレーション

指定管理期間は平成29年4月1日から34年3月31日までの5年間

 

・29年4月末頃までに入居、一般貸出は5月1日頃からになる見込み。
29年2月に利用者向けの説明会を実施する。
・今までの利用団体等には、従来通りの使い方ができるようにする
・貸室18室から13室へ減っているのは事実(各種団体の事務室など固定して利用する場所が増えるため)
・創業支援、インキュベーション施設について。4階の地域活動交流センター内の事務室は、シェアードオフィスとなる。インキュベーターを置く訳ではなく、ビジサポのスタッフを週に数度派遣して相談を受ける体制は作る。

 

体育施設にはボルダリング設備が入るそうです。
カフェレストランは日本初となる店舗が出店(日本初上陸のEGG)という新規性、話題性があるということで、これも楽しみですね。ケータリングや出前のサービスも行われるとのことです。
一方でインキュベーション施設については、他会派の質疑において実現できていないということが分かりました。今回の施設では事務所の提供にとどまっておりますので、福岡市のスタートアップ支援のような取組みができるように、機会を窺いたいです。

 

賛成多数により可決されました。

 

【5.第97号議案 豊島区立図書館及び豊島区立区民集会室の指定管理者の指定について】
【報告1 豊島区立図書館(駒込・上池袋)の利用状況等について】
下記施設の指定管理者が決まりました。
・池袋図書館及び池袋第三区民集会室(指定管理期間は29年4月1日から32年3月31日までの3年間。その後大規模改修があるため)
・目白図書館及び目白第一区民集会室(指定管理期間は29年4月1日から33年3月31日までまでの4年間)

 

指定管理者:株式会社図書館流通センター
28年度から本区で初めてとなる公立図書館の指定管理者として、駒込図書館と上池袋図書館の運営を行っている会社です。

また、他の図書館でのカウンター業務の受託もしていました。

 

今回の提案では、
・開館日の拡大、会館時間の延長
・育児情報や絵本選びのアドバイスなどをする育児コンシェルジュを配置
・図書館のwi−fi化
・デジタルサイネージによる防災情報、地域情報の発信
・駒込図書館で実績のある書籍消毒機の導入、試験的に読書通帳機を導入
など、他にもご提案を頂いています。

駒込、上池袋図書館の2館の利用者アンケートの結果も報告されましたが、指定管理前よりも利用者の満足度は向上しているというものでした。

 

私自身、これまでの一般質問で公立図書館の指定管理者制度導入を提案してきたので、今回で区内4館において制度が導入されたのは大変評価しております。
本年度からスタートした2館の指定管理館の利用者満足度は高いようで何よりです。
育児コンシェルジュの配置や読書通帳機などの新たなサービス展開などの提案があります。
民間のノウハウを取り入れて、図書館がより地域の方々へ有効に活用されていくことを期待します。

 

賛成多数により可決されました。

 

次回の子ども文教委員会は、12月8日(木)13時30分〜です。