12/11(金)、龍馬プロジェクト全国会関東ブロックの視察・研修会の2日目でした。
この日は地元の豊島区内で実施。

まずは南大塚にあるRYOZAN PARKの「こそだてビレッジ」とシェアオフィスの視察をさせていただきました。
こそだてビレッジ

代表の竹沢徳剛さんに対応していただき、施設見学後に意見交換をしました。
区では女性の起業支援でも協力していただいている施設です。
3人で

子育てスペースは認可外保育所の届け出済み、保育士は2名以上配置されています。
インキュベーション施設の枠組みとして都の補助金も少し頂けるようになったそうですが、新しい取り組みなのでまだまだ難しいところも多いようです。
新しい子育ての仕組みを提案してくれているので、うまく軌道に乗せてほしいです。
フリーアドレス型のおしゃれなシェアオフィスはかなり安価に利用することが可能。
詳しくはHPをご覧ください⇒RYOZAN PARK

次に、巣鴨地蔵通り商店街の取り組みについて、地元の池田裕一議員と案内をしました。



何もしなかったら巣鴨が支持され続けることはありません。
巣鴨は外から見ると特に問題がないように思われているかもしれませんが、色々な課題を抱えていて、地元の若手を中心に課題解決に取り組んでいます。

午後は豊島区役所で3つの講義を受けました。
まずは骨髄バンク小島勝さんから、骨髄バンクの取り組み、ドナー支援制度、普及啓発活動などについてお話をいただきました。
小島さん

先日もご報告しましたが、豊島区では23区初となる骨髄バンクのドナー支援制度を創設しました(28年1月より実施)
豊島区骨髄移植ドナー支援事業
⇒12/4 豊島区報道発表「23区初!命をつなぐ「骨髄移植ドナー」を支援
⇒これまでの経緯 細川正博blog「23区初の骨髄移植ドナー支援事業を実施!

他の自治体でもこのような動きが広がってくれればと思い、研修を組みました。
議会日程が重なってこられなかった同志も多いので、別途情報共有をするつもりです。

続いて、株式会社教育同人社森達也社長にご講義いただきました。
公教育における副教材の必要性」について
森社長
・教材開発は、評価教材、習熟教材、習得教材。
・教材費支援の仕組みは、杉並区(3年前から)、海老名市など。
予算化されてこなかったから成長した分野でもあるといえるので、必ず予算化が必要かといわれると難しい問題。私見では必ず使うようなものに関しては予算化してもよいのではないか。
・ドリルの量と学力テストの相関関係はある(ドリルは多いほうが良い)。
・教材をつくるのは教材のプロがやったほうがよい。教員はその他の業務もあるので教材作りだけやるのは不可能だし、レベルの高い教材はノウハウがあるプロのほうが当然作れる。
教材を採用すると楽になるのかと考えたらとんでもない。買ったからには教材はやらなければならなくなるので、むしろ進める義務がでてくる。
・教材の使用方法自体の共有は、実は教員同士ではやっていない(教科書の使い方も)。ばらばらの採用だから同じ学校でも共有しづらい。
塾で学力があがるのは、仕組み化しているからである。学校は個々の先生に任されていて継承がされづらく仕組みになっていない。
一つの学校で教材を全て同じものを採用した事例があるが、こうすると学校全体の学力が上がりやすくなる。なぜなら同じ教材を使っているので進捗が分かりやすくなり教員がさぼれなくなるからである。
・情報教育は情報活用能力が大事。機器の使い方ではない。情報モラルが後になっているのが問題。
・幼保連携では保育園も平仮名くらいはやったほうが良い。幼稚園ではすでにやっているので保育園でもやれば小1でやらずにすむ。小中一貫教育でも中1でアルファベットの書き方からやる必要はない、その位は6歳の子でもできるようになる。

集合写真 森社長
教育の基本的なお話をもっと伺いたかったです。
特別支援教育の教材整備、学校での教材の活用など、もっと公教育の底上げ方法があるということを教えていただきました

図書館総合研究所佐藤達生社長のご講義
地方創生に向けた図書館活用
佐藤社長
・徳島市立図書館のリニューアルについて(建築、仕組みづくりによる事例)
・長崎市立図書館がん情報提供について(人的ネットワークを活用した事例)
・地域史料を使った学習支援(情報通信技術を使用した事例)
3つの具体的な事例を用いて、図書館政策についてご講義くださいました。

・大艦巨砲主義のような巨大図書館はトレンドではない。無料貸本屋が図書館の役割ではない。
他施設との複合化、駅直結や街中にある図書館。蔵書数は他館に借りるなどもできる。電子化も進む。

集合写真 佐藤社長
豊島区でも指定管理者制度を使っての地域図書館運営がいよいよ始まります。
民間のアイディアで地域活性化につながるような図書館運営を期待したいです。

最後に、越境会の代表である石田和靖さんからのご講義
海外へ日本人が「越境」する活動を支援している方で、アゼルバイジャンやアイスランドなど日本人があまり足を踏み入れてなさそうな国にも太いパイプを持っていらっしゃいます。


・新興国とのビジネスの要諦、大臣クラスとのコネなど人脈が大事になることが多い。
国ごとに勘所はちがう。
・比較するものがないもの、競争相手がないもので勝負する

アゼルバイジャンと宮古島の連携。
アゼルバイジャンに学ぶもの…2005年まで1日2ドル以下で生活する貧困層が国民の50%以上だったのが、10年で急成長して今では貧困層は4%のみ。アゼルバイジャンがもつ強みは「ソフトパワー」といわれる。主に先人が作ってくれたイメージだが日本人もソフトパワーの国、これを失ってはならない。

アイスランドは水力発電が7割、地熱発電が3割で100%以上の電力が再生可能エネルギーのみで賄われる。
人口が少ない離島(面積は四国と北海道を足したくらい)。
単に地熱発電をするだけではなく温水供給も行っていて無駄にしていない。
大成功している温泉施設がある。

伺う話が新鮮なものばかりで目から鱗が落ちるような感覚になります。
物事を俯瞰してみるためには、自分の知らないことを知ったり体験したりすることが大切ですね。
とても良い刺激を受けました。
集合写真 石田さん

講義終了後はそのまま懇親会。
とても充実した2日間でした。
インプットをたくさんしたのが消化不良にならないように、取り急ぎBlogにある程度のことを書きました。
今後の政策提言にも活かす所存です。