10/17(土)、G1サミット主催の「G1中国・四国in広島」に参加しました。

G1サミットは日本版ダボス会議として7年前に各界のリーダーが集って始まったものです。
私はG1サミットのメンバーではありませんが、龍馬プロジェクトとG1サミットで進めたG1東松龍盛塾の塾生として参加させていただきました。
一般社団法人 G1サミット
G1東松龍盛塾

10/16(金)の決算特別委員会傍聴後、新幹線にて広島入り(到着は22時過ぎでした…)
10/17(土)は朝8時~夕方までびっしりと組まれたセッションに参加しました。
(私はG1の2日目から参加です)

G1サミットの基本理念は
1 批判よりも提案を!
2 思想から行動へ!
3 リーダーとしての自覚を!

この理念にふさわしい実践者たちからのお話をたくさん伺うことができました。

第5部
「里山資本主義とローカルアベノミクス~地方(ふるさと)の現場から描く日本のかたち~」
パネリストは、
平将明衆議院議員、星野佳路氏(星野リゾート代表)、藻谷浩介氏((株)日本総合研究所主席研究員)
モデレーターは湯﨑英彦広島県知事
第5部
「里山資本主義」の藻谷氏からは、マネー資本主義の反対語として里山資本主義を位置付け、未活用の資源・本来マネーにならなかったようなものを活用する考え方についてなど。
星野氏や藻谷氏が指摘していた生産性の陥りがちな罠のお話も印象的でした。
(生産性を上げようとするときに人数を減らして達成するケースがある。せかせか働くだけが生産性ではない。付加価値を上げること、価値を生むこと。人件費、地元資材の活用。ガソリンの消費だけでは海外へ出ていく)

東京だけに若者を集中させるのはよいことではない。
これはよく指摘されることですが、実際に東京の自治体の立場としては都市の魅力を高めて人が住みたい、住み続けたい街づくりをしていく、ということは当然だろうと思っています。
一方でもっと緑や広い空間を作って生活環境をよくしていくという街づくりの方向性もあるだろと考えます。

岸田文雄外務大臣
ここでは詳しく書けませんが、外交についての基本的な考え方をお話し下さいました。
岸田大臣

第6部
「世界に突き抜ける重厚長大産業~瀬戸内は日本再成長のエンジンになれるか~」
パネリストは、伊原木隆太岡山県知事、岡弘氏(JFEスチール(株)副社長)、宮沢洋一参議院議員
モデレーターは、御立尚資氏(ボストンコンサルティンググループ日本代表)
第6部
・製造業は現在も雇用の25%を占めている(自動車産業だけで10%)。70%はサービス業
・鉄は人件費の占める割合は小さい。繊維は技術力。この分野は国内生産だが国際競争力が高い。
このような基本認識の下、今後の展開などをお話しいただきました。
会場からの提案で、重厚長大産業の見せ方を色々と工夫したらいかがか、というのがありました。
川崎市のように業界が率先して環境政策をリードしていく、夜景を見せるなど、違う価値を生み出すような観点をもつこと。
非常に面白い提案でした。

ランチタイムセッション
「紛争と災害の現場から見た風景」
大西健丞氏(公益社団法人シビックフォース)、宮城治男氏(NPO法人ETIC代表理事)
ランチタイムセッション
大西氏は危険な紛争の現場から戻り、現在はNPO法人の運営を行っています。
ふるさと納税を活用して犬の殺処分を無くすための活動をしていて、この件は先日ニュースになっていました⇒コチラ
このようなふるさと納税の活用のされ方であれば納税者も納得しやすいでしょうし、贈答合戦のようになっているふるさと納税のあり方にも一石を投じることができると思います。

江田島へ移動し、海上自衛隊第1術科学校の見学。
海上自衛隊第1術科学校 1

海上自衛隊第1術科学校 2

海上自衛隊第1術科学校 3

海上自衛隊第1術科学校 4

戦艦大和の主砲砲弾
戦艦大和 主砲砲弾
この後、教育参考館の見学もさせていただきました。
教育参考館は、海軍の歴史と伝統保存などを目的とし海軍士官や財界等の寄付により昭和11年(1936年)に建てられたものです。
大東亜戦争の遺品なども展示されており、厳かな気持ちとなりました。

第7部
「リーダーシップ論~世界と戦う"強さ"をはぐくむための理念と哲学~」
パネリストは、池田徳宏氏(海上自衛隊呉地方総監)、岡田武史氏((株)今治.夢スポーツ代表取締役)、水野弘道氏(年金積立金管理運用独立行政法人 CIO)
モデレーターは、安渕聖司氏(日本GE(株)代表取締役)
第7部
池田氏
・指揮官とは、決断、実行、責任を取ること。
責任をとるとは、自分の権限をしっかりと把握してこそできる。
指揮…指示、コントロール
統率…部下を感化
・統率主体…自分を磨くことを怠ってはいけない。
・判断する際に直感を信じる。そして直感したことをその他の情報や情勢を含めて検証し、正しいかを確認する。
・自分自身を律するために、怒らないことを心がけている。怒るとそこで情報が止まることがある。

岡田氏
・自分が嫌われても筋を通す、その覚悟が必要

水野氏
・ビジョン(相談して決めてもよい)
に加えて、
説得力とパッションがリーダーに必要。
どちらかあればよいリーダーになれるかも。どちらもあると素晴らしいリーダーに。どちらもなければフォロワーに。
説得力とは相手に納得させることができること。根拠や数値含めて。
(安渕氏の補足で、説得力があるのはクリアシンカーのことだろうと。
クリアシンカーとは、難しい言葉を切り分けて分かりやすく話せる人のこと)
・フェアネスとトラスト

三者三様のリーダーシップ論は非常に興味深かったです。
指導者としての覚悟をもつこと、私がその立場になった時には必ず思い起こしたい内容のセッションでした。

第8部
「企業による芸術文化の地方創生戦略~瀬戸内アートイニシアティブのスタートにあたり~」
パネリストは、神原勝成氏((株)せとうちホールディングス代表取締役)、谷尻誠氏(SUPPOSE DESIGN OFFICE(株)代表取締役)、福武英明氏((株)ベネッセホールディングス取締役
モデレーターは、石川康晴氏((株)クロスカンパニー 代表取締役)
第8部
3年に1度開催される瀬戸内国際芸術祭は100万人もの観光客を動員します。
・アートと建築は、観光で我々も必ず見に行くところである。これは外国人でも同じ。
・現代アートは展開しようとすると、周りから非難を受けることがよくある。それを乗り越えていくのがかなり大変である。

直島、豊島などで展開するベネッセ、尾道はせとうちホールディングス、岡山はクロスカンパニーがそれぞれ取り組んでいて、横での連携もしようとしています。
連携の考え方として、「連携するのは、それぞれのプロジェクトがよいものでないと意味がない」という言葉が印象的でした。
今後の展開に注目したいです。

第9部
「日本を変革するリーダーとしての使命と自覚~G1中国・四国を契機に~」
パネリストは、田坂広志氏(多摩大学大学院教授)、林芳正参議院議員
モデレーターは、堀義人氏(グロービス経営大学院学長)
第9部
会場は、厳島神社内の国宝「千畳閣」
1587年に豊臣秀吉が建立したものの、工事が中断されて未完のままの建物。
厳かな雰囲気の中、リーダーとしてどのように命を使っていくのか、自覚を持つのか、というお話しを頂きました。
田坂先生からは、
・大いなるものに自分自身も導かれている、ということを忘れずに
・日本のリーダー論は、千人の頭となるものは千人へ頭を垂れることができる人
・本当のリーダーになるために自覚が必要。挫折を経験し、本当の自覚をすること。
というお話し。

私自身はまだまだリーダーという立場ではありませんが、地方から日本をよくしようと思い行動している一人の地方議員として、地域のけん引役にならねばなりません。
その覚悟、そしてどのように命を使って行動をするのか、改めて考えさせられました。
気持ちを引き締め、これからも地域での活動をしていきます。

セッションはここまでで終了し、厳島神社で特別参拝をするのがこの後の予定でした。
しかし、私は翌日朝には東京にいなければならなかったため、残念ながらここで離脱。
夕刻の厳島神社はとても美しかったです。
厳島神社1

厳島神社2

厳島神社3

G1東松龍盛塾の塾生と、毛利公一氏(社会福祉法人ラーフ理事長)
この2年間でとても良い学びをさせていただき、たくさんの出会いを頂きました。