8/9、西巣鴨中学校地域サポートクラブ主催の南三陸町支援のイベントが行われました。

西巣鴨中学校地域サポートクラブは、震災発生後の2011年夏に南三陸町歌津中学校へ豊島区の中高生を連れて訪れ、歌津中と交流試合を行ったことが、活動の原点となっています。
2012年には歌津中の子達を東京へお招きしてサッカー交流等を行い、2013年には西巣鴨中学校のサッカー部を中心としたメンバーで南三陸町を訪問し、ボランティアや歌津中とのサッカー交流をしました。
そして、今年は再び歌津中学校のサッカー部の子供達を東京へ招待し、サッカー交流と語り部の会を行いました。

8/7の夜中に、代表の岸弘之さんを中心としたメンバーが、マイクロバスにて南三陸町へ歌津中の子供達を迎えに出発。
8/8の午後に東京へ到着。この日はテレビ東京を見学するなど、歌津中の子には東京観光を楽しんでもらいました。メンバーの中にテレビ東京へ勤めている方がいて、全ての段取りをして下さいました!

そして、8/9には筑波大学附属高校のグラウンドをお借りして、サッカーのチャリティーマッチを行いました。
サッカー看板
私も現地へ伺い、伸び伸びとプレーをしている子供達の姿を見学してきました。
「放課後寺子屋」や「秘密基地ヲ作ロウ。」の子達が何人かサッカー部にいて、彼らのプレーを見るのも楽しかったです(^^)
サッカー2

後で伺ったのですが、歌津中はサッカー部の人数が少なく、11人でサッカーの試合をするのは2か月振りだとのことで、とても楽しくプレーができたと引率の先生が仰っていました。
サッカー1

サッカーの後は大塚へ移動して、大塚記念湯で歌津中の子は汗を流しました。
大塚記念湯さんには、子供達へ記念品を用意して下さるなど非常にお世話になりました。
記念湯
ありがとうございました!
記念湯2

歌津中の子達は、その後は夕飯を食べに行き、サンシャインの見学へ。
我々は夕方に行う「語り部の会」の会場設営へ。

語り部の会は、西巣鴨中学校の体育館をお借りして開催。
語り部タイトル

冒頭のご挨拶は、代表の岸弘之さん。
岸弘之さん
来賓として、お忙しい中、豊島区教育委員会から天貝部長、關課長、内藤西巣鴨中学校校長などにお越し頂きました

語り部としてお招きしたのは、お三方。
語り部三人

〇 阿部 民子(あべ・たみこ)さん 〇
宮城県南三陸町にて海産物加工品販売業「たみこの海パック」を経営。震災で自宅や作業所、親族を失うという恐怖と絶望の中、主婦だった民子さんは一大決心をし、新しく海産物加工品の販売事業を立ち上げました。今ではインターネット等を通じて、全
国に南三陸の美味しい品々を届けています。

〇 松岡 由香利(まつおか・ゆかり)さん 〇
南三陸町戸倉地区水戸辺仮設住宅の自治会長の奥様。小学校でまゆ細工の授業を行っている時に震災が発生しました。実家は波にのまれ、両親は亡くなりました。あの日まゆ細工をしていなかったら、両親を救うことができたのか…一度は遠ざかったまゆ細工を現在は仮設のお母さん達と一緒に再開し、全国で販売しています。

〇 田畑祐梨(たばた・ゆうり)さん 〇
震災のとき、卒業式間近の中学校3年生だった田畑さん。「震災の前日、先生にお会いしたんです。それまでいろいろ面倒を見てくれたのに、きちんと「ありがとう」と言ったことがなかった。そして、もう二度とその気持ちを伝える機会はありません。そんな思いをみんなにはしてほしくないんです」。語り部団体「まずもって」を設立し、若者の立場から想いを伝えている。

語り部の会は、パネルディスカッション形式で進行。
当時の事を思い出すのは辛いことだと推察しますが、それでも被災体験を我々に伝えて下さった語り部の皆様に感謝いたします。

水や食料の調達に苦労したお話しもして頂きましたが、何より困ったのは情報が途絶していることだったそうです。
家族の安否すら確認できないという状況が、水や食料が満足にないよりも厳しいことだったとのこと。
思春期だった田端さんは、お風呂に入れないことも辛い出来事だったそうです。
まず生存をするための3日間を乗り越えたあとは、このようなケアができるような支援のあり方が求められます。
被災した後でも情報が極力得られるようにするためには、情報の発信手段や受信手段をいくつも持つしかないだろうと思います。

メインのコーディネーターを務めた佐藤裕美さんは、東日本大震災以降、何度も何度も被災地へ足を運び、被災者の方々と信頼関係を構築して下さっている方です。
パネルディスカッション

歌津中の子達もサンシャイン見学を終えて、西中の体育館に来てくれました。
歌津中の子達

会場では、阿部民子さんの「たみこの海パック」の商品、松岡由香利さんの「まゆ細工」なども販売。
物販
石巻市のすこっぷ三味線の瀬戸公美子さんから家内が託されたポストカードも販売させて頂きました。
売上は全て先方へお届けします!

阪神淡路大震災から続く「希望の灯り」
ボランティアの方々が、この日のためにお持ちくださいました。
希望の灯

行政からも熱い気持ちを持った方が関わって下さっています。
東日本大震災当時の防災課長の佐藤和彦さん、大久保さんなどがスタッフとしてもお手伝い下さいました。平日の催しの時には、有給休暇を取ってまでお手伝い下さったこともあるくらい、我が事として関わってくれています。

今回のイベントのために必要だった資金は、行政からの補助金の他、クラウドファンディングでの調達も行っています(成立したクラウドファンディングのページは⇒コチラ)。
これを発案し実行したのは、岸代表の息子さんの岸卓巨さんです。
その他、皆様からのカンパなどでなんとか賄っています。

西巣鴨中学校地域サポートクラブの主要メンバーの皆様のご活動には本当に頭が下がります。
行政や地元との折衝は私も手伝えることがあるので、今後もできる限りのサポートはさせて頂く所存です!