12月10日(火)、清掃・環境対策調査特別委員会がありました。

議題は、
1 豊島清掃工場排熱利用基礎調査について
2 池袋西口公園喫煙所の供用開始にについて

1.豊島清掃工場の排熱を利用した地域冷暖房システムの基礎調査結果について。
熱回収条件、熱移送条件、導入効果、経済性などが示されました。
工場の排熱は高温で高圧の蒸気となるため、熱を移送するためにはサブプラントが必要。
導入効果として、排熱有効利用率が上がること、省エネ効果があること、CO2削減効果があること、などが挙げられますが、サブプラント設置の関連費用に約23億円(これに加えランニングコスト、経年の補修費用等が掛かる)の支出が必要となります。

サブプラントの設置場所や費用対効果などクリアされていない課題もあり、導入に関しては引き続き検討が必要な案件です。

2.池袋西口公園喫煙所の供用開始にについて
池袋西口公園内に囲い付きの喫煙所を新設し、ルミネ前、従来あった公園内の喫煙所を廃止するというもの。
12月20日から供用開始となっております。

2件の案件を終え、午後は視察でした。
視察場所は、豊島区内の池袋地域冷暖房株式会社のエネルギープラントです。
サンシャインのワールドインポートマート地下にある地域冷暖房施設を視察しました。
ちょうど噴水広場の地下辺りに位置するとか。
入口

会議室で施設の説明
会議室で説明

サンシャインの地下というのが信じられないほど、巨大なプラントでした。
プラント内

各顧客へ冷風又は温風を送ります。
バルブ

屋上には冷却塔。左はサンシャイン60。
屋上 サンシャイン

スカイツリー
スカイツリー

建築中の新庁舎。
新庁舎

サンシャイン水族館のすぐ脇だったようで、アシカが見えました。
水族館 アシカ

1978年に操業開始、2002年にリコンストラクション工事(大規模改修)を行い、2008年に竣工。
ヒートアイランド対策、未利用エネルギーの活用などのメリットがあります。
施設の能力には余力が十分にあるため、今後も拡充を図っていきたいとのこと。

周辺の豊島区の公共施設や大型の商業施設などに導入されています。
新庁舎への導入も決まっていて、現在パイプラインの構築中。
大型施設での利用が進めば、ヒートアイランド対策になるので、導入するところが増えることが望まれます。
(室外機が不要になるため個別の排熱がなくなる。地域冷暖房の排熱は冷却塔から放出されるため、外気温を直接上昇させることがない)

<地域冷暖房とは>
ある一定の地域内で建物ごとに行われている冷暖房のかわりに、エネルギープラントで集中的に冷水や蒸気を造り、配管を通じて各建物へ供給し、各建物では冷水や蒸気を利用して冷暖房を行うシステム。欧米では約130年前に誕生し、日本では大阪の千里ニュータウンで1970年に導入されたのが始まり。国内約150の地区で採用されている。
豊島区内では、サンシャイン60のエネルギープラントから、サンシャイン内の施設(北系統)、東池袋駅方面(南系統)、豊島区役所・公会堂など(西系統)、配管の総延長は1.5kmにもなる。

次回の清掃・環境対策調査特別委員会は、1月9日(木)です。