視察3日目は、ヨコミネ式保育園(鹿児島県志布志市)とやねだん(鹿児島県鹿屋市)の視察でした。

まずはヨコミネ式保育園、視察を受け入れていただいたのは「たちばな保育園」です。
豊島区議会議員 細川正博のブログ-たちばな保育園

実際に算数、体操、音楽の時間を視察しました。
噂の通り、5~6歳児のクラスで、体操では全員が側転、跳び箱6段以上、音楽では見事な合奏をしていました。
しかし、本質はここにあるのではなく、嫌々取り組むのではなく子供達が自ら取り組んでいるということでしょう。
自閉症の子がクラスにいましたが、その子のできるレベルに合わせて課題を設定します。体操では跳び箱を始めは2段、クラス全員が見守りできたらみんなで喜ぶ。嬉しそうにしている自閉症の子が更に3段、4段とチャレンジしていくのも見ることができました。この雰囲気はただ無理やりやらされているだけでは起きないものだろうと思います。

部屋に戻り、質疑の時間。
私は、教える側の人材育成、展開する上での質の担保、などを伺いました。
教える側の人材育成に関しては、志布志市の直営の園では理事長の薫陶を受けた職員が既に多数いるので、内部での育成をしている。
フランチャイズの導入園に関しては、理事長自らが出向いて職員研修を行う。
また、インストラクターという資格認定の制度、実地での1週間程度の研修など、導入園に対するフォローをしている。

豊島区議会議員 細川正博のブログ-ヨコミネ式 集合写真

横峯吉文理事長からもお話を伺うことができました(我々のためにわざわざ出張の予定をずらして下さいました。本当にありがとうございます)
・志布志市は限界集落と言われるところ。学校区には7名しか子供がいない。保育園を運営するにも手を挙げる業者がいない。たちばな保育園では地元の子とバスで通う子で合計90名余りが在籍。
・体操などで脚光を浴びるが、そこが本質ではない。保育園は「一人の困っている母ちゃん」のため、「一人の困っている子」のために運営。
・現在国内で約300か所の導入園、韓国で150か所、インドネシアでも立上げ、マレーシアでも準備中
・質の担保は大事なこと。園長には理念を入れる。母性に勝るものはないという考えをもっていて、職員は女性が中心。
・這えば立て、立てば歩けの親心。
・教育の目的は、子供達の自立にあるはず。しかし実際には知識偏重の教育ばかり。
責任を親に被せ、プロである教育機関がしっかりとしていない。
自己中心的ですべて周りが悪い、という考え方は排する。
・きれいごとばかりの教育現場になっていないか。子供同士でケンカして覚える機会も、全て大人が奪っているのが現状ではないか。
・読み書きそろばんの習慣化が大事。「宅修」(予習・復習)、「学校」(演習)。
宿題は学力向上に繋がらない。それぞれの理解に合わせて進んでいくべき。
・教育には金がかかるというのも覆す。独学のスイッチを入れること。

横峯吉文理事長は、迷いない信念をお持ちの方でした。
教育のプロである自覚を持ち、何としても子供達を導いていこうという強い気持ちを感じました。
今現在、都心部では待機児童が多く、保育園の保育方針で保護者が園を選ぶということはできる状況ではありません。
保育の質まで踏み込めるのは十分に数を確保してからになるので少し先の事となりますが、保護者が園を選ぶようになって保育の質を競うようにいずれ持っていきたいです。
豊島区議会議員 細川正博のブログ-横峯先生と

長くなってしまったので、やねだんについては、次のエントリーで書きます。