10/4、総務委員会2日目が行われました。

案件は、
第49号議案 南長崎中央公園(仮称)の整備に関する工事委託契約の一部の変更について
第51号議案 和解について
第53号議案 平成24年豊島区一般会計補正予算
他、報告事項5件。

第49号議案は、南長崎中央公園(仮称)の工事の履行期限の延長についてです。
地下掘削工事中に、掘削土から溶出基準値を僅かに上回る自然由来と推定される鉛が検出されたため、適正処理に必要な一連の作業により約20日間の工程遅延が発生。
それに加え、東日本大震災の復興需要による型枠工や鉄筋工の不足により、当初計画からの履行期限延長が必要になったため。
延長期間は、平成25年1月15日→平成25年2月5日(約20日)。開園時期には影響なし。

鉛の溶出基準値は、0.01mg/リットルに対し、今回検出は、0.014mg/リットル。
溶出基準値は、70年間毎日100mリットルの吸引、若しくは70年間毎日同量が含まれている2リットルの水を飲むと影響がある、という水準。
従って、今回検出された微量の鉛を含む水を少し飲んでも影響は考えられません。
(とはいえ、基準値に抵触しているので、土壌の処理は済んでいます)
地下水への影響が懸念されるところでしたが、10月頭に検査結果が出て、水上、水下ともに影響がないことが確認されました。

履行期限延長の理由、その後の対応も妥当と判断し、自民党は原案に賛成しました。
他会派も賛成し、全会一致で可決。

第51号議案は、南長崎はらっぱ公園の北側にある、引揚者住宅区域の和解についてです。
戦後、引揚者が入居していた地域で、法的には東京都から豊島区へ土地所有権が移っている場所。平成15年9月には、東京都から豊島区へ土地所有権登記が移転。
従前からの居住の実態があり、建物もあることから、相応の土地利用権の補償と物件補償を行う方向で、所有者と交渉を進めています(土地評価額から割出す借地権割合から、賃料相当分を差し引く計算をしています。建物は現在価値分。)。
今回は、1件の和解が成立したという事で、議案に上がりました。

内容的には問題がないので、全会派一致で可決。
今回でようやく3件目。登記は57件、都税対象は63棟、まだまだ時間がかかりそうです…。

第53号議案は、補正予算についてです。
今回の補正予算は、約2306百万円(特定財源577百万円、一般財源1728百万円)
※特定財源は、国や都からの支出金であり、区の財源以外で賄える分

補正予算の一般財源は、大半が特別会計(国民健康保険、後期高齢者医療事業、介護保険事業の3会計)の前年度清算に伴う繰入金、前年度繰越金です(その他、合計1億円程度の財産収入、諸収入あり)
繰入金はほぼ全額、財源不足に備えるための貯金である、財政調整基金への積立金に回っています(約880百万円)
また、国庫支出返納金(補助金を使わなかった分など)が、約473百万円あります。
以上を除いた、約382百万円が一般財源から事業費、投資的経費へ使われる計算となります(特定財源と合計すると、約959百万円)。

更にこのうち308百万円は障害者自立支援給付経費等の制度変更に伴う報酬額の改定に伴う追加経費(当初予算算定時には、細かい数値が決まっていなかったため)で、半ば義務的に支出するものです。
その他、ポリオの定期接種において不活化ワクチンが導入されたことに伴う追加経費も制度変更に伴うので、義務的に支出する性格が強いです(約131百万円)。

積立金や義務的な支出に近いものを除いた内容は、行政資料の電子データ化、防災関連(耐震診断助成、防災訓練)、イベントの事業経費、既存発注工事の追加経費分など。
豊成小学校の子どもスキップ開設に目処が立ったため、教室の改修費用も今回の補正予算で計上されております。

最も時間を割かれたのは、高齢者の見守り訪問事業経費についてです。
金額は約150万円と小さいのですが、当該事業の内容について別の審議会で異論が出たために、議論となったからです。
民生・児童委員が担う役割との差別化についてうまく整理できていなかったことが主な原因でしたが、この日の説明では整理をされていました。
(地域包括支援センターを中心に、これまでの支援の輪から漏れてしまう世帯について、広報誌や区からのお知らせを定期的に配布する時、訪問して声掛けを行う事業です。シルバー人材センターへ委託。)

紆余曲折はありましたが、結果的には、補正予算については全会派一致で可決しました。

報告案件は、7/29(日)に行われた、公開事業評価の実施結果についての報告と工事請負契約4件の計5件。
工事請負契約については、契約金額9千万円以上1億8千万円未満の契約について、議会へ報告する義務があるためです(それ以上の金額は議決案件)。

以上で、本定例会の総務委員会の審議は終了いたしました。
10月11日からは決算特別委員会が始まり、平成23年度の決算について審議いたします。
豊島区議会は、全議員が2年に1回、決算と予算の委員となります(議席番号の奇数と偶数で交替)。
昨年は委員ではなかったため、今回初めて委員として決算特別委員会に臨みます。
審議内容については、またご報告させていただきます。

総務委員会_自民党所属議員
堀宏道(ほりこうどう)総務委員長
・竹下ひろみ(たけしたひろみ)委員
細川正博(ほそかわまさひろ)委員