9/7(金)、サンシャインシティ文化会館にて、地域活性化伝道師の木村俊昭先生のご講演及び高野之夫豊島区長とのパネルディスカッションが、青年会議所豊島区委員会の主催で行われました。

まちづくりのエキスパート、木村俊昭先生。
内閣官房 地域活性化伝道師、東京農業大学教授、地域活性学会理事(広報交流委員長)等。
龍馬プロジェクト全国会の研修でもご講演頂いたことがあります。
豊島区議会議員 細川正博のブログ-木村俊昭先生

まずは、木村先生のご講演。
木村先生は徹底的な現場主義を貫いている方で、今回のご講演に先立って先週トキワ荘通り商店街などを視察して下さっています。
気づき→行動→分析、に繋げるためとのこと。「気づき」は単に「知っています」という状態ではなく、次の行動に繋がるもの。

北上市、高松市、十和田市、八戸市などの具体的な事例もご紹介くださいました。
単に補助金を入れるのではなく自ら考えさせることが必要。
商店街の人たちだけではなく別の人たちも巻き込む→話し合う場を持つ→アイディアを出し前向きに動く。

木村先生からのご報告。
豊島区には宮城県のアンテナショップがあります。
このアンテナショップが3.11の震災後、非常に役に立ったとのこと。
震災後、生産ライン等は何とか復旧させた被災地で、販売網を戻すところまで手を回すのが非常に困難だった。
その際に豊島区のアンテナショップで物品の販売を担えたことが、助けになったとのこと。
何が功を奏するかわかりませんが、具体的に役に立てたことはよかったです。

次にJC豊島区委員会による、豊島区の地域活性化案の発表。
「WE LOVE TOSHIMA」を広めよう(→WE LOVE TOSHIMA運動とは

最後に、木村俊昭先生、高野之夫豊島区長、高山弥大前豊島JC委員長によるパネルディスカッション。
豊島区議会議員 細川正博のブログ-パネルディスカッション

ご発言を抜粋して箇条書きにします。

木村先生
・トキワ荘通りは既に核とすべきものがある。次に歴史や史実に基づいて資料を調べるべき。
トキワ荘のヒーロー達と直接触れ合ったことがある方々を街の語り部として、ビジネスとしてそういった役割を担ってもらうなどの取り組みもよい。
・部分最適化は全体最適にはならない。
・マインドを「できない」から「できる」に変える。
分かりやすく伝え、モチベーションを高めることが肝要。
・商品、ブランドを作るなどという時に、どの層をターゲットにするのかをはっきりさせないと失敗する。女性をターゲットにするなら、商品開発の段階から女性にも関わってもらわないといけない。
・地域プロデュースできる人材が不足。
・地方都市だと、まず人が通るようにするにはどうしたらよいか?から始まる。
豊島区の場合は始めからある程度クリアしているので、その点は有利ではないか。

高野区長
・財政的に厳しい状況の中で、「文化」を取り上げて活性化に繋げた。当時は異論が多く、特に行政職員に理解してもらうのが大変だった。
努力した結果、文化都市として文化長官賞を受賞するまでになった。

質疑応答で、私も質問をさせて頂きました。
Q:地元の大塚ではJRの駅ビルが建設中である。駅ビルと地元商店街との共存共栄でよい事例はあるか?

木村先生:駅ビルにできないことを商店街がやるのがよい。例えば小売店だったら極端に売り場を削って空間を沢山作るとか。
よくあるのは、商品構成やターゲット層をこれまでと全く変えないというケース(以前はこうだった…にこだわる)
駅ビルのターゲット層と違う層を狙い、商品構成を組み替えるなどが必要。
商店街以外の人を加えて議論をするのも大事。特にターゲット層になって欲しい人たちに議論の場へ加わってもらい、当事者意識を持ってもらうようにする。

高野区長:大塚は若い人たちが中心に大塚の活性化に取り組んでいる。
おおつか音楽祭、南北の商店街の連携、都電沿線のバラ。
これからの事業で南口の駅前広場整備、新庁舎までの沿線開発など。
大塚、トキワ荘通りの2か所は、区内でも特に元気のあるところとして注目している。

非常に実りのあるお話を沢山伺うことができました。
今後に活かしていきたいと存じます。
貴重な機会を提供してくださいました青年会議所豊島区委員会の皆様、ありがとうございました!