豊島区千早2丁目に新しくできる、豊島区では初となる高齢者向け優良賃貸住宅「こもれび千早」の現地視察へ自民党豊島区団で行ってきました。

「高齢者向け優良賃貸住宅」とは、「バリアフリー化」「緊急時対応サービス」の利用が可能な高齢者向けの賃貸住宅(※定義はこちらのサイトに詳しいです→コチラ
「高齢者向け優良賃貸住宅制度」は、60歳以上の単身・夫婦世帯の方等を入居対象に、このような良質な賃貸住宅を、民間活力を活用して供給促進するための制度。
平成23年10月20日に、「高齢者の居住の安定確保に関する法律」の改正法が施行され、国の高齢者向けの住宅サービスの制度が「サービス付き高齢者住宅」に一本化されて、国の制度としては「高齢者向け優良賃貸住宅制度」は廃止。
東京都の独自制度として、高齢者向け優良賃貸住宅制度は存続しています。
「サービス付き高齢者住宅」はヘルパー2級を土日含めて常駐させるなどが条件となっており、利用者の安心感は高まるものの、利用料の高騰が課題となります。

外観
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間取りは3タイプ。
Aタイプ:1DK(37.7㎡)、Bタイプ:1K(29.62㎡)、Cタイプ:1K(25.49㎡)
写真は最も広いAタイプです。
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緊急コールが標準装備。
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ちょっと分かりづらいですが、左のパネルの赤いボタンが「緊急」、青いボタンは「タクシー」を呼ぶためのもの。
豊島区議会議員 細川正博のブログ

部屋の前には異常時に点灯するランプがあります。
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廊下は広めに設計されていて、手すりもあります。
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一つ一つの部屋はそんなに広くなく、住民が集う場所としてコミュニティースペースを利用することを想定。
部屋に引きこもらないことで認知症を予防したり、孤独を防ぐための工夫です。
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管理人の窓口。奥にあるのが相談室。
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相談室。週に一回医療機関の方がお越しになり、問診を受けることが可能です。
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今回は他の区で展開している物件と比較しても安い賃料で提供が出来ているとのこと。
これには、
(1)土地を安く提供してもらえた(金剛院)
(2)運営者が余り高い利益率を求めなかった(医療法人藤田医院)
(3)建設費の補助があった(豊島区)
という3点がポイント。
特に、(1)(2)のような民間のご協力がなければ、なかなか実現は難しいでしょう。

サービスがかなり充実しており、広さも十分。
毎朝の声掛けをする、共有スペースを活用する、など委託されるNPOは利用者へかなり配慮した運営を行ってくれそう。
全ての部屋が抽選になるほどの人気物件で、現在空き室はありません。
お住まいになられる方にとっては、かなりよいものではないかと思います。

保育所、公園、体育館、特養老人ホームなど、公共施設の充実を求めるお声は沢山いただきますが、豊島区は狭くて中々そういった施設を充実させていくことはできません。
今回のような高齢者向けの住宅も充実させられるとよいのですが、中々簡単なことではありません。

空いている土地が余りないなど物理的な制約があるため、豊島区単独でできることは少ないです。
近隣の区との広域的な取組みを行い、足りない機能を相互補完していく考え方が今後は必要ではないかと考えております。